軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第29話 蠢く影

ブレアはある人物をマークしている。

ビートル伯爵に極秘に依頼されたのだ。

この人物をマークしていてすぐにこいつは明らかにおかしいと思った。

こいつは伯爵に命令されている事があるはずだ。なのになぜ武器屋や道具屋に行っているのだろう……街中でも一見普通の住民と話しているようだが調べてみると出自が不明なやつらだった。

ブレアはこの人物に気づかれないように、少数の部下と一緒に見張り続けるのであった。

俺とクラリスが迷宮に潜る様になってから1週間が経った。

今日から湧き部屋での狩りを始める。クラリスもレベルが上がって俺がアシストしなくてもホブゴブリン程度であれば余裕で倒せるようになっていた。

これが今のクラリスのステータスだ。

【名前】クラリス・ランパード

【称号】-

【身分】人族・平民

【状態】良好

【年齢】6歳

【レベル】9

【HP】20/20

【MP】155/155

【筋力】13

【敏捷】14

【魔力】14

【器用】12

【耐久】10

【運】20

【固有能力】結界魔法(Lv0/A)

【特殊能力】剣術(Lv3/C)

【特殊能力】弓術(Lv0/B)

【特殊能力】神聖魔法(Lv2/A)

今日から 魔法の弓矢(マジックアロー) でゴブリンジェネラルを倒す予定である。

スキルは今日から上がるだろう。

2層までのゴブリンの数もだいぶ落ち着いてきた。

今ではイルグシア迷宮より少し多いくらいになっていた。

また今日から迷宮に入る時間を長くするために保存食を持ってきている。

安全地帯に保存食などを置いて、2層の大部屋を攻略し、今は3層を歩いている。

もうすぐ湧き部屋だ。

歩きながらクラリスに言う。

「最初は俺が全滅させるから見ておいてほしい。湧き部屋の仕組みはさっきも説明したけど、実際に見るとなると焦ると思うから」

「分かったわ。マルスのウィンドカッターを早く見てみたいしね」

そう俺はまだウィンドカッターをクラリスの前では使っていない。

ウィンドカッターを使ってしまうとクラリスが止めを刺せないからずっとウィンドを手加減して使っていたのだ。

そして湧き部屋についた。

なんと最初から30体もいる。渦も30か所にある。

少し前に騎士団が見た時は20か所と言っていたので、これは迷宮自体が進化、または変化しているのだろう。

俺としてはゴブリンジェネラルが20体でも30体でも変わらない。

むしろ経験値がより多くはいる30体のほうが嬉しいくらいだ。

クラリスがゴブリンジェネラルの多さに困惑している。もしかしたら少し恐怖しているのかもしれない。

「ほ、本当に大丈夫なの?この多さは異常じゃない?騎士団全員で向かわないと無理じゃないかしら……」

「大丈夫だよ、クラリス。ゴブリンジェネラルが何体いても絶対に勝てるから。見ていて」

クラリスにいいところを見せようと少しイキって俺はゴブリンジェネラルを虐殺しに行った。

クラリスはそう言ってゴブリンジェネラルの群れに向かっていくマルスを見ていた。

いつもマルスは剣を右手に戦闘をするが今回はなにも装備していない。

ただマルスが手を横に振ると手の先にいるゴブリンジェネラル達が真っ二つになった。

鎧や武器なんて関係ない。マルスの手の一振りで標的にしたであろうゴブリンジェネラルとその周囲のゴブリンジェネラルがまとめて真っ二つになる。

30体倒すのに2分も掛かっていなかった。

そして驚いたのが、倒されたゴブリンジェネラルの死体はもうない。

倒した瞬間に魔石になっていたのだ。

異常だ。クラリスはそう思った。

普通の人であれば、恐怖を抱くであろう。

しかしクラリスは嬉しかった。誇らしかった。

これがマルスでなければクラリスも恐怖を抱いていたであろう。

しかしマルスに対する絶対的な信頼が彼女を恐怖させなかった。

ゴブリンジェネラルを文字通り虐殺したマルスは少し後悔していた。

やり過ぎた……かっこいいところ見せたくて張り切りすぎた。絶対に怖がっているよな……

そう思ってクラリスの方へ振り返るとクラリスが飛びついてきた。

「凄い! マルス。本当に!」

予想外のことだったから俺はクラリスを支えきれず転んでしまった。

もちろんクラリスはちゃんと抱っこしたままだ。

「怖くなかった?」

「全然! 途中から安心して見てられた」

「いや、俺の事怖くない?」

「恐い訳ないでしょ。嬉しいし、誇らしいよ。同じ前世から来たんだぞって自慢したいくらいだよ」

俺もこんな美少女と秘密の情報を共有しているんだぞと自慢したいくらいだ。

少し甘い時間を過ごした後

「そういえばここの部屋は1人で30分以内に全滅させると宝箱が出たと思うんだけど……あ、あった!」

そう言うとクラリスも宝箱の方へ向かう。

宝箱を鑑定するとやはり価値2の宝箱があった。

宝箱を上げると水晶が出た。

【名前】鑑定水晶

【特殊】-

【価値】E

【詳細】1回だけ人や物の鑑定が出来る

これって地味に当たりだよな。1回しか使えないけど……

レベルアップのモチベーションにもつながるから、クラリスに後で使ってあげよう。

あと先ほどのゴブリンジェネラルを狩っている最中にようやく俺のレベルが上がった。

【名前】マルス・ブライアント

【称号】風王/ゴブリン虐殺者

【身分】人族・ブライアント子爵家次男

【状態】良好

【年齢】6歳

【レベル】12

【HP】37/37

【MP】5840/5886

【筋力】32

【敏捷】32

【魔力】42

【器用】33

【耐久】33

【運】30

【固有能力】天賦(LvMAX)

【固有能力】天眼(Lv7)

【固有能力】雷魔法(Lv0/S)

【特殊能力】剣術(Lv6/B)

【特殊能力】火魔法(Lv1/G)

【特殊能力】水魔法(Lv1/G)

【特殊能力】風魔法(Lv8/A)

【特殊能力】神聖魔法(Lv3/B)

久しぶりに自分のステータスを見ると剣術が上がっていた。

かなりオールラウンダーな性能になった。

やっぱりレベルが上がると嬉しい。

「よしあと少しでまたゴブリンジェネラルが復活する。今度は気絶させるからクラリスは止めを刺してくれ」

「分かったわ、私も頑張るわ」

そしてこれから2週間ゴブリンジェネラルにとって最悪な時が流れようとしていた。