軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

373ー3年後

「リリアス殿下、お似合いです。大きくなられました」

「レピオス、まるでお爺さんみたいな言い方だよ?」

「もう実際に爺さんですからな」

「何を言ってるんだ。まだまだ現役でいてもらわないと。僕の師匠であり、心の友なんだから」

「ハハハハ、殿下は変わりませんな」

言うまでもなく、レピオスと話している。

今日は、クーファルの婚姻式だ。お相手の令嬢、ミリアーナ・アイスクラー侯爵令嬢がアカデミーを卒業するのを待っての婚姻だ。

そうだよ、俺は13歳になった。ヘッヘッヘッ。成長したんだぜ。

相変わらず、キラキラでフワフワしたグリーンブロンドの髪だが、母の好みで少し髪を伸ばしていて後で一つに束ねている。

俺は面倒だし邪魔だから短髪が良いんだけどな、このフワフワ髪は短いと寝起きに爆発するんだ。

そうそう、身長も伸びたんだぜ。160cmを超えたんだ。

だが、いくら成長しても苦手なものは苦手だ。パーティーとか正装とか苦手なままだ。

「久しぶりに正装したけど、ホントこの格好は慣れないな」

「殿下、似合っておられますよ?」

ラルクだ。ラルクも14歳になった。ラルクも側近の正装をしている。

来年からは、俺より一足先に学園の高等部に通う事になっている。

俺と1歳しか違わないのに、俺より10cm程背が高い。なんでだよ。

後、変わった事と言えばニルが母親になった。

北の鉱山の調査の後、ソールと婚姻してすぐに子供ができた。今1歳の女の子だ。

ニルは出産後すぐに復帰すると言ったのだが、俺が許さなかった。

ちゃんと子供を見てくれる人を見つける事と、1歳迄は駄目だと言った。

子供を実家の母親に預け、1歳になると直ぐにニルは復帰した。だが俺はまたそこでも条件を出した。9時〜5時迄だと。

もうラルクもいる。それに、ニルが産休の間に付いてくれていた侍女も新しく俺付きになっていたからな。ニルが無理をする必要はない。

「殿下、私はもう必要ありませんか?」

なんて、涙目でニルに言われたよ。そんな筈ないじゃん。

「ニルは僕の母親代わりでお姉さんだ。だから、ニルの家庭も大切にして欲しいんだよ。でも、ニルがいなくなるのは嫌だから無理しないで仕えて欲しいんだ」

そう、言って納得させた。

ニルが、産休に入る前に新しくきた俺付きの侍女だが、セティのお兄さんの1番下の娘だそうだ。

5人兄妹で1番末っ子、しかも男兄弟で唯一の女の子だ。

ミーリィ・ナンナドル。ニルと同じ黒髪で金色の瞳をしている。

父親と兄の手伝いをしていたそうだが、俺の侍女に立候補してくれた。

これがまた、見た目はポヤンとしていて可愛い系なのに鬼強い。両手で短剣を使いこなし、リュカと良い勝負をする。ありえねー。ニルの家系、恐るべし。

「殿下、お着きになられましたよ!」

「リュカ、そう! 行くよ!」

何が着いたかと言うとだな。アウルースだ!いや、正確には辺境伯一家ご一行だ。

フィオンがクーファルの婚姻式に出席する為と、アウルースが5歳になったのでお披露目パーティーに出席する為だ。

あれから、アウルースとは年1回程度に会っている。と、言うか俺が辺境伯領に会いに行っている。当然、俺のアウルース愛は健在だぜ!

リュカとラルクと一緒に客間に急ぐ。

「殿下、走らないで下さい!」

「リュカ、だって急いでいるんだ!」

早く、早くアウルースに会いたいぜ! 相変わらず可愛いだろうなぁ。背は伸びたかなぁ。

「リリさま!」

前から、まだ小さいアウルースが転がる様に走ってきた。後ろにはアウルース付きの侍女が一緒にいる。

「アウル!」

俺は、飛び込んで来るアウルースを受け止める。

「リリさま!」

「アウル! よく来たね! また大きくなった! ほら、よく顔を見せて」

「リリさま! リリさま! お久しぶりです! お元気そうで良かった!」

アウルースもかなりしっかりしただろう? 以前は、まだ『リリしゃま』だったからな。

俺がいないとよく泣いていたのが昨日の事の様だ。クリックリのお目々に、プクプクのほっぺは変わらない。

「アハハハ! お兄さんになったねー!」

「はい! ボクは兄ですから!」

アハハハ! 可愛いなぁ!

あれからフィオンは二人目を出産した。アウルースはフィオンの金髪にアルコースの蒼色の瞳でフィオン似だ。

二人目も男の子だった。アルコースのアッシュシルバーの髪にフィオンの翠色の瞳で父親のアルコース似だ。よくできているよ。

あと数ヶ月で2歳になる男の子でまだヨチヨチ歩きだ。言葉もアウルースの方がしっかり喋っていたな。

二人目がとうとう産まれると言う時に俺はフィオンに呼び出された。

夜中だったんだぜ。なのに、セティに叩き起こされた。

「リリアス殿下! 私を助けると思って今すぐに辺境伯邸に転移して下さい!」

「はぁ!? 何? セティ、どうしたの?」

「フィオン様が二人目を出産されます!」

「おぉー! それはおめでたい」

「殿下、行って下さい! フィオン様がお呼びです。今すぐリリを呼べと!」

「何で!?」

「リリアス殿下、辺境伯の薬師の出産に立ち会われたと言うのは本当ですか?」

セティ、怖いよ。目が怖い。そんなに危機迫る事なのか? おめでたい出産だろ?

「ん? 出産に? ああ、そんな事もあったかなぁ……」

あれだ、アイシャとレイリの最初の子供の時だな。いや、待てよ。アウルの時だって俺、結局立ち会ったんだぜ。

「殿下、あったかなぁではないです。フィオン様が、薬師の出産に立ち会ったのだから私の出産にもリリに来てほしいと。フィオン様が!」

「え……」

「フィオン様が!!」

「う、うん」

「フィオン様が!! お呼びです! フィオン様が!」

「セティ、分かったよ、分かった! 用意するよ!」

「宜しくお願いします」

もう、セティ。何でそう、フィオンを強調するかなぁ。

「殿下、フィオン様に限りですが。お呼び=早く来い! です」

「あ、ああ……分かった」

コエーよ。マジで。フィオン、一体セティに何を言ったんだ⁉︎

そして、俺はフィオンの二人目の出産に立ち会ったんだ。参ったよ。

だってな、夜中だろ? で、俺は皇子だ。

なんで皇子が関係あるのかと言うとだな。じゃ、行ってくるよ〜て、気軽には行けない訳だ。

夜中なのに、ミーリィとラルクとリュカとオクソール、ユキそれにシェフも一緒に転移した。ホント、人騒がせだよ。皆に悪いよ。マジでさ。

辺境伯邸に転移すると、アルコースが待っていた。