軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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霊装?

以前、先生に教えた貰ったことが頭をよぎった。

霊術師は霊装を武器の形にするって言ってたわ。

これは間違いないだろう。疑問が解消し、スッキリした。

要は、霊術師とそうでないグループに分かれているのだ。

なるほどなるほど。と、疑問が解決するのと同時に、飲み物が尽きた。

新しい飲み物を取りに行くついでに、レイちゃんを捜す。すると、昭一郎さんと一緒に頑張っている様子が窺えた。

レイちゃんがこちらに気付き、アイコンタクトを送って来る。

私は、頑張れ、と視線でエールを送り返した。

すると突然、横からカメラのシャッター音が何度も聞こえてきた。

一秒間に何枚撮るつもりなんだというくらいの連射ぶりだ。

何事かと視線を向ければ、レイちゃんを撮影する後藤さんの姿が……。

「ご、後藤さん、さすがに目立ってますよ」

「お嬢様の晴れ姿、これを撮らずに生きていくことなどできません!」

「そ、そうですか」

レイちゃんは今回のパーティーの主役ではない。お祝いに来たゲストだ。

そのゲストを激写しまくるのは、どうなんだろう。

「あぁ……、がわ゛い゛い゛。九白様に、はにかみながら笑顔を向けるお嬢様、尊いぃぃ……」

後藤さんってこんな感じだったんだ……。

普段は無言でキリッとしているのに。

「ギャップが凄い……」

「ええ、全く。九白様にとろけるような笑顔を向ける様は、普段のお顔とのギャップが素晴らしいです。私のコレクションでも上位に位置する写真が大量に確保できました」

「いや、そうではなくてですね……」

私の言いたいことが伝わっていない。

「何か?」

「とにかく、撮影はそのくらいで。元居た場所に戻りましょう」

「後ろ髪引かれる思いです……」

レイちゃんを見送った後は、壁際に戻って飲み物を楽しみながら、パーティー参加者の観察を続けた。

霊装が様々な形をしているので、見ていて飽きない。

霊核の大きさや使える属性を予想していると、あっという間に時間が過ぎていく。

「待たせて悪かったね。問題なく終わったよ」

「つ、疲れましたわ……」

しばらくすると、雲上院親子が私の方へやって来た。

「いえ、こういった場に初めて参加できたので新鮮でした。レイちゃんもお疲れさま」

そう言って、がっくりと項垂れるレイちゃんの背を擦る。

「ここはね、霊術師の子供のお披露目会場なんだ。デビューを華々しく飾るためのパーティー、というわけさ」

「それで帯剣した人がいるんですね」

「よく気付いたね。今回は、知り合いのお子さんが出席されていてね。礼香の練習に丁度いいと思ったんだ」

そういう催し物だったのか、と納得。

ちゃんとした霊術師を見るのは初めてだけど、あんな感じなんだなあ。

ラフな印象が強い先生とは随分と違うね。

「さて、それじゃあ帰ろうか」

「まだ始まったばかりみたいですけど、帰って大丈夫なんですか?」

まだここに来て、一時間も経ってない。

多分、メインイベント的なものが、これから始まる気がするんだけど。

「途中退席が許されるものを選んだから問題ないよ。最後までいるなんて、退屈だろ?」

と言う昭一郎さんを先頭に、会場を後にすることとなった。

そうなると、これからまた車で移動か。

待っている間、ずっと飲んでいたので一応お手洗いに行っておきたい。

「すみません。お手洗いに行ってきます」

「我々も行っておこうか。しばらく車で移動だからね」

結局、全員行くことになってしまった。

生理現象だし仕方ないね。

その後、お手洗いを済ませ、昭一郎さんとの合流を待つ。

遅いなと思ったら、知り合いとばったり会ってしまったようで、トイレの側で話していた。

私とレイちゃんが挨拶に加わるには微妙な場所なので、大人しく待つことに。

すると、ロビーの方から騒がしい声が聞こえてくる。

なんだろう、と視線を向ければ、揉め事が起きているみたいだった。

かすかに聞こえてくる会話から推測すると、アポなしで突撃して来たグループが止められているようだ。

追い返されていないのは、偉い人が混じっているから。

貴様、無礼だぞ! とか言ってるけど、どっちが無礼なんだか。

なんとも厄介な話だ。ロビーの人も災難である。

大変だなあ、と思いながら見ていると、アポなしグループに追加要員が入場してきた。

初めは三人くらいだったのが、今は十人くらいになっている。

うわあ…………。

「いやあ、待たせてすまない。妙な所で知人とばったり会ってしまってね。さあ、行こうか…………」

ロビーの様子を窺っていると、昭一郎さんが合流してきた。

昭一郎さんは、ロビーの方を見て眉根を寄せている。

「……礼香、こちらに来なさい」

何かに気づいた昭一郎さんが、レイちゃんを呼ぶ。

だけど、レイちゃんはその声に反応しなかった。

それどころか、ロビーの方へ駆け出してしまったのだ。