軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

275.必殺アントポイズン

アリダンジョンで、【アントポイズン】はとても効果的だった。

あまりの惨状にみんな絶句。

「アリの巣コ○リか?」

ソーダも俺と同じ発想でした。

「アリの毒の素からの【アントポイズン】で、なぜか泥団子が出来上がったのは謎でござるが……まさかのアリの巣コ○リ」

「辿り着けてはいないけどね。すぐそこで死んでるわ」

死んだモンスターは消え、ドロップアイテムとしてパーティーの【持ち物】に自動で入ってくる。

「というか、泥団子、まだあるのじゃ。これ、おびき寄せれば消えるまで好きなだけ殺れるってことではないか?」

そう言われればそうだ。俺はこの間1人で来たからおびき寄せることはせずに、その場のアリが全滅したら次のアリを探しに移動したが、これはもしや……。

「定点狩りするなら、2階のどこかの部屋占拠しておびき寄せるのがいいと思う」

「1階は数が少ないからな」

ソーダと八海山が場所の検討を始めたところで、俺は半蔵門線を見る。

「スキル出ました?」

「残念でござるが……1回で得るには知力が足りぬか、それともやはり手順が必要か」

「なら、俺が毒の素持ってセツナっちのスキル見るよッ!」

そうすればどちらが原因かわかる。

2階奥の横道の部屋をどこかということになった。

そして、アリに接敵。

「【アントポイズン】」

「あ、生えたッ!」

「知力でござるねえええ!! 拙者もイェーメールの貸本屋で本を読むでござるよ……」

「とりま100冊は余裕じゃよ。すぐじゃすぐ。次の200冊もまあ……なんとかじゃ」

その後柚子も生やして、そこからは魔術師2人による【アントポイズン】祭り。結局俺たちよりずっと知力のある2人が使うと威力がすごい! 何匹おびき寄せても余裕。途中で俺と半蔵門線がやられない限り!!

たまに連れて来すぎてコ○リをすり抜けるアリがいるので、そういったやつはピロリとソーダで始末していた。俺と半蔵門線はせっせと羽アリを適度に見逃し、アリたちを引き連れて小部屋に突入する。

アリにしか効かない毒というのもいい。毒の範囲に入ってもこちらには少しも異常は見られなかった。

「女王アリ、ちょっとどうなるか見てみたいな……」

「でもデスペナ痛いわぁ」

そう。女王アリ戦のときよりも、レベルがかなり上がっている。落ちた分を取り戻して10とは言わずとも、1番レベルの高いピロリでさえ5上がっているのだ。

「確実に転ばないようにするなら、またロジックと蒼炎を誘ってアライアンス組んでやるか、だな。毒ではダメだった時の対策だ。その代わり、【アントポイズン】は広まる」

俺を見るが、別にいいんじゃないかな?

「次の空の国も出てきてるし、いいんじゃない? 狩り場はアリダンジョンだけじゃないだろ? それにこれ、費用掛かる」

ナガミヒナゲシ、ソーダたちも結構本気狩りしながら生息地まで移動した。新しいダンジョンを攻略するときのように、【気配察知】を使いつつ、半蔵門線が少し先まで索敵しに行くのだ。出会うときもなるべく数の少ないように上手く当たるようにしていた。

「覚えたいから教えてと詰めかけられても面倒だし、学院のアリ研究室は話も広まっているからそっちから行ってもらえばいいやつだな。きっと教えてもらえるさ」

人から人へ教えられるタイプの魔法は結構あるらしいが、見ず知らずの、フレンドでもない相手に教えてくれと詰め寄る行為はマナー違反になる。通報対象だそうだ。

そしてそのうちスキル教える商売が始まる。

「動画で公開するにしても、こちらは対応しないから学院で探せって振っておけば平気だろ。ないものを探すのは大変だけど、あるもの探すのは得意な奴ら多い」

ということで、再び女王アリ攻略に挑むこととなった。ソーダがそれぞれに連絡を取ってくれるそうだ。付き合わせるし、女王アリ相手だと転ぶ可能性もあるので対価はクラン中、1人だけに【アントポイズン】を教えるということだ。ただし、動画化はソーダのチャンネルのみという話になった。

メールを送ったら即OKだったそうで、あとは日取りを考える。

そして、連絡が来る。

俺に、ファマルソアンさんから。

ちょうどクランハウスで案山子のご飯をもらっているときだったので、お行儀悪く食べながらメールを開いて噴き出しそうになる。

かなりやり手の商売人って、ファマルソアンさんでしたか……。

「ちょっと出てくる~」

「おう? 急用?」

「セツナっち、食べたいヤツ持っていっていいよーッ?」

「それがさ、ほら、毒のアクセサリーの話。あれ取り扱うのファマルソアンさんだったみたい。お店で相談しようって」

お値段とか他の材料とかかなぁ。

「せっちゃん! あやつをここに呼ぶのじゃ。宴会なのじゃ!! せっちゃんの分くらい融通してくれそうじゃが、私たちの分までとなると簡単に首を縦に振らない気がするのじゃ」

「美味しいお料理食べさせて多少好感度を上げようって作戦ねっ! アリよ! アリよりのアリよ!」

アリだけに!

うちのクランメンバー分もちゃんとハーピーの爪とってきたんだよね。みんな欲しい毒耐性アクセサリー!

みんなが言うに、たぶんここで得られないと、アクセサリー職人がレシピを買って作るという流れになりそうだとのこと。そのレシピ代がものすごい高さになる。

美少年の目玉とおぼしき赤い、眠り耐性のアクセサリーは、あの眠り石を使った。石はアクセサリーの材料としてそのまま使えるので、レシピは必要なかったのだそう。

この爪を石に加工しなければならず、その製法がアクセサリー職人には必要なのだ。それは弟子入りしていろいろクエストをこなさなければならない。

もしくはファマルソアンのところで石に加工するかだ。

そうすれば、アクセサリー職人は高いレシピを買わなくて済む。石になれば加工できるのだ。しかし、間違いなく費用はかさむ。

とにかく、アクセサリーには石が必要なのだ。

その材料がハーピーの爪であろうという話。

「石と言われてるけど、玉って感じなのじゃよ~」

「あー、その方がわかりやすいですね。石だと石工職人とかになりそうだし」

「ファマルソアンさんのお店も宝石店だしねッ!」

みんなの強い希望で、ファマルソアンさんにハトメールすることにした。

もしよかったら、今宴会中なので俺たちのクランハウスにいらっしゃいませんか? と。

まさかの、カランさんも連れてきました。