作品タイトル不明
再度の獣ダンジョン
「え?4人だけで行くの?」
ゴブリンダンジョンを片付けて戻ってきたシミリートたちの発言に驚くカミラたち。
「そうだな。4つのダンジョン全部を8人で行くことにすると、店舗を留守にする時間が長くなってしまうだろう?」
「そうは言っても」
「まぁ、あの4つそれぞれの位置を教えて貰ったが、獣ダンジョンは意外とこの王都アンダロフに近いからな」
「復活している魔物の量にもよるけれど、癖はない奴らだったから俺たち4人でも大丈夫だろう」
「ま、シミだけでなくサンダーも言うならば」
「おい!」
ゴブリンは食材にするところもなく、魔法の収納袋はがら空きのまま帰宅することになり、途中で狩って来た角兎を手土産にしているシミリートたち。
せっかく先日のオークダンジョンの成果があるので食事はオーク肉だが、ジーモントの商材にするためである。
「ほら、あの獣ダンジョンでも肉は適当に取ってくるからさ」
「オークはいないから、それほどの期待はしないが、な」
「そうは言うなよ……」
「じゃあ、サーベルタイガーの牙でもお土産に頼もうかしら」
「確かに、肉以外の素材ならばちょっとは期待できるかしら」
ユリアンネとドロテアはカミラとゾフィに、それなりに本気っぽい頼まれごとをされている。
緊張させないための半分冗談のやりとりに思える男性陣の肉の話題と違って、こちらは顔が笑っていない気がする。
「ちゃんとお土産を持って帰らないと」
口には出さないが、ユリアンネとドロテアは顔を見合わせて頷いている。
ちゃんとは聞いていないが、やはりカミラたちは店舗運営に苦心しているようで、その商材に使えそうな素材が本気で欲しいのだと思われる。