軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第14章 異変の兎

「まさか……」

レオンは巨大な青い光の球を見つめながら、息を呑んだ。

夜空の下、洗面器ほどの大きさの光球が彼の手の中で静かに脈動している。数え切れないほどの青い光点が、まるで生きているかのようにペンダントの周りに密集していた。

だがこの美しい光景は、レオンに喜びよりも困惑をもたらした。

この光は何なのだ?

なぜペンダントはこれらを吸収するのだ?

そして最も重要なのは――この現象には、一体どんな意味があるのだろうか?

レオンは深呼吸をして、慎重にペンダントを懐に仕舞い込んだ。光球は彼の動きに従って徐々に小さくなり、やがて消えていった。

部屋に戻ると、レオンはペンダントをテーブルの上に置き、それを見つめながら考え込んだ。

前世で機械エンジニアだった経験が教えてくれる――すべての現象には必ず原因がある。この異常な光の吸収にも、必ず何らかの意味があるはずだ。

だが何時間考えても、答えは出なかった。

レオンは欠伸をして、ペンダントを首に掛け直した。今夜はもう遅い。明日また考えよう。

翌朝、レオンが目を覚ますと、最初にしたのはペンダントの確認だった。

手に取って仔細に観察する。

外観に変化はない。六つの側面の図案も、蓋の符文も、すべて昨日と同じだ。

だが――

レオンは突然、ある細部に気づいた。

ペンダントの底部、六角柱の最下部に、微かな青い光が宿っている。

よく見ると、それは光ではなく……液体だった。

深い青色の液体。豆粒ほどの大きさ。

レオンの心臓が激しく鼓動し始めた。

昨夜はなかったものだ。

ということは、あの青い光を吸収した結果、この液体が生成されたのか?

彼は慎重にペンダントを傾けてみた。液体は重力に従ってゆっくりと移動する。粘度は水よりも高く、まるで水銀のようだ。

「これは……『星辰の血』と同じものなのか?」

レオンは内部の大きな液体の塊を見た。それと比べると、新しく生成された液滴は確かに同じ色をしている。

だがこの液滴には、何か特別な用途があるのだろうか?

レオンは再び考え込んだ。

母エレーぜはなぜ種を「星辰の血」の中に封印したのか。

そしてこのペンダントは、なぜ夜空の光を吸収してこの液体を生成するのか。

すべてが謎だ。

だが一つだけ確かなことがある――この液滴には、必ず何らかの用途がある。

レオンの脳裏に、ある考えが浮かんだ。

実験だ。

小動物を使って、この液体の効果を試してみよう。

前世の科学的思考が、再び彼を導いた。未知のものに直面した時、最も有効な方法は観察と実験だ。

決心を固めたレオンは、立ち上がって部屋を出た。

邸の後庭には、かつて母エレーぜが薬草を栽培していた小さな薬園がある。

今は荒れ果てているが、時々野兎がここに現れる。

レオンは薬園を一周して、案の定、灰色の毛並みの野兎二匹が雑草を齧っているのを見つけた。彼は静かに近づき、前世で学んだ知識を使って、すぐにこの二匹の兎を捕まえた。

部屋の近くの小さな中庭に戻ると、レオンは野兎を紐で比較的広い場所に繋ぎ、夕日の下で日向ぼっこをさせた。

兎が日に晒されて元気がなくなり、喉が渇いてきた頃を見計らって、白い磁器の椀を持ってきた。そして慎重にペンダントを傾け、その液滴を椀に垂らし、普通の水を少し混ぜた。

豆粒ほどの深い青色の液体は、簡単に水の中に溶け込み、椀全体の水を淡い青色に変えた。この淡い青は見ているだけで、思わず清涼な感覚が心の底から湧き上がってくる。

レオンはこの椀の希釈した水を持ち、すでに喉が渇いている兎の前に来て、椀を彼らの側に置いた。

すでに日に晒されて喉がカラカラになっている兎たちは、急いで寄ってきて磁器の椀の周りに集まり、椀の中の水を大口で飲み始めた。レオンは一度に飲みすぎるのを避けるため、少し飲まれたところで椀を兎の前から取り上げた。

それから椀を持って傍らに立ち、辛抱強く兎の反応を待った。変化があるかどうかを見守る。

時間はあまり経たなかった。ほんの一刻ほどで、兎たちは落ち着きなく跳ね始めた。そして動きはどんどん激しく、どんどん狂暴になっていった。

レオンは眉をひそめた。

次に起こったことが、彼の身体を硬直させた。

兎たちの身体に驚くべき変化が起き始めたのだ。皮毛の下に卵大の腫瘤が隆起し始め、それがどんどん増えていき、やがて全身を覆い尽くした。そしてこれらの腫瘤が繋がって一つになり、兎の身体が見た目に一回り大きくなった。小さな頭と比べると、とても異様だ。

「何だ……これは……」

レオンは後ずさった。

兎の肥大した胴体は短い間しか維持されず、少しずつゆっくりと膨らみ始めた。そして時間の経過とともに、膨張の速度もどんどん速くなっていく。まるで体内に何らかの気体が注入され続けているかのように、どんどん大きく、どんどん膨らんでいく。

最後には、彼らの身体はまるで二つの大きな西瓜のように、二つの丸々とした大きな球体に膨れ上がった。

「やめろ……」

レオンは思わず声を上げた。

だが遅かった。

「パン!」

一匹目の兎が弾けた。

血と肉片が四方に飛び散る。

「パン!」

二匹目も――

レオンは顔を背けた。

手が震えている。

胃の中のものが込み上げてきそうだ。

彼は壁に手をついて、何度も深呼吸をした。

前世では機械を扱う仕事をしていたが、こんな光景を見たことはなかった。

血生臭い匂いが鼻腔を刺激する。

レオンはようやく顔を上げて、惨状を見た。

二匹の兎は、もう原形を留めていない。

「これが……『星辰の雫』の力なのか……」

レオンの声は震えていた。

彼は椀を見た。中にはまだ淡い青色の水が残っている。

こんなに希釈したのに、これほどの効果があるとは。

もし原液を直接飲んだら?

もし人間が飲んだら?

レオンの背筋に冷たいものが走った。

これは宝物などではない。

これは――毒だ。

恐ろしい毒薬だ。

彼は急いで椀を地面に叩きつけた。磁器が砕け、青い水が地面に染み込んでいく。

レオンは震える手でペンダントを握りしめた。

母は何故、こんな恐ろしいものを自分に残したのか。

「落ち着け……落ち着くんだ……」

レオンは自分に言い聞かせた。

前世の理性が、徐々に恐怖を押さえ込んでいく。

確かに兎は死んだ。

だが――それは液体が毒だということを意味するのか?

いや、違う。

もしかしたら、使い方が間違っていただけかもしれない。

もしかしたら、兎には効果が強すぎただけかもしれない。

もしかしたら……別の用途があるのかもしれない。

レオンは深呼吸をして、冷静さを取り戻した。

科学的思考。

一度の実験で結論を出してはいけない。

もっとデータが必要だ。

もっと観察が必要だ。

彼は周囲を見渡した。幸い、深夜で誰もいない。

レオンは急いで兎の残骸を片付け、血痕を洗い流した。

すべてを終えた後、彼は部屋に戻り、扉を閉めた。

テーブルの上にペンダントを置き、それを見つめる。

「次は……何を試そう……」

動物ではダメだ。

では――植物は?

レオンの目が輝いた。

そうだ。

薬草だ。

母は薬草を栽培していた。

もしこの液体が薬草に効果があるなら……

レオンは立ち上がった。

明日、試してみよう。

だが今夜は、もう眠れそうにない。

彼はベッドに横たわり、天井を見つめた。

兎が膨れ上がっていく光景が、脳裏に焼き付いて離れない。

「母さん……これは一体何なんだ……」

レオンは呟いた。

答えはない。

ただ静寂だけが、部屋を満たしていた。

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