作品タイトル不明
それは考えてなかった!!
「何やってるのよリア?」
私がティファと見つめ合っていると調査隊を連れて戻って来たディアナがあたしを呆れた顔で見ながらそう声を掛けてきた。
「ベツニナニモヤッテナイヨ」
流石に『穴に入ろうとしてティファに止められました!!』とは言えないからね!!
「まったく貴女ッて子は」
なんで呆れたように溜息をつくんですかユリアン?
「これがその穴なのね?」
ユリアンに物申そうとしていたらユリアンが真剣な顔で穴を見ながらそう口にするので私は頷く。
「私はヘルスネークが使っていた巣穴だと思っているよ」
私がそう言うとユリアンは真剣な顔で口を開く。
「そうだとしたらもしもの為にこの穴は塞いでおいた方が良いでしょうね」
その言葉に私も頷く。
主な理由は2つ・・・1つ目はもしかしたらヘルスネークがいなくなった巣穴に他の魔物が住み着いてしまうかも知れないという事。
此処までならまだいいんだけどここを中心に集落規模にまでなる可能性がある。
ゴブリンやオークやオーガならその程度は出来るからね。
そしてもう1つはもしこの穴の奥にヘルスネークの卵やヘルスネークの子供がいた場合・・それはそれで脅威となる。
だから穴の中を調べた上でこの穴を塞いでしまうのがベストだと思う。
「それが良いと思うけど調べた後だね」
私がそう言うとユリアン真剣な顔で頷く。
「そうと決まれば早速調べよう!」
私がそう言うとユリアンが溜息をついてから口を開く。
「待ちなさいリア、誰がこの穴を調査して誰が此処に残って防衛するかを決めなきゃいけないでしょう?」
「防衛って?」
なんで防衛って話になるの?と思い首を傾げているとユリアンが溜息つく。
「もし他にヘルスネークがいて戻って来た時下手をすれば穴の中でヘルスネークの挟撃を受けるかもしれないのよ?他にも別の魔物がこの穴に入ってくる可能性だってあるのよ?」
それは考えてなかった!!
「わかったよ・・・でも私は調査のほうに行くよ?この場に残るってのは嫌だよ?」
面白そうなのに居残りとか絶対に嫌だよ?と想いを籠めてユリアンを見ているとユリアンが苦笑する。
「勿論リアはこの穴を調べてもらうから安心して・・・・そうね後はディアナと私と・・・アンディ殿とラッツで行きましょう、そして防衛のほうの指揮はムーアに頼みます」
ユリアンの言葉に全員が頷く。
「ムーア、悪いけど休憩地点をここに移動させておいてくれる?それとこの穴の上にテントを張っておいて」
テントを張ってこの穴が無いようにみせるって事ね、確かにそうした方が良いかも!!
「では調査組はこのまま穴の中に入ります!魔物が出て来ることを前提にして油断はしないように!!」
ユリアンの言葉と共に私達はヘルスネークの巣と思われる穴へと足を踏み入れた。
「【ライト】」
本来なら暗い場所で明かりをつけるのは魔物を呼び寄せる原因になるからやりたくないけど今回の目的はこの穴を調べる事と魔物がいたら倒す事になってるから気にする事も無く使う事が出来る。
「しっかし中々深いね」
この穴に入って地上の明かりが届かなくなったけど終わりがまだ見えない。
「それに・・・」
私が言おうとするとユリアンが口を開く。
「生き物の気配がない」
その言葉に私は頷く。
もしかしたら魔物との戦闘は無いのかもしれないね。