軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

二百六十六話

いよいよ魔法競技祭高等部の部が始まる。

高等部の生徒達に混じりクロードは出番を待っていた。

クラウス兄様は魔法は苦手とのことで出ていないがアイリス姉様は出場している。

アイリス姉様は多重詠唱でウィンドカッターを5発ずつ2回に分けて的を粉砕していた。

クロードの番となり多重詠唱でファイヤボール10発用意して全てを同じタイミングで放つ。

ファイヤボールは炎系の範囲魔法で標的にあたると爆発する効果がある。

的に命中したファイヤボールの爆発音は一つだけであり全てが同じタイミングで爆発したことを意味している。

標的の的は一瞬にして爆発して粉々となり風に吹かれて消えていった。

会場では二つの反応に分かれることとなる。

爆発音が一つだったことで魔法の発動に失敗したのだと捉えたものとタイミングを全て揃える技量に驚いた者の二種類だった。

「クロードったら凄いことをするわね。どれだけ精密に魔力を操作すればこんなこと可能なのかしら」

「コツを掴めば意外と簡単ですよ」

「コツを聞いても私にはできそうもないわ。魔法に関しては自信があったんだけどなぁ」

「アイリス姉様も凄かったじゃないですか」

「どの口がそういうのかしら。あれを見せられた後では嫌味にしか聞こえないわよ」

「すみません」

「はぁ・・・。謝って欲しかったわけではないのだけどね。姉として負けないように頑張ってきたつもりなんだけどね」

「アイリス姉様に勝てないところはいっぱいありますよ」

「例えばどういうところかしら」

「僕は単独で戦うことが多かったので大勢で動いたりは苦手ですね」

「私達とダンジョンに潜ったときのことを考えれば十分だと思うけどね」

「そうでしょうか」

「そろそろ私は戻るわね」

クロードはアイリス姉様を見送り出番を待つのだった。

魔法演武も順調に進みクロードの番となっていた。

クロードはイメージを固めて魔法を発動させる。

使う魔法はオリジナル魔法でありヒュ~っという音と共に魔力弾が頭上に上がっていく。

魔力弾は一定の高度で止まりドンっという音で色鮮やかな発光をする。

クロードはいくつもの魔力弾を同時に打ち上げ精密なコントロールで大輪の花を空に描く。

これは花火を参考にして魔法で再現したものである。

夜であれば完璧だったのだが青空でも十分なインパクトを与えることに成功していた。

魔法演武を終了したクロードのもとにレイシャ先生がやってくる。

「クロード君。またすごい魔法を開発したわね」

「開発には苦労しましたけどそれだけの価値はあったかなと」

「魔法は戦闘に使うものと皆が思っている中、違う使い方を示唆したこの意味は大きいわ」

「遊び心みたいなものですけどね」

レイシャ先生のべた褒めに照れるクロードなのだった。