軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第214話 春休み最終日

どのように過ごしていても時は過ぎるもので、春休み最終日。

我が家には葛西さんたちがやって来ていた。

「ふえ〜、とうとう明日から学校だよ〜」

嫌そうに呟く葛西さんにセレスは苦笑しながら言葉を返す。

「新しいクラス、楽しみじゃないのですか?」

「楽しみだけど、セレスティーナさんたちと一緒になるって保証はないし、何より受験が待ってるし……」

「まあ、ずっと休みが続いたら良いのにって思うのは同感だな」

「中島さんまで」

学生らしい反応を見せる二人を俺は微笑する。

「まあ、気持ちは分からんでもないがな。一度味わった自由を手放すのは口惜しい」

「……それはそうですね」

カーペットに寝転がる葛西さんの頭を渚沙がポンポンと叩き、まるで慰めるかのように言った。

「あうあ?」

「〜! 渚沙くんありがと〜!」

葛西さんは渚沙を抱き抱え、高い高いを披露する。

「生後六ヶ月の赤ちゃんに慰められる高校生はじめて見たな」

「そんなこと言って中島くん、羨ましいんでしょ〜!」

「そうは言ってない」

「またまた〜」

嬉しそうに笑う渚沙を見ていると、こちらまで口角が上がってくる。

「実際次のクラスはどうなるんだろうな」

「俺たち四人が一緒のクラスになるって、相当な確率だぜ?」

「そうだよねぇ……」

「クラスが違ってもこうして集まれば良いのでは?」

「なんかセレスティーナさん、楽しそう?」

「クラス替えというものを体験したことないので、ちょっとワクワクしているのかも知れません」

そういえば、セレスが通っていた学院は貴族だけが行く学院で、そういったものとは無縁であったと聞いている。

貴族の学校は謂わば社会の縮図。将来大人になった時に政に関わる時の予行演習を兼ねているので、利権と政治的思想が飛び交う。

「何その学校、面白くなさそう」

「あはは、面白いか面白くないかでいうと、確かにそうかも知れませんね」

「じゃあ、新しいクラスになったらもっと青春しよう! 修学旅行だってある訳だし!」

「修学旅行……確かに、楽しみです!」

そんな未来を語りながら、また時間が過ぎていく。

明日がまた楽しみだ。