作品タイトル不明
再度の焼肉屋
「カミラ、本当に良いの?こんな高級なエリアで食事?」
追い出されないように、その高級エリアを歩いていたという格好になった孤児たち。彼女たちと一緒に、以前にも来たことのある焼肉屋の前に立つ“選ばれた盟友”の8人。
「前にも空いていたし、少し早めの今の時間ならいけるだろう」
そう言って扉を開けたシミリート。しかしそこで動きが止まる。
「シミ、どうしたのよ?」
カミラも入口から入ろうとしたところで動きが止まる。
少しすると2人が店に入らずに戻ってくる。
「居た。前の奴らだ。今日はやめておこうか」
「え!いや、でも。ほら、この子たちもすっかりその気になっているし」
大人たちだけでこそこそ話をしていると、ザナが怪訝そうにする。
「どうしたの?席がいっぱいだったの?」
「いや、そういうわけでは……」
「じゃあ、入っても良いの?」
「そうだな。よし、入ろう」「ユリ、またあの風魔法を頼むな」
8人と孤児たち4人を合わせて12人の席を店員に頼む。やはりこの店は空いているのか、以前の傲慢な避難民以外には1組の客しかいなかったので、近くにそろって座ることができる。
「ほら、あなたたち。店番、そして客引き、よく頑張ってくれたお礼よ。今日はお姉さんたちのおごりだから何でも食べて良いからね」
「カミラ、本当?嬉しい!」
「おいおい、また来たぞ。前に見た冒険者だとか言っていた奴らだろう?今度はみすぼらしいガキたちを連れて来て」
やはりこちらに聞こえるように悪口を言ってくる。
「ユリ」
「分かっているわよ」
カミラの合図で早々に風魔法を使って、あちらの声が聞こえないようにする。