軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第179話 テレビゲーム

夕方、家のリビングにて。

「どうしたんだ唯、そんな古いゲーム機持ち出して」

「学校でさ、このゲームの話になってさ、なんだか懐かしくなって」

そう言って唯は古いテレビゲームをリビングのテレビにそれを繋ぐ。

「お兄、久しぶりに対戦しない?」

「いいけど、お前このゲームで勝てた事なかったろ?」

「いいじゃん! 久しぶりなんだから楽しもうよ」

「いいけど、すこしだけだぞ?」

そう言って俺たち二人はテレビの前に肩を並べて座る。

こうして座るのもなんだか懐かしい。

俺には遠い昔に感じる。

あの頃よりも成長しているせいか、ちょっと狭い。

「負けても文句言うなよ?」

「お兄……」

対戦ゲームを数戦やった後、唯は感想を漏らす。

「こんなに弱かったけ?」

「……久しぶりだからだ」

「うそだ、全然反応出来てないじゃん」

結果は俺の全敗。昔はあんなに得意だったゲームがこんなにも下手になるなんて……これが老いか。

「おかしいんだ、全然反応してくれない」

「お兄。それ、敗者の言い訳だよ」

「いや、本当にそうなんだって!」

「確かに古いゲームだし、今のに比べたら応答速度遅いだろうけど、そんなに変わらなくない?」

いやいやいや、と言い訳している時にセレスがやってくる。

「何をやってらっしゃるのですか?」

「あ、セレスさん! ちょっと前のテレビゲームだよ。対戦するやつ」

「そう言えば私、ゲームってやったことがないですね」

「えー! そうなの!? この日本に生きててそれは損だよ!」

「え、そんなにですか?」

「もちろん! ほら、下手くそなお兄はどいたどいた! セレスさんこれがコントローラーで移動は――」

唯がセレスに遊び方をレクチャーする。

何度か練習して習得できたのか、唯と対戦することに。

「ちゃんと手加減するからね!」

「お手柔らかにお願いしますね」

そうして始まった対戦。

「あれ?中々動きませんね?」

「セレスさん、長押しで動くよ」

「あ、なるほど」

「……負けちゃいました」

「すごい、初めてだ……負けようとして負けれないの」

「あれなんですね、コントローラーというのは入力するのにコツがいるのですね」

セレスはコントローラーをしきりに動かすも、中々上手く操作できない。

不思議がっていると、ケインが渚沙と共に家のリビングに顔を見せる。

「おや、ゲームですか」

「ケイン」

「私達がゲームする時は気を付けなければいけませんよ? 私達の感覚ではゲームに入力されませんから」

「どういうことだ?」

ケインが言うには、俺たちの感覚でコントローラーを操作しても、中の電子入力がそれに追いつかないとのこと。

「じゃあゆっくりめにやればいいのか?」

「そうですね。ざっと丗分の一程度にしていただければ良いかと」

「なるほど、分かりました。唯さん、もう一戦いいですか?」

「え? もちろん!」

「うそ……」

「……勝てました!」

「よかったなセレス」

呆気なくセレスは勝利を掴んだ。

「うそでしょ……? 最初は手を抜いてたとはいえ、途中から本気だったよ? 特殊コマンドもつかったのに、基本コンボだけで負けた……?」

「ありがとうございます、楽しかったですよ」

「う、うん!またやろうね!」

次やるときはパーティーゲームにしよう。

そう心に決めた唯であった。