作品タイトル不明
第174話 続・バレンタイン
バレンタインの翌日、学校にて。
いつも通り登校すると、なんだかソワソワした空気を感じる。
しきりに下駄箱を確認する男子生徒、意味もなくウロウロする男子生徒。
きっとバレンタイン当日は休日だったから、今日もしかしたらチョコが貰えるかもしれない。そういう思考なんだろう。
「おはよ~」
「ああ、おはよう」
教室に行くといつも通り遼が話しかけてくれる。
「なんか今日は面白い空気だな。特に男子生徒」
「まあ、年に一度のイベントだしな」
「お前はもらったのか?」
「ああ、妹と母さんとアリシアとセレスに」
「いいなぁ俺なんか母さんからも貰えなかったんだぜ?」
大きくため息を着く遼にクラスメイトが手を添えて言った。
「ははは、気にするな同志よ」
「やっほ~中島くん!はい、チョコあげる」
「お前とは絶交だ」
葛西さんが紙袋を手に持ちながらチョコを手渡してくれる。
「友チョコだからね」
「それでもうれしい、ありがとう」
「はい、和也くんも」
「俺もか?ありがとう」
「セレスティーナさんもあげる」
俺達皆にチョコレートを手渡してくれる葛西さん。
「ありがとうございます、もしかしてそれ全部チョコレートですか?」
「うん!全部友チョコだけどね」
「すごいですね、作るの大変だったのでは?」
「そんな事ないよ?普通のお菓子ならそうだけど、チョコは量産しやすいからね。じゃ! ちょっと他の人にも配ってくる!」
そう言って葛西さんは他のクラスメイトたちの方へと行く。
「私も友チョコ作って来るべきだったでしょうか?」
「どちらでもいいんじゃないか? 俺的にはちょっと嫉妬するけどな」
「カズヤさんが嫉妬心を向けてくれるのならやってみたいかもしれません」
「えっ」
「ふふっ、冗談です」
そんな話をしていると担任が教室に入ってくる。
「お前ら朝のHRを始めるぞ」
「え~先生ちょっとまってよ~」
「うちの学校はそういうの禁止してないが、節度は守れよ~」
「先生にもあげるからいいじゃん~」
「私にもくれるのか?ありがとうな」
いつもとはちょこっと違う日。たまにはこういう日も悪くない。