軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第192話 俺の誕生日

朝、目が覚める。

いつも通り訓練に向かおうと思ったが、セレスの呼吸がいつもと違うことに気が付く。

「セレス?」

「おはようございます。カズヤさん」

横になる俺の上に銀糸のベールを下す。

そのままキスを降らせたセレスは俺の耳元に口を持っていき、こう言った。

「お誕生日、おめでとうございます」

「え?」

思わずそう返すと、セレスは困ったように笑う。

「やっぱり、忘れてらっしゃったんですね」

「あ、そっか、俺今日誕生日か」

あの世界では数か月前から誕生日パーティーのための準備を強いられるから否が応でも思い出させれられるのだが、こちらではそうではない。それに、近頃色々あったせいか、すっかり失念していた。

今日で俺は28……じゃなかった18になる。

「こちらの世界では、18歳は節目であると聞きました」

「そうだな、選挙権とかいろいろ」

「まあ、それに関わらず一番にお祝いしたかったのです」

そう言ってくれるセレスの頭を撫でながら、そっと抱き寄せる。

「ありがとう、最高の目覚めだよ」

「それはよかったです」

セレスとの触れ合いを楽しんだ後、俺は日課の訓練へと足を向ける。

「たまにはセレスも一緒にどう?」

「そうですね……ご一緒しますわ」

俺はセレスを伴って訓練場へと向かう。

一刻程度汗を流した後、シャワーを浴び、屋敷のリビングに。

そこには朝食の支度をしてくれているアリシアの姿があった。

「おはよう、アリシア」

「おはようございます、お父様! そして、お誕生日おめでとうございます!」

「ありがとうな」

アリシアからの祝福を受けつつ、俺たちは朝食を食べる。

「今日はどうしようかな」

ふとそのようなことを口にすると、アリシアが提案してくる。

「お母様とデートしてくるのはいかがでしょう?」

「セレスと?」

「はい。今日はお父様の誕生日ですので」

「あら、良いのかしら?」

「もちろんです!」

「カズヤさん、よかったら私とデート、してくださいますか?」

何か思惑があるのだろう。そう思いつつも微笑ましく、口角を上げつつ俺は答えた。

「――もちろん、喜んで」