軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

二百七十六話

クロードは魔石の同調の研究を再開していた。

実験の失敗で多くの魔石を無駄にしてしまうが魔石なら有り余るほど保有しているので気にせず実験を続けていく。

実験を続けているとドアベルが鳴らされる。

玄関を開ければエリーゼが立っていた。

「クロード。何をしていたのかしら」

「魔石の同調実験をしていました」

「お邪魔だったかしら」

「いえ。行き詰まっていたところなので大丈夫ですよ」

エリーゼを部屋にあげると物珍しそうに実験装置を見ている。

「これが実験装置ね。例えばだけど同調させた物同士をさらに同調させたらどうなるのかしら」

「それはまだ実験していなかったですね。早速やってみましょう」

クロードは同調させた装置を二つ用意してそれを同調できるように魔法陣を描いていく。

装置を作動させてみれば正常に作動しているように見える。

「実験は成功ですね。さらに数を増やしたらどうなるかもやってみましょう」

結果はある程度の数までは成功したのだが一定の個数で負荷に耐えられずに装置が壊れたり魔石が砕けたりと大惨事だった。

「すみません。エリーゼ怪我はありませんでしたか」

「クロードが庇ってくれたから大丈夫よ」

「最後は大失敗でしたが収穫は大いにありましたね」

「そんなに高出力の魔道具なんて何を作る気なのかしら」

「魔人が転移門を使っていたでしょう。あれを再現できないかと思って色々試行錯誤を繰り返している状態です」

「それが実現したら色々な所にいけるようになるのね」

「どこか行きたい場所があるなら連れて行きますけど」

「ありがとう。今は気持ちだけ受け取っておくわ」

実験装置や魔石の破片を片付けたクロードはエリーゼと飲み物を飲んでいた。

本日の飲み物は生姜に蜂蜜を溶かし炭酸を加えたジンジャーエールである。

「なんだか独特な飲み物ね」

「中々納得のいく味にならなくて試行錯誤してる最中ですよ」

「完成を楽しみにしてるわね」

「これは気合を入れて頑張らないといけませんね」

ジンジャーエールを飲み終わったエリーゼは自分の寮へと帰っていった。

クロードは転移魔法でプロミネンス領の屋敷へと飛んでいた。

ネツァルさんと研究成果を共有するためである。

「クロード様。おかえりなさいませ」

「うん。ただいま。ネツァルさんは部屋かな」

「部屋にいるはずでございます」

「ありがとう」

クロードはノックをしてからネツァルさんの部屋に踏み入れる。

「ネツァルさん研究の進捗はどうですか」

「クロードか。少しずつではあるが転移できる距離が伸びているところだな」

「こちらも報告できる成果が上がったところです」

二人はお互いの研究結果を説明しあうのだった。