軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

324.メインクエスト、第6都市へ

ログインしたらウロブルへ。学院の受付を通っていないのに、学院の中から登場。それについてはNPCは総スルーなのだ。

「こんにちは!」

「あ、セツナさん。先日は本をありがとうございました。少し、お話をしたいのですがよろしいですか?」

「はい、俺も話したいことがあって」

学院の門の受付詰め所奥へ案内される。横の扉が開いて中へ招かれた。受付には別のNPCが立っていた。

奥の部屋、簡素な机とテーブルに座り向き合う。

「あの、セツナさんはミトさんがどのようにして亡くなったかご存じですか?」

「もともと体調が悪かったと聞いています。俺が会ったときも具合が悪そうで、家まで送ったんです」

「そうですか……ヒューマンは寿命が短いですもんね」

しょぼくれてるソールさん。

「ただ、亡くなったのが発見される数日前に誰かが尋ねてきていて、それまで壁一面にあったメモが……全部消えてました」

バッと顔を上げたソールの目には驚きと、不安が入り交じっているように見えた。

見えたのよ。

どうやって見せてるんだ、ゲーム恐ろしや!

「このノートも実はそれ以前にミトさんが、ミトさんの友人に預けていたものなんです。これを持ってウロブルへ向かうから預かっていてくれって。俺はその人に頼まれて届けに来ました」

「やはり……ミトさんの研究は……」

ブツブツと【聞き耳】でも聞き取れない言葉をつぶやいている。

そうして次の言葉を待つこと……待つことずっと。これはこっちから話を持ちかけないといけないか?

「もしかして、預言書がらみですか?」

メインクエスト、どうしたってここ!

ソールの反応はあからさまだった。びっくりして飛び上がるとまではいかないが先ほどまで宙を見つめてブツブツ言っていたのにびくんと体を揺らす。

「詳しい内容までは聞いてませんけど、なんでも友人の錬金術師のために預言書の行方を探っていた、とか、預言書の研究をしていたとか」

「……かなり、事情をご存じなんですね」

「ソールさんの研究も預言書ですか?」

だが彼は力なく首を振る。

「表だって預言書の研究をするわけにはいかないんです。あれは神殿のものですからね。我々がやれるのは、その末端の研究。一見関係のない研究です……私の研究は、闇の魔物についてでした」

「あ、原初の魔物ですか?」

再び、驚いた表情でこちらを見るソール。

「そうです、セツナさんはそれをどちらで……」

獅子座の神様って言っていいんだろうか……?

でもそこからだもんなぁ、基本的に。

でもみんながみんなそこから情報を得る訳じゃないと思うんだが……あれ、メインから逸れてる?

「実は、獅子座の神様と、ミュス狩り対決をしまして、宝珠をいただいています。先日聖地に行ってお祈りしたときにまた、ミュスを原初の魔物と呼んでらしたので、それについての資料を探していたところなんです」

「なんと……獅子座神からのご神託。セツナさんもあの小さな生き物に目をつけていらっしゃったんですね」

あいつとは因縁がございまして。悪縁ですけど。ミュス狩り対決はスルーされた。

「まだウロブルの図書館は調べてませんけど、貸本屋さんでいくつか読みました」

「もしや、『我々の愉快な隣人』ですか?」

「そうです。やっぱりご存じですよね」

「いえ、ふふ、実はその本の作者が私の師匠なのですよ。今も第7都市で研究に励んでいます。……ミトさんのノートにミュスや闇の魔物についても色々と書かれていました。正直最近身の回りに見知らぬ男をよく見かけるんです。セツナさん、このノートを師匠へ届けてはいただけないでしょうか!!」

《ソールからノートを受け取りました》

ん、あれ?

それだけ?

「俺でいいんですか?」

「ミトさんのご友人が見込んだ方ですから。あともしよかったらこちらを、貸本屋さんに返してきていただけませんか? これは借りただけなのです。セツナさんも……1度読んでみることをオススメします」

あのときソールに届けた本だ。

タイトルは『特殊モンスター分布図』。

「モンスターですか……」

「はい、特殊とありますが、ようは闇属性のモンスターの分布図なんです。しかもそれは第三十五版ですね。第7都市に帰れば師匠の手元にあるものを読むことはできるんですけど、なかなか移動が大変で」

ソールさんは冒険者じゃないからね。

しかし第7都市……頼んで写本してもらえばソールの役に立つのかと思ったが、いや、この版数、わりと頻繁に出ている設定? となると金が無駄になるかもしれない。

「第7都市は、空路か第6都市経由ですね。第6都市はわりと近いですし、空路はまだまだ開通に時間もかかりますから、第6都市経由をオススメします」

《第6都市フロディーシウの位置情報が公開されました》

おお、ここでやっとか。

「そうそう、第6都市には知り合いがいるのです。少し変わった方ですが、ミュスによく似たルンルという動物を飼っていて、ミュスも気に入っているという。お貴族様ですからつなぎは作っておいた方が良いと思います」

……うん。繋がりはあるね。たぶんそういうこと。

「以前ミュスの生息調査をしていたときにお力をお借りしたのです。あの方に話を通しておけば第6都市も過ごしやすくなると思いますよ」

ニコニコと悪意のみじんもないソール。メモを渡してくれる。

……うん。だよね。蹴鞠こと、ハインリッヒ坊ちゃん。

うわああ……聖地のことノーカンになってないかなぁ。すっかり頭から抜け落ちて、初めましてを装うことはできないだろうか。

「ハインリッヒ様は甘いお菓子が大好きなので、一緒に持って行けば喜んでくださいます。早めに手紙を書いておきますね。僕の研究を手伝ってくれている方だと紹介しておきます」

いや、俺あのとき愛の戦士名乗ったし、ワンチャン、ワンチャン忘れてもらえるかも!!

都市が過ごしにくくなるってあるのかなあ。

「色々とありがとうございます」

「セツナさんも、何か新しい事実が判明したら是非教えてください。僕の方も調べて気になることがあったら相談します」

そうしてフレンドにもなった。ミトとか、ソールとかはフレンドになるNPCなんだろうなあ。

というか俺のフレンドNPCの方が多いとか、ちょっと変わってるなこれ。