軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

322 守護龍と魔物の関係

結論として接近戦の場合、属性龍達は同士討ちとなるブレスを吐いてくることはなかった。

しかしそれで属性龍達が弱いということにはならなかった。

ブレス、尻尾、噛みつき、龍爪以外に、まるで精霊が使うような魔法がいきなり出現して、一瞬でも気を抜くことが許されない。

それ以外にも属性龍達は、属性に合わせた様々な防御手段を持ち合わせていた。

炎龍は身体を炎で覆い、近づく為には反対属性も水魔法で身体をコーティングしなければいけないし、風龍の場合は近づくだけで身体がかまいたちで切れるので、回復しながら攻撃を続けることになってしまったのだ。

それでも何とか攻撃を繰り返し、ようやく倒せると思ったところで聖龍がブレスを吐くと、属性龍達の怪我が回復していき、自然治癒力も高いことから、何度も戦い直すことになった。

幸い世界樹から離れると属性龍達は追って来ないので、何とか休憩出来るエリアは確保して食事と睡眠は十分だったけど、俺の中で焦りが徐々に大きくなってきていた。

「厳し過ぎるな……毒龍の毒が聖龍を苦しめている以外は、何にも効果がない……」

毒龍剣で何度も攻撃することで勝機は見出すことは出来るかもしれない。

反属性の魔力を込めた幻想剣で、属性龍を傷つけることは出来るから、攻撃自体に問題がある訳ではない。

ただ精霊女王の封印を解くことは難しいだろう。

歩いてなら平気かと思ったけど、多方向からブレスが吐かれたから、意味がなかったし、やはり攻略には全部の属性龍を倒さなければいけないらしい。

そして属性龍達と戦い始めて五日目、俺はほぼ魔力枯渇になるぐらいの魔力を幻想剣へ込めて龍剣八陣を発動した。

もちろん属性龍……今回は炎龍を使わず、水龍魔力を多く含めて、超接近戦で発動させたのだった。

思った通り至近距離からも龍剣八陣は、他の属性龍もブレスにかき消されることなく、炎龍へと襲い掛かった。

まぁほぼゼロ距離という超至近距離での攻撃だったので、俺もその威力で誘爆してしまった。

吹き飛ばされた直後、こちらに向けて放たれたブレスをいくつかまともに受け、エクストラヒールで回復しなければこの世から消えてしまっていたかもしれない。

身体は森の中で何度かバウンドして止まり、ミドルヒールを発動して、体勢を整えた。

「炎龍は?」

炎龍がいた場所を見上げてみれば、雄叫びを上げながら八龍に噛みつかれ煙のように消えていく炎龍の姿があった。

そして落下してきたのは大きな魔石だった。

あれは確保しなければいけない気がして、残り少ない魔力をかき集めて、回収してから直ぐに離脱することで、暫し休憩をとることにした。

それから森を歩いて休憩エリアまで歩くと、魔物と遭遇する確率が少し上がったように思えてならなかった。

「まさか属性龍が精霊女王を守っているなんてことはないよな……」

まさかな……。

でも、精霊女王を磔にしている意味があるのだとしたら?

いや、それを謝って選択するしかなかったらどうだ?

それなら属性龍達が守っていることも、フォレノワール達が怒っていたことも辻褄があうんじゃないのか……?

考え過ぎか。

炎龍だけを倒したとしても、そう簡単に分かるものでもないか。

それから俺は三日掛けて、土龍、水龍、風龍を倒したのだけど、明らかに魔物の数が増えている。

そしてその魔物達は俺ではなく、属性龍と世界樹へと侵攻していていた。

普通に考えれば攻略が楽になったと考えればいい。

だけど今までの迷宮とは違って、ただ単純に倒せばいいという訳にはいかなそうだ。

まずは何とか精霊女王の元まで飛んでディスぺルで開放しなければいけない。

もし仮にディスぺルが駄目なら、他の魔法を使わなくてはいけないし。

残った属性龍は光、闇、毒、雷、聖龍だ。

その中で聖龍を除く四龍は一定時間でブレスを放つようになった。

どうすれば正解なのか、本当に最悪の迷宮を作ってくれたものだ。

連続のブレスがあることを覚悟して、精霊女王を世界樹から引っ張り出さないといけないよな。

ヒントはないから手探りだけど、属性龍達を倒したことで、あまり時間もないように思える。

「それにしても何でこんなに強い魔物ばっかり湧くんだろうな」

今倒しているのはキマイラやオルトロス、ギガンテスにキングオーガといった普通ではない魔物達だ。

それでも属性龍達のブレスを喰らえば跡形もなく魔石となり、魔石が消える頃には新たな魔物が生まれる。

「魔石回収っていっても無限に生まれてきそうだし……少しずつ試していくしかないか」

そして俺はまず始めに、ブレス直後を狙って、精霊女王に接近することに決めた。