作品タイトル不明
今はやる事をやらなきゃ!!
「リア」
壊された魔道具をあ然と見つめているとそう声を掛けてきたユリアンに私は口を開く。。
「私の魔道具が壊された!!」
あんなに保存状態のいい魔道具があの執事さんに原型をとどめていない程に壊された!!これじゃあ何をする為の魔道具なのかが分からないじゃん!!
「落ち着きなさいリア」
ユリアンがそう言って肩を叩いてきたけどそれを気にせず壊された魔道具を見ていると他の調査員もやっと現実に戻って来たのか魔道具の壊れ具合を確認し始める。
「それでリアに怪我はないわね?」
ディアナが心配そうにそう聞てきたので私は頷く。
「あの執事さんは本当に私達とは戦う気は無かったみたいだよ」
まあユリアンと戦っていたメイドさんは本気かどうかわからないけどね!!と思いながらそう言うとディアナがまじまじと私の体を確認してホッとした顔になる。
「リア」
ディアナがホッとした顔で何かを言おうとした時に険しい顔で声を掛けてきたのでユリアンに視線をむけると険しい顔のまま少し考えこんでから絞り出すように声を出す。
「さっきの執事に勝てる?」
「無理」
ユリアンの問いに即答するとユリアンが目を見開き固まる。
「さっきの執事さんと私のレベルが違い過ぎる、もちろん私の方が低レベルね」
そう言うとユリアンだけじゃなくてここに居る全員が私に視線を向けてきたので話を続ける。
「執事さんが使ってたのは【魔法】で間違いない・・・それを踏まえたうえで私は確実に負けるよ、今の私は中級魔法までは短縮詠唱で上級魔法は詠唱無しでは使えない・・・でもあの執事さんが使った【魔法】・・・【サウザンドブレイブ】は威力的に上級魔法だろうけど執事さんは詠唱破棄で使ってるんだよ」
つまり執事さんの方が強いってのが証明されてるんだよね。
「あの人が本気で私達を殺しに来ていたらあっという間に殺されてる」
しん・・・と静まる空間でユリアンが口を開く。
「私の方も勝てる気がしなかったわ・・・あのメイドが本気で来たら30秒も持たなかったわ・・・しかもあのメイドに魔闘術の指南まで受けたわ・・・本当に私達を敵として見てなかった・・・悔しいわ」
ユリアンは情報部のエース的立場らしいから相手にもされてなくて悔しい思いをしたらしかった。
「あの2人は本当にあの魔道具の破壊を目的に来たって事よね」
悔しがるユリアンに視線を向けていたら隣に立っているディアナが破壊された魔道具を見ながらそう呟くのを聞き視線を破壊された魔道具に向ける。
そこには原型を留めていない無残な姿の魔道具が虚しくある。
「これじゃあこの魔道具はどんな事が出来る魔道具か調べる事が出来ないね」
あの執事さんが『まさか此処を見つける方がいらっしゃるとは思いませんでした』と言っていた事からこの魔道具が此処にある事を前から知ったと思うんだけどなんで今になって壊しに来たんだろう?
まさか私達が見つけた事で破壊しに来た?え?私達が見つけた事がやばいの?
「・・・・・とりあえず他に何かないかを調べましょう」
悔しそうにしていたユリアンが両頬を『パン!』と叩いた後に真剣な顔になりそう発言し調査隊の皆がこの広い空間を調べ始めた。
調べ始める皆んなを見て私も足元でお座りしているティファとミーティアを見ながら微笑む。
「私達も調べようか」
私の魔道具が壊された事のダメージはあるけど今はやる事をやらなきゃ!!