軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

六百二十七話

クロードが迫りくる蜘蛛を全て討伐し駆けつけた時、沙織と翠は糸でぐるぐるまきにされ転がされている状況だった。

毒でも打ちこまれたのか正常な状態とはいえなかったが服に破れた箇所はなくセーフのようだ。

よく見れば他にも人の姿が確認できる。

そちらの惨状は言葉に出すのも憚られる。

中には人面蜘蛛の子を宿してしまったのか腹が膨らんでいる人もいる。

しかし、そちらに注意を向ける余裕はなかった。

自分の巣に入り込まれたのを怒っているのか人面蜘蛛が襲い掛かってきたのだ。

鋭い爪が次々に襲いかかってくる。

ここは人面蜘蛛にとってはホームだ。

あちらこちらに糸がありそれだけでも厄介なのにその糸をつかい縦横無尽にあらゆる方向から襲いかかってくる。

火魔法を使うわけにもいかず風魔法で巣を破壊していく。

今は隙を作らずとにかく防御に徹する。

ある程度、巣を破壊したところで剣をしまう。

それを隙と見たのか人面蜘蛛が大振りで攻撃してくる。

攻撃が当たるかに見えた時、クロードは掻き消えた。

人面蜘蛛が攻撃したのは幻影魔法で作り出した幻だ。

転移魔法で背後を取ったクロードは剣を一閃する。

人面蜘蛛には何が起こったのかさえわからないだろう。

それぐらい鋭い一撃だった。

クロードは戦闘の余韻に浸ることもせず捕まっていた人々の救助に向かった。

まずは詩織と翠にエリクサーを飲ませる。

魔石を提供しておいてなんだがクロードは異世界の物質をなるべくこちらで使わないようにしていた。

だが、今はどのような毒なのかわからないので万能薬であるエリクサーを使う。

他に捕まっていた人は合計で4人だ。

全員女性であり悲惨な状況だ。

最低限の治療を施し妖怪の処理に向かう。

勿体ないが魔石だけを取り出し、残りは焼却する。

それが終わったらいつまでもここにいるわけにはいかないので全員を一か所に集め転移魔法を使う。

本社に突然現れたクロード達を見て大騒ぎとなってしまったが勘弁してもらいたい。

状況を見て女性の関係者が至急集められ男性陣は追い払われる。

本社の本部では責任者達が集まり緊急の会議を行っていた。

クロードも状況を説明する為に呼び出されていた。

見たままを報告したが解放されたのは深夜となってからだった。

詩織と翠は処置が早かったためなんとかなりそうだ。

だが他の4人は今も処置が進められているが廃人になるかもしれない。

クロードはやるせなさ感じていた。