軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

92 突然の来訪者と離婚宣言

帰る時間になるまでコツコツ魔物を倒して3階層から1階層に戻る。良輔と合流するまでは玉玉ねぎの収穫でもして時間をつぶそう。

マップの赤●を順番に回ってドロップ品を集めていた。ポポンッと魔石とそれ以外のドロップ品が出たので、しゃがんで拾う。

「……あっ、出たっ!!」

まだまだ時間がかかると思っていたビッグラットのドロップ品一覧の???が埋まった。予想だともう少し倒さないといけないと思っていたんだけど。まあ、出たからよしとしよう。

ビッグラットマスターバッジ

(ビッグラットを1000体倒すと低確率でドロップするバッジ。装備しているとビッグラットが必ずドロップ品を落とす。)

やっと出た…。あとはホーンラビットと玉玉ねぎを集めれば1階層は完了する。時間はかかり過ぎるけど達成感はすごいな。

ダンジョン図鑑を見ながらニヤニヤしていると下の階層から良輔が戻ってきた。

「終わったぞー。もう帰るか?」

「帰る〜。いろいろあって疲れた…。」

「了解。そうだ、お土産あるぞ。」

「食べ物ならいらないっ!!」

「えっ、どうした!? 腹壊したか?」

「…呪いが発動しているんだよ。」

「んー?? 何か変なもん拾った? 3階層までにそんな危ない物や魔物は出ないはずだけど…。」

「スキルだよっ!! 大食いってスキルのせいで食べる量がヤバいのよ。気づいたら食べてるの!!」

「あぁ~、どんまい。一緒にジョギングでもするか?」

「……考えとくわ。」

このペースで食べるならもっと運動しないとマズイ…。正直、ジョギングはしたくないけど今後のことを考えると必要になるだろうな。

「食べ物以外ならこれあげる。何が出るかわからないけど。」

良輔が取り出したのはスキル石だった。私が使っている石よりも色が少し濃いように見える。どこで拾ったやつだ?

下の階層の魔物からドロップされたスキル石のほうがいいスキルが出る可能性は高い。色がちょっと濃いだけだから、ものすごくいいスキルってわけじゃないと思うけど、スライムよりはマシだろう。

「今日出たやつは1個だけだけど、必要なら何個かあるからあげるけど、どうする?」

「これと同じ色?」

「ああ、5階層より下はだんだん色が濃くなるんだけど、全部ちょっと濃い色のスキル石だぞ。」

「うーん、悪化しないかな?」

「超大食いとか? たぶん大丈夫だと思うけど、心配ならやめておくか?」

「いや、使いたい。何個か売ってくれる?」

「俺は使わないからやるよ。たぶん、攻撃スキルは出ないだろうけどな。」

夢もへったくれもないこと言うなよ。少しくらい希望を持ったっていいじゃないか。

今持っている1個をもらい、残りはあとで持ってきてくれるそうだ。下の階層はまだ行けないからありがたいね。お礼にお弁当各種をプレゼントしよう。

探索者協会で買取を終わらせて、ついでに売店で新しい武器を見る。武器をぶん回してもおかしくない感じのやつが欲しい。

「ねぇ、どれがいいと思う? 爆笑されないような武器に変更したいんだけど。」

「剣と金属バットを使い分ければ?」

「そんなに高度なことはできないよ。それに、インベントリがないとできないじゃん。」

「ああ、そうだったな。それなら槍とかにしてみるか? 長さがあるから振れるし、穂先で斬りつけることもできるし。」

「槍かぁ~。扱いが難しそうだな。候補に入れておくよ。」

さら〜っと見て回ったけど、これだって感じる武器がなかったので次の機会にしよう。もう少し調べれば良さそうなのが見つかるかもしれない。レベルが上がれば使える武器も増えそうだしね。

ーーーー

家に帰ると駐車場に車が止まっていた。誰かと約束していたっけ? 思い出してみたけど、特に予定はなかったはず。見覚えはあるんだけど、誰の車だったのか思い出せない。

「あれ、誰の車かわかる? 見たことはあるんだけど…。」

「約束してないのか? スマホ確認した?」

「あぁ~、忘れてた。」

スマホを確認していたら車の中から人が出て来た。あっ、友人だわ。

「おかえり〜。ごめん、返事なかったけど来ちゃった。」

「いや、こっちもごめん、今見た。急に来るなんてめずらしいね。何かあった?」

「あったよ!! ちょっと話聞いて!! ついでにアドバイスしてほしいの。」

友人の勢いがすごい…。鼻息フンフンしてるし、目がバキバキで怖いんだけど。

「じゃ、じゃあ、俺は帰るから。スキル石は明日持ってくるよ。」

「君も一緒に話を聞いてあげるべきじゃないかい? 君の友人でもあるだろ?」

「友人だけど、女同士のほうが話しやすいだろ。邪魔しちゃ悪いから帰るよ。」

「詩織だけでも十分だけど、良輔も一緒でいいよ。そのかわり協力して。」

「なんか面倒事な予感…。」

家の中に案内してリビングに通す。軽く荷物の片付けをしたら話を聞く準備は完了した。したけど、聞くのが怖いくらいの表情をしている。無事に終わればいいんだけど…。

「ほんと、いきなりでごめん。詩織なら助けてくれると思って。」

「それは大丈夫だけど、何があったの? 顔ヤバいよ。」

「……旦那が浮気したから離婚するわ!! 弁護士紹介して!! ついでに、少しの間匿って。」

「「ええ~!?」」