作品タイトル不明
きっとあそこだ!!
私がそう言うと両端に立っている人達の殆どが驚いた顔で私を見ているので首を傾げる。
「くくく!!やはり其方は面白いな、その願い聞き届けよう。後で連絡係を向かわせるから話し合うと言い」
陛下が嬉しそうにそう言ってる隣で皇妃様も嬉しそうに私を見ている。
そして陛下が笑いのをやめて立ち上がり口を開く。
「帝都にも被害が及び民が苦しむことになったのやもしれん!それを防いだ【魔導師】に最大の賛辞を!」
陛下の言葉の後にここに居る全員が拍手をし始めかなりの音量となった。
「【魔導師】よ今後の活躍を期待しておるぞ?」
陛下がそう口にした途に皇妃様が立ち上がり陛下と皇妃様が謁見の間から出て行くのをここに居る全員が一礼し送る。
陛下が退室したのを確認しここに居る全員がホッとし部屋の空気が緩いものになった・・・・と思ったらテリーさんとセレーナさんが私の所までやってきた。
「セレーヌさん?この事聞いてないんですけど?教えて欲しかった」
ジト目でそう口にするとセレーヌさんが苦笑する。
「陛下が『黙っておいて驚かせよう』と申されたのよ・・・忠実な臣下としては従わなければならかったのよ」
嘘だ!!絶対に陛下と一緒に私の反応を楽しんでたよね?ニコニコしながら『忠実な臣下としては従わなければならかった』って言っても説得力がないよ!!と思っていたらセレーヌさんが真剣な顔になり更に話を続ける。
「それとこれはリアちゃんの為でもあるのよ」
へ?
「私の為?」
なにそれ?と思い首を傾げているとセレーヌさんが私を見て苦笑する。
「貴女の今回の調査隊での活躍とユリシーズ攻略戦での活躍はもう貴族内では知れ渡っているの。そして貴族の中にはリアちゃんを取り込もうとする動きも出て来ている・・・・そんな中で陛下自らが考えた称号を与える・・・つまりはリアちゃんは陛下自らが『この者は私が認めた魔導師だ』と宣言・・・つまり貴族は手出しが出来なくなったという事よ」
あ!陛下が目を付けた人材だから手出しが出来なくなったって事ね、それはありがたいんだけど。
「でも私は陛下に仕える気は無いよ?」
私は誰の下に付く気も無いんだよ、私が望むのは【魔術】と【魔法】の研究・・・それだけだ。
「それは陛下もわかってるわよ、だから称号授与以外には何も言わなかったでしょう?」
確かに!さすが陛下だわかってる!!
「帝国が新たな称号を創り贈ったのは100年ぶりらしいわよ?凄いわねリアちゃん?」
そんな事を言われても嬉しくもなんともないよ?
「さて・・此処で話すのはここまででいいでしょう」
へ?『此処で』?と思って周囲を見ると称号授与式に参加していた人達が少し離れた場所から私達に視線を向けながら聞き耳を立てていた。
なるほど・・・今までの会話は私に授与式の意味を教えるだけじゃなくてこの人達に聞かせる為でもあったのね!!
「着いて来てリアちゃん」
セレーヌさんがそう言った後に歩き出したので私はセレーヌさんを追いかけるように歩き出し謁見の間を出た。
謁見の間を出てすぐ謁見の間まで私を案内してくれたメイド長さん・・・アネッタさんが待っていた。
そして私達が謁見の間から出て来てすぐにアネッタさんが一礼し微笑む。
「ではご案内いたします」
何処に連れて・・・・いや!!行先はわかった!!きっとあそこだ!!