作品タイトル不明
閑話 ナンバーズ2
ユリアンが俺を見下しながら言った言葉に俺が歯軋りしていると見知らぬ男がこっちに向かって走って来るのが見えた。
そしてフローリアとユリアンがの前に立つと真剣な顔で話し出した。
「街の中はほぼ制圧した!だが予想外の事が起きた」
俺は撤退する為の隙を伺う為にそのやり取りを黙って見る事にした。
「ユリシーズへ方面の街道からキラーアントの群れがグランパルス目掛けてやってきた!門を締め防壁の上から【魔術】を撃ち込み耐えているがいつまでもつか分からん!!」
「「は?」」
キラーアントの群れがグランパルスに向かって?もしかして奴がグランパルスに来てるのか?って言うか今なら撤退できる!!そう考え俺は走り出した。
「ちょ!!逃げるな!!」
背中越しにユリアンの叫びが聞こえたので俺は前を見ながら口を開く。
「俺に構っていていいのか?この街の中にキラーアントが入って来るぞ?」
振り向かずにそう言いそのまま走り暫くして足を止めて振り返ると誰もついてきていないのを確認して呼吸を整えて歩き出そうとした時に目の前に一人の女・・・見知った顔の女が立ちニヤリと笑い口を開く。
「あれだけ息巻いて出て行ったのにこのざま・・・本当に情けないねぇ」
目の前の女は俺と同じナンバーズ・・・・<ナンバーⅤ ワンマンアーミー>ウラット・リアスビーだ。
「グランパルスは堕とせたぞ?防衛できなかったのは部下が200人しか居なかった事が原因だ俺のせいじゃない」
俺がそう言うとウラットが笑い出し・・・・そして真剣な顔になり口を開く。
「500人でグランパルスを攻める予定だったのにが待ちきれずに200人集まった時点で出て行った彼方がそれを言う?」
「くっ!」
俺と剣鬼がいれば200人でも十分だと思って集まりきる前にグランパルスを攻めたのは確かだ、まさかこんな事になるとは思わなかったのだ!!
「剣鬼はどうした?合流したんじゃないのか?」
ウラットにそう聞くとウラットは真剣な顔で首を左右に振り口を開く。
「キラーアントの群れを囮にして今街に入ったばかりなのよ、それで?何故グランパルスを取り戻されたのかか聞かせてくれるかしら?」
内心舌打ちしながら俺はこれまでの経緯を話す。
「そのガキって『リア』と呼ばれた子供体形の女?」
「そうだ・・・って知ってるのか?」
まさかフローリアを知ってるとは思わなかった。
「少し前にちょっとね・・・そうかい・・・あいつ等が此処に来てたのかい」
目を細めてそう呟くウラットはそれから真剣な顔に戻り口を開く。
「だったら尚更この街を出るよ。剣鬼は後からくるだろうかからそのまま放置するわ」
あいつならひっこり(ひっそり?ひょこり?)と戻って来るだろう。
「そうするか」
俺がそう言うとウラットが頷き口を開く。
「ここでの失敗であの御方の計画がかなり狂った・・・だから一度あの御方に会いこれからの事を話し合わないといけないわ」
「・・・・・そうだな」
これは俺のミス・・・でも俺は自分の情けなさよりもあの御方に迷惑をかけた事に不甲斐なさを感じた。