軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

防御特化と鍵情報。

サリーは裂け目の部分まで一気に潜ると片手にライトを持って裂け目を照らしながら奥へ入り込んでいく。

入り口が狭くなっているだけで、奥はトンネルのようになっており、珊瑚の隙間から入る光が熱帯魚の鱗をキラキラと光らせている。

サリーは危険なものがないか確認しつつ慎重に進んでいく。すると行き止まりの部分に海藻と珊瑚に包まれるようにして石板があることに気づく。

「……」

サリーはその表面を照らすと、海藻をかき分け、珊瑚を切り捨てて表面に書かれているものを確認する。

サリーはそれを確認すると、画像として保存して浮上していく。

「ぷはっ!メイプル、収穫あったよ」

「おおー!どんな感じだった?」

サリーがシロップによじ登ると、メイプルも早く聞きたいとばかりに寄ってくる。

サリーはそんなメイプルに画像を見せる。それは七層全体をざっくりと描いた図だった。

そして、そのあちこちにマークが付いている。

「こんな感じ。クロムさんが言ってたドロップする地図ともまた違うみたいだし……別のイベントの探索に使うのは間違いないと思う」

「うんうん!うー、でも本当に多いね。鍵は三つって書いてあったし……」

「ただ、ほらさっきの泉。そこにもちゃんとマークがある。だからきっとこのマークのどこかが当たりで他はヒントになってるんじゃないかな」

ざっくりとした図というだけあって、エリアごとにマークが付いているという状態である。現状だと砂漠からジャングルまで総当たりで探すしかない。

「一回帰る?誰か何か情報を持ってるかも!」

「確かに。いろんな所にイベントのきっかけがあるっぽいし、ギルドの誰かがちょっと触ってるかもしれないね」

二人は総当たりで七層を駆け回るくらいならばとギルドホームに帰ってみる。

ギルドホームの扉を開けると、カナデとマイとユイがテーブルで向かい合ってボードゲームをしているところだった。

「ん?ああ、お帰り二人とも。どう、遊んでいく?」

そう言いながら片手間で打った次の一手でユイとマイがぐったりとして白旗を上げる。

「うーん、今日は何か知ってることがないかちょっと聞きたくて来てみただけなんだ」

メイプルは三人に事情を話す。すると、カナデかが思い当たることがあるという風に数回小さく頷く。

「それなら、町の図書館にらしい話があったかな。昔栄えた町がいくつかあって、そこでは今よりももっと上手くモンスターと心を通わせていたとか……町の場所はこの画像だとこの辺り」

そうしてカナデはいくつかのマークを示す。そのうちの一つは泉があった場所だった。

「おおー!有力情報だよサリー!」

「本当、よく知ってたね。図書館って言ってもあれかなり本あるでしょ?」

「うん、まあ全部読んだからね」

「「ぜ、全部ですか!?」」

マイとユイの声が綺麗に揃ったところで、カナデは次のボードゲームの用意を始める。

「結構面白いし、イベントのヒントになることも書いてあったりするから自分でも見てみるといいよ。ふふ、時間はかかるだろうけど」

なら何故カナデは全部読めているのか、それは個人の能力の問題だった。

処理能力の差を感じて、マイとユイがへなへなと椅子に体を預ける。

「お姉ちゃん、やっぱり勝てる気がしなくなってきたんだけど……」

「う、うん……もともとダメそうだったけどね」

「じゃあいい報告期待してるよ?で、戻ってきたら遊ばない?」

「いいよ!ばっちり攻略して戻ってきたら今度こそリベンジだね!」

「メイプルも一回も勝ててないでしょ?」

「でも楽しいよー。カナデ、ゲームみたいにレベル調整してくれるし!」

「えぇ、そんなコンピューターみたいな」

サリーも驚いたようで、カナデの方に本当かと目を向ける。それに対していつも通り少し笑みを浮かべて頷くのだから、サリーも納得する。カナデならできてもおかしくはないと思っているのだ。

「二人が今やってるのはレベル1の僕だね」

「レベル1から強すぎですっ!」

「レベル10まであるんですよね……?」

「あはは、じゃあ行ってくるね!二人も頑張って勝ってね!」

「「頑張ってみますっ」」

また遊びだした三人に見送られて、今度は確かな情報を持ってフィールドへと向かうのだった。