作品タイトル不明
閑話 ユリアンVS晃2
私は再度晃に対して構えを取り睨むように見つめる。
「あれを受けて立ち上がるとは思わなかったぜ?」
ニヤニヤし私に殴られた右手をブラブラさせながらそう言って来る晃に私は深呼吸して口を開く。
「貴方が本気を出していなかったように私だってまだ本気を出していなかっただけの事よ」
そう言いながら私は思いっきり踏み込み晃の懐に入り目の前にある晃のボディーめがけて【エアインパクト】を纏わせた拳で左右の連打を撃ち込む。
「ふん、効かねえなぁ」
普通だったら悶絶ものの攻撃を受けてニヤニヤしながらそう言い放つ晃に私はあ然とする。
そしてそんな私を見て晃は誇らしそうに口を開く。
「俺がこの世界に来た時に得たスキルは【金剛武天】ってもんだ、このスキルは物凄い防御能力と素手での戦闘において無類の強さを発揮するスキルなのさ、お陰で俺はこの世界に来てから負けなしだ」
何を言ってるのこの男は?【スキル】っていったい何の事?でもこの男が言いたい事は大体わかる、もの凄い攻撃力と防御力を持ってるって事なんだろう。
「なるほど・・・つまりその防御力を上回る攻撃をすればいいという事ね?」
晃の説明を受けてから私がそう言うと晃が驚いた顔をした後に笑い出した。
「確かにその通りだ!!だがお前にはそれが出来るとは思えん!しかしお前は面白いな!!ますます気に入った!!」
そう言いながら今までで一番早い踏み込みで私の前から消え真横から気配を感じ慌てて【防御結界】を張り・・・・その【防御結界】を突き破り危ないと感じとっさに私に向かってくる蹴りに【エアインパクト】打ち込みその【エアインパクト】ごと蹴られ私は再び真横に吹き飛ばされた。
「これで終わりだろ」
私は立ち上がり再び構えを取り呼吸を整える。
「おいおい・・・・今のを受けても立ち上がるのかよ」
もの凄い驚いた顔で私を見ながらそう言って来たけど私はそれを無視して口を開く。
「貴方は戦闘慣れしていない」
そう今までの戦いでわかった事・・・この人は戦闘に慣れていない・・・いや正確に言うと長時間の戦闘をしていない・・・が正確だと思う。
「何を言ってる?俺はこれまでいろんな奴と戦って全員に勝ってるんだぞ?」
この男の言ってる事は正しいだろう・・・けどそれは今までの相手は『すぐに倒してしまう相手』だったと思う、でなければ私が【防御結界】や【エアインパクト】で防いだ時にその手ごたえに疑問を持つはずなのだ。
「言葉は此処まで・・・・ふっ!!」
再度踏み込み右ストレートを下から放つ・・・・のをやめて体を回転させて足払いをする。
「なっ!」
私のフェイントにかかり転びそうになるのを必死に立て直しバックステップで距離を取る。
「お前・・・生意気だな」
さっきまでのニヤニヤ顔ではなく私を睨んでくる晃を見て私は何も言わずに呼吸を整え構える。
「本気で行くぞおらぁ!!」
今までで最速の踏み込みで私に向かって突っ込んでくる晃に対して私は思いっきり後ろに飛ぶ。
そして私がいた位置で一度止まり再び踏み込み私を追いかけるように迫って来る。
私はそれを見て此処だ!!と感じ私に向かってくる晃に向かって今の私の『切り札』を口にする。
「【スペックアップ】」
その言葉を口にして直ぐ私は全力で吹き込み向かってくる晃に肉薄し晃の右ストレートを首を斜めにしてよけそれに合わせるように今出せる全力+【エアインパクト】で晃の顔を撃ち抜く。
「ぐ・・・・はぁ」
そう言って後ろに倒れ動かなくなる晃を見てふう・・・と吐息をつく。
「これで倒せなかったらどうしようと思ってたけど倒せて良かったわ」
【魔術】+【身体強化】+ミズキとカナデに教えてもらった魔術の技術+カウンター・・・これなら大型の魔物だって倒せる威力だものね。
「でも・・・・明日が怖いわね」
私も筋肉痛で苦しむのかしら?嫌だなぁ。