軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ふむふむ、筋肉博士にまかせんしゃい。

レッドがどうしてここに?

どうしてここにってレッドは私に言ったよね?

そりゃ初心者冒険者のアリスが公爵家の屋敷にいたらおかしいか。

……まぁ、筋肉見せてもらいにとかいったら納得されそうな気がしないでもない。

俺の筋肉だけじゃ満足できないのかとか言われそうだな。言われたら満足するまで見せてくれとでも返してみるか?

いやいや、奥様って私言われちゃったじゃん。

公爵夫人ってバレたのでは……。

……どうしよ。

視線を落とすと、ひらひらしたスカートが目に入った。

あれ?

これって……。

そういうことか!

私、冒険者の服装してないわ!ドレスだ!

しかも原型とどめないくらい綺麗に化粧してもらってる。ってことはよ?

カテーシーだよ。どっこいしょと。

スカートのすそをつまんで膝を落とす。

「お初にお目にかかります。レッド様でよろしいでしょうか?私、アルフレッド様に嫁いで公爵夫人となりましたリリアリスと申します」

にっこり。

「う、あ、お、そ、初めまして。俺はレッドだ。ギルド長をしている」

「まぁ!ギルド長でしたの。今日は騎士団との連携の打合せか何かでいらっしゃったいましたの?」

ばれないように、声を少し高くしつつ。

ちらりと光属性の騎士をいじめていた人たち……つまり化粧していない私を前に見たことがある人に視線を向けるけど気が付いてない。前に奥様として紹介されたときにはいなかったもんね。

ってことはマーサやサラたちの化粧の腕は完璧ってことだ。似てるだけ、似てるだけ。

「あっ、俺のこと見たぞ」

「すげー、奥様ってめちゃくちゃ可愛い人じゃん」

「アルフレッド様羨ましすぎる」

「っていうか、なんで挨拶してるんだ?」

「さぁ?」

「指導してくれるって、手取り足取りしてもらえるのかな」

「あー、俺も指導されてぇ」

なんか噂されてる?バレてないよね……。

「リリアリスは、アルフレッドの嫁だからなっ!分かってるだろうな!」

レッドがぼそぼそと噂をしている者たちを睨みつけた。

いや、まぁ確かにそうだけど。

愛されない嫁ですけどね。

「何しに来たんだ」

レッドが不愉快そうに眉をゆがめる。

くっそ。女嫌いか。

いや、まてよ?レッドとアルフレッドが恋仲説が本当だとすると、アルフレッドの嫁を敵視するというのは不思議ではない。

こりゃ、今度愛されない嫁だから安心してって伝えるべきかな。

「レ、レッド様、打合せはこちらで……えーっと、申し訳ありません奥様。副団長にあとはご命じください」

騎士団長がレッドを引っ張っていった。

ほっ。

ずっといたらばれるかもしれないもんね。

「奥様!本日は新しい訓練の見学にいらっしゃったのでしょうか?アドバイスをいただけますと嬉しいです!」

えええ!

アドバイスって、どう筋肉を鍛えたらいいかってこと?

やだ、私、筋肉博士として有名になってきた?

どれどれ。

「足……もう少し足を」

どうしても、剣を振ると上半身は鍛えられるけども、実際は足元大事。

「足元が安定しないと、踏み込めないですわよね?……そうですわね……」

走りこむは当たり前としても。訓練所を何週も走るのも退屈だよね。街の見回りがてら走り込み?

タイヤを引きずったりして負荷をかければ距離は短くて足腰が鍛えられるんだけど。

他になにかあったかな?

「なるほど……足もとを狙う」

狙う?

首をかしげる。