軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

五百五十五話

イフはクロードから預かった精霊達を連れて天樹の里を歩いていた。

ここまで歩いてきたが本来の住民であるハイエルフ達とは遭遇していない。

それもそのはずでハイエルフ達は一か所に集まりクロードとの接触を避けていた。

それはクロードが北欧の神々に転生させられたことに起因する。

神々がただで転生させることはなく何かしらの制約を背負っていることが多いためだ。

受け入れ自体は精霊王の考えもあり認めたが何が起こるかわからない為、最低限の接触以外は避けるようにしていた。

「やぁ。カラン。精霊達の教育は順調かい」

「順調そのものさ。イフも物好きだね。自ら危険な役目を買って出るなんて」

「彼はいい子だよ。追加の精霊達を連れてきた。この子達の教育も頼むよ」

「わかった。これから他の奴らのところに行くのか」

「その予定だよ」

カランと別れたイフはそのまま他のハイエルフ達の元へと向かった。

「失礼するよ」

「おぉ。イフ。ここに来たってことは結果が出たんだね」

「彼自体には問題なさそうだ。ただし、魂の深い所に細工がされている。皆には悪いけど解呪を試みる。完全に解くことは難しいかもしれないがここの環境なら可能だろう」

全ての生命を生み出した世界樹。

その力をフルに活用すれば神々の施した仕掛けにも対応可能だ。

精霊王の管轄であるこの世界樹に他の神々が干渉するのは不可能に近い。

主神クラスであれば無理矢理これるであろうがクロードに仕掛けを施したのは他の神だろう。

戦いの神であるオーディンは戦いを楽しむ為なら何をしでかすかわからない怖さがあるが精霊王に喧嘩を売ってまで干渉してくるのは考えづらい。

時間はこちらの味方だ。

色々理由をつけてクロードをできるだけこの里に滞在させる必要がある。

今は、全武装をエルダードワーフであるファフニールが預かっている状態だ。

この里から動くのは難しい。

暇を持て余すようであれば採集などにまた付き合ってもいいだろう。

それに役得もある。

クロードの作る料理は素晴らしい。

あの味を一度味わったら忘れられないほどだ。

恐らくクロードの作る料理は異世界の知識によるものだろう。

是非ともその異世界に行ってみたいほどだ。

役目があるから今は難しいが全て方がついたら精霊王様にお願いしてみるのもいいかもしれない。

そんなことを考えながらクロードの待つ家へと帰るのだった。