作品タイトル不明
思い込んでいた!!
「こりゃ凄い」
穴を進む事20分・・・私達は終着地点である場所まで来ていた。
ヘルスネークの巣へと続く穴だと思っていた穴の最奥には少し大きめの鍾乳洞がありその鍾乳洞を寝床として使っていたみたいだ。
「まさかこんな所に出るとは思わなかったわ」
ユリアンも周囲を見渡しながらそう呟く。
「だねぇ・・・」
魔物が出てくるかもとは思っていたがまさか鍾乳洞に出るとは思わなかった為に私も戸惑っている。
「ん?」
私達が戸惑っていると服が引っ張られる感覚がありそっちを見るとティファが私の服の袖を咥えて引っ張っていた。
「ん?また何か見つけたの?」
この穴を見つけた時も同じようにして来たのでそう聞くとティファが鍾乳洞の壁に向かって走って行き壁を『ぺシぺシ!!』と叩き始める。
「え?そこに何かあるの?」
私はティファが叩いている壁に駆け寄り調べ始める。
「んー?あ!もしかしたら」
私はある可能性・・・・『エーテルを流して扉を開ける』と言う可能性に思い至りティファが教えてくれた壁に向かい手を翳してエーテルを流し込む事を意識する。
「あれ?」
グランパルスの遺跡で遺跡の出入り口を開けたようにエーテルを流し込んでみたけど何も起こらなかったので思わず首を傾げる。
「リア?」
そんな私を見て心配そうにディアナがそう声を掛けてきたので壁を見たまま口を開く。
「やり方が間違ってるのかな?もう一度!!」
今度は両手を壁に向けてエーテルを流し込む。
「んん?反応が無い・・・・」
そう言った後に私は足元で壁を見ているティファに視線を向ける。
「ティファ・・・この壁の向こうに何かあるんだよね?」
「ウミャ!!」
あるらしい・・・けどこれまでの遺跡みたいにエーテルを流し込めば開く・・・とかの仕掛けではないみたいだ。
「今までの方法じゃ無理みたいだね」
ユリアンにそう言うとユリアンが少し考えてか壁に向かって歩き出し問題の壁の前に立ち腰を落として腕を引き・・・・そして壁をぶん殴った!!
「ちょ!なにやってるのユリアン!!」
いきなり壁を殴るとか!びっくりしたよ!!
「え?どれくらいの強度があるのか試したのよ」
何事もなかったかのようにそう言って来るユリアンを見て私は呆れる。
「ユリアン・・・・アンタは私の事を『規格外』とか『常識外れ』とか言うけどユリアンだってたいがいだよ?」
いきなり『確認の為に壁を殴ってみよう!!』と普通の人は絶対に考えないよ?そんな考えが思いつくこと自体がおかしいと思おうよ?
「それに壁を殴って手は痛くないの?」
思いっ切り殴ってるから普通は手をケガするよね?なのにユリアンは全然痛がってないんだよ?おかしくない?と思ってそう聞くとユリアンが苦笑する。
「私の攻撃方法・・・魔闘術の事を忘れた?殴る瞬間に【エアインパクト】を打ち込むから怪我はしていないわよ」
ああ!確かにそれがあった!!すっかり忘れてた!いつも笑いながら魔物を殴り倒していたからいつも素手で殴っているのかと思い込んでいた!!
「でも・・・・」
ユリアンがそう言いながらもう一度ぶん殴る。
「硬ったいわねぇ」
鍾乳洞の壁は石でできているから硬いのは当たり前だと思うんだけど私の考えは間違っているのだろうか?