軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

五十四話

素材集めでまったくの問題がなかったわけではなかったが無事に帰ってきたクロードは素材を贔屓にしている鍛冶屋に持ち込んでいた。

「クロード様。よくお越しいただきました。本日のご用はなんでしょうか」

「リザードマンの皮が大量に手に入ったのでそれの加工をお願いします。まずはこちらとこちらの物を一品ずつお願いします」

「承りました。完成したらお屋敷の方へお運びいたします」

「後はこのインゴットで槍と剣をお願いしますね」

「質の良いインゴットですね。これなら良質の武器が作れますよ」

クロードは鍛冶屋の倉庫に素材となるリザードマンの皮とインゴットを置いて帰っていった。

「親方。これはまた大量の素材ですね。忙しいのはいいことですが全部捌くのは大変ですよ」

「御贔屓にしてくださる侯爵家からの依頼だ。幸い2品以外の指定はない。中途半端な仕事をしないようにしつつ全速力で取り組むぞ」

職人達は不眠不休で制作にあたり結果として王室御用達の鍛冶屋の称号を手に入れるのだがそれはまた別の話である。

屋敷に戻ったクロードはいない間に集まっていた薬草で回復薬を作っていた。

育成が難しく作れない薬草もあるが開拓村を中心に薬草畑を大量に増やした結果採集に出向かなくてもある程度の品質の回復薬を作ることが可能になっていた。

自室では薬草の匂いが付くため今では専用の部屋を与えられておりそこにファールハイト兄様がやってきた。

「やぁ。クロード。武具の素材を集め終わったばかりだというのに勤勉だね」

「僕は与えられた役目を果たそうとしているだけですよ」

「そんなに焦らなくても大丈夫だと思うけどね。少しこっちにきて休まないかい」

「もう少ししたら切りがいいのでそれからで大丈夫ですか」

「わかった。その間にお茶を入れておこう」

切りのいいところまで作業を進めファールハイト兄様と向かい合って座る。

「お茶請けも用意したからゆっくり食べよう」

机の上にはクッキーが並べられている。

クロードは一つつまんで食べてみる。

「甘くて美味しいです」

「それはよかった」

ファールハイト兄様は優雅に紅茶に口をつける。

自然と会話に上がったのは今のプロミネンス領の状況だ。

「経済がまわって領民の生活の質はあがっているけどそれに伴い問題もまた多く起きてるんだよ」

「それは大変ですね」

「父様は何でも自分で解決しようとするけどそこから仕事を奪うのが僕の役目でね」

ジョークを言うファールハイト兄様と笑いあう。

休憩を終えたクロードはまた回復薬作りに戻ったのだった。