軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

百九十六話

クロードとエリーゼは3層に続く安全地帯にたどり着いていた。

「疲労も大きいですし少し早いですが今日はここで休みましょう」

「わかったわ」

「夕食の準備をしてしまいますので休んでてください」

今回は時間もたっぷりあるということで野菜を大きめに切りオークの肉を加えてじっくりと煮込んでいく。

煮込んでいる合間にオークの肉を厚めにカットしてステーキとして焼き上げ秘伝のタレをしっかりとしみこませる。

「うぅ。いい匂いがする」

「もう少しでできますから待っていてくださいね」

料理が出来上がり買っておいたパンをアイテムボックスから取り出して二人で食べる。

「いつも思うけどダンジョンに潜っているとは思えない料理の数々ね」

「安全地帯だからこそですよ。他の場所なら匂いを嗅ぎつけて魔物に襲われますからね」

「剣術を教えてくれた先生が美味しくない携行食の話をしてたけどそれを食べなくていいなんてよかったわ」

「あれは栄養はありますが味はイマイチですからね。僕が携行食の開発をするきっかけになりました」

「クロードは食べたことがあるのね」

「兄様と姉様がダンジョンに行くというのでついていったときに食べたんですよ」

「そのおかげで携行食の味がよくなったんだから意味はあったのかしらね」

「そうですね」

その頃演習に参加した生徒達も上級生の指示のもと食事の準備をしていた。

「今回は火を見れば逃げていく魔物が多いから火を使って料理を作るが場所によっては火が目立たないようにしたり調理済みの物を食べるだけになることもあるから注意しろよ」

「わかりました」

「火を使わなくても今は味のいい携行食があるからな。昔はカチカチのパンや干し肉をかじるだけとか悲惨だったんだぜ」

ジョークを混ぜつつ参加した生徒達と上級生は親交を深めていく。

獲物を狩れた生徒は肉を食べれるが取れなかった生徒は残念ながら携行食のお世話になっているが味が改良されているため文句はでなかった。

不慣れな作業であたふたとしている1年の作業を見守りつつ話している上級生もいた。

「今年の1年は期待できる。これなら学園全体での演習でも戦力としてカウントできるな」

「そうだな。毎年1年に任せる仕事を悩むがこれなら大丈夫だ」

学園全体での演習は2組にわかれ戦略と戦術を競い合う恒例行事だ。

指揮をする高等部の生徒達は何ができて何ができないのかを見極めて仕事を割り振るのも評価のポイントとなるため各学年の実力を知る必要があるのだ。

武闘祭も大事だが今回の演習の引率役を引き受けたのはこういった裏事情もあったのである。