軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

二百五十四話

クラウスは必死に白虎からの攻撃を防ぐことに集中する。

体力は限界を迎えており気力のみで立っていた。

手にもすでに感覚はなく剣を取り落とさないように細心の注意を払う。

白虎が飛びかかってきて爪で切り裂くように振るってくるそれを剣で受けるが威力に押され体が後ろに流れる。

まずいと思ったがそう思った時には遅く剣を弾き飛ばされ防いだ方とは逆の爪で切り裂かれ吹き飛ばされていた。

全力を尽くしたがダメだったかと絶望に包みこまれる。

覚悟を決めたその時何かが羽ばたく音が聞こえ上空から槍を手に落下してくる誰かが見えた気がしたがクラウスの意識はそこで途切れたのだった。

クロードが現場に到着したその時、クラウス兄様が白虎に切り裂かれ吹き飛ぶところだった。

家族を傷つけられた怒りで我を忘れたクロードは霊装グングニルを手にグリフォンから飛び降りる。

落下の勢いを利用して胴体を縫い付けるように突き刺し地面に白虎を固定する。

身動きの取れなくなった白虎に対してクロードはクイックで武器を持ち替えながら連撃を繰り出していく。

ボスの魔物は状態異常に強くデバフは期待できないが斧や槌で吹き飛ばし短剣や剣といった武器で細かく攻撃を仕掛けていく。

白虎も暴れて自由を取り戻そうとするが深く突き刺さった霊装グングニルが抜けることはなくクロードが吹き飛ばすので力を込めようとしても力が逃げる状態となり何も出来ずに霧となって消えていった。

白虎を倒したことで冷静となったクロードは怪我人の治療に取り掛かる。

クラウス兄様とアイリス姉様の班員達は怪我の程度は想定していたより軽くエリアヒールで治療が完了した。

クラウス兄様は派手に吹き飛ばされたがそれがよかったのかハイヒールで完治する。

問題はアイリス姉様だった。

ハイヒールを唱えるが傷は内臓にまで達しており完治させるに至らない。

クロードは迷いなく世界樹の雫を取り出してアイリス姉様に飲ませようとする。

世界樹の雫はその名の通り世界樹の雫を集めたものでどんな傷でも治せる治癒力がある。

意識を失っているアイリス姉様に飲ませるのは苦労したが焦ることなく確実に飲ませていく。

世界樹の雫はその効力を発揮してアイリス姉様の傷はみるみる治っていく。

クロードはそれを見てほっとしたのだった。

戦利品のドロップと魔石を回収して乱暴ではあるが気を失っている全員重ね転移魔法で四聖獣の森を一気に抜け出す。

転移魔法で飛んできたのには驚いたようだがすぐに演習を指揮していた教員達が駆けつけ適切な処置をとっていくのだった。