軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

六百二十六話

予定外の戦闘で毒消しを大量に使ってしまったのでできる限り妖怪を避けながら封印の結界の補修をしてまわった。

今は最後の封印の結界がある中央部分にやってきている。

「ここには危険指定されている妖怪がいるから気を付けてね」

危険指定とは討伐が不可能とされる妖怪につけられる。

過去に何度も討伐は試みられているが討伐されていない。

数年前にも討伐隊が組まれたが未帰還となっている。

妖怪は存在すればするほどその力を強めていく。

危険指定された妖怪は人間の手に負えないようなものばかりだ。

ここの危険指定の妖怪は人面蜘蛛。

好物は神力を持った人である。

つまりは自分達のことだ。

生態はよくわかっていないが天敵といっていい。

異変は封印の結界の補修直後にやってきた。

気が付けば多くの蜘蛛に囲まれている。

待ち伏せだ。

基本的に危険な妖怪ほど知能が高くなる。

この蜘蛛達は知能が高そうには見えない。

だとすれば指揮を執っている妖怪がいるはずだ。

クロードは嫌な予感がして背後にホーリーアローを放った。

背後に迫った脅威は危険指定されている妖怪、人面蜘蛛だった。

クロードの放ったホーリーアローは不自然に消滅した。

原因はすぐにわかった。

糸である。

恐らくではあるが人面蜘蛛の糸であろう。

あらゆる攻撃を受け止め獲物を捕獲し足場となる。

ここは、人面蜘蛛のテリトリーであった。

「クロード。人面蜘蛛は私達が相手をするから血路を開きなさい」

人面蜘蛛のテリトリーでやりあうのは得策ではない。

ならば血路を開き逃げるしかない。

クロードは迷いながらも蜘蛛達に突撃した。

詩織と翠は迂闊に動かず時間稼ぎに徹する。

翠が牽制し隙のできた所に詩織が威力の高い攻撃を放つ。

人面蜘蛛も攻めあぐねているのか一進一退の攻防が続いた。

しかし、クロードの嫌な予感はあたった。

クロードが他の蜘蛛を倒し終わった時、詩織と翠は糸でぐるぐる巻きにされどこかに連れ攫われるところであった。

追おうとしたクロードであったが糸が邪魔をしてその間にどこから沸いてきたのか蜘蛛達が殺到する。

妖怪に攫われた人の末路は悲惨な物だ。

養分として捕食されるのはいい方で苗床として永遠と苦痛を与えられる場合もある。

人面蜘蛛はどうみても後者だった。

焦るクロードではあったがまずは周辺によってきている蜘蛛をどうにかしなければならなかった。