軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第282話 名誉挽回!?

2031年12月27日 3時

いつものようにみんなよりも早く起きると隣で寝ているアイクを起こさないように部屋を出る。

本当はクラリスたちの寝顔を見たいのだが、眼鏡っ子先輩やサーシャがいるから気が引けてしまう。

寝顔を諦めてウォーミングアップをするためにブラッドとコディの部屋に入ると、相変わらず2人はお互いをクラリスと思い込んで夢の中でヨロシクやっているようだ。

2人の部屋を抜けるとなんと眼鏡っ子先輩がすでに起きており、迷宮に潜る準備をしているように見えた。

「おはようございます。どうしたのですか? あまり眠れなかったですか?」

「おはよう、マルス。おかげさまで昨日はぐっすりよ。私だけ早く寝てしまったみたいでその分早く起きてしまったのよ。見て、手のマメが全て治っていたの。マルスとクラリスがやってくれたのでしょう? ありがとう」

眼鏡っ子先輩が俺に近づきながら嬉しそうに手のひらを見せてくる。

「よかったです。迷宮に潜るのですか?」

「マルスはいつも4層に向かう前に3層でウォーミングアップするのでしょう? 私も一緒に連れて行ってもらえないかしら? 当然お礼はするわよ? マルスの頼みであればなんでも聞くから。ね? お願い」

眼鏡っ子先輩がウィンクをしながら、両手を前で合わせて、だっちゅーのポーズをしながら頼んでくる。うーん……美女にこのポーズを取られて嫌だなんて言える男はいるのだろうか? でも2人っきりで眼鏡っ子先輩と潜ると、なんかアイクを裏切る気がして気が引けてしまう。

すると俺の後ろのブラッドとコディの部屋が勢いよく開き、元気な声が聞こえた。

「間に合いました! おはようございます! ウォーミングアップするんですよね? 私も一緒に連れて行ってください!」

ちょうどいいところにアリスが来てくれた。

「分かった。2人とも一緒に行こう。俺は援護に回るから2人で魔物を倒してくれ。アリス、回復は俺がするからMPは温存しておいてくれよ」

2人とも俺の言葉に頷き、俺、アリス、眼鏡っ子先輩という珍しい3人で3層の魔物を狩りに行く。

アリス、そして眼鏡っ子先輩も迷宮に入ってから頑張っており、2人共レベルがまた上がっていた。

やっぱ眼鏡っ子先輩もなんだかんだ頑張ってはいたんだな。

【名前】アリス・キャロル

【称号】-

【身分】人族・平民

【状態】良好

【年齢】10歳

【レベル】32(+1)

【HP】63/63

【MP】165/165

【筋力】41(+1)

【敏捷】49(+1)

【魔力】44(+2)

【器用】44(+1)

【耐久】41(+1)

【運】20

【特殊能力】細剣術(Lv7/A)

【特殊能力】神聖魔法(Lv4/C)

【装備】聖銀のレイピア

【装備】戦姫の法衣

【装備】偽装の腕輪

【名前】エーディン・アライタス

【称号】-

【身分】人族・メサリウス伯爵家長女

【状態】良好

【年齢】14歳

【レベル】32(+1)

【HP】75/75

【MP】326/326

【筋力】27(+1)

【敏捷】27(+1)

【魔力】60(+1)

【器用】33(+1)

【耐久】23

【運】10

【特殊能力】魔眼(LvMAX)

【特殊能力】弓術(Lv4/D)

【特殊能力】土魔法(Lv7/C)

【装備】 土精霊(ノーム) の杖

【装備】魔法のローブ

【装備】守護の指輪

【装備】偽装の腕輪

【装備】豊穣のネックレス

2人共ここに来てかなり強くなっている。

眼鏡っ子先輩はうまく先手を取れれば土属性装備のおかげでMPをあまり使わなくて敵を倒せるかもしれない。

アリスはこの3層でよく出現するトロールを1対1で倒せるようになったとの事だ。

あとでしっかりと見せてもらおう。

3人で大きな部屋に入ると早速今言っていたトロールとサーベルウルフたちの群れが俺たちを囲む。

流石に2人だとこの数相手ではきついので雷鳴剣を抜き、トロール1匹を残し他の魔物をバターのように斬ると

「流石先輩です! 凄いです!」

「汗1つかかずに倒すなんて、本当に惚れちゃうわよね」

たまにはカッコいいところを見せておかないとただの変態だと思われてしまうからな。

え? もう手遅れ? いやまだ挽回のチャンスはあるはず!

「じゃあ残りの1匹を頼む」

アリスの方を見て言うと

「分かりました! 義姉さん! 私が倒します!」

そう言ってトロールに突っ込んでいく。

トロールはヘルスネークよりは弱いが同じB-の魔物だ。

HP、筋力、耐久が高く魔力と器用は低い。説明しても伝わらないかもしれないから一応ステータスを紹介すると

【名前】-

【称号】-

【種族】トロール

【脅威】B-

【状態】良好

【年齢】1歳

【レベル】1

【HP】165/165

【MP】6/6

【筋力】50

【敏捷】24

【魔力】2

【器用】5

【耐久】55

【運】1

昔はこれと先ほどのサーベルウルフの組み合わせを俺とクラリスとエリーの3人で倒すのに相当時間が掛かっていたな。時には逃げていたくらいだ。

アリスの方を見るとトロールの持っている棒切れをうまく躱してレイピアで刺突するが、トロールのHPと耐久値が高いせいかなかなか倒しきれない。

そして棒切れの攻撃をレイピアで受けることが出来ないアリスは必死になって棒切れを躱す。

しゃがんだり、バックステップしたり、ジャンプしたり……

ジャンプするごとにスカートと法衣が捲れて白い太ももと一緒にチラチラと見えてはいけない神聖な物が見える。アリスはいつもショートパンツを履かないんだっけ?

10分以上かけてようやく倒すとアリスが飛び跳ねながら戻ってきて嬉しそうに

「やりました! 見てくれましたか先輩!?」

俺は親指を立ててアリスに応える(紫だった!)

ちなみにこの親指を立てる行為、こっちの世界では日本と同じ意味があるからな。勘違いしないでおくれよ。

アリスが近くまで来ると眼鏡っ子先輩が

「凄いわねアリス。マルスは完全に釘付けだったわよ」

と含みを持たせた言い方をする。

「じ、じゃあ次は義姉さんの番ですね。次の部屋に行きましょう」

眼鏡っ子先輩はにやっと笑い、アリスは不思議そうな顔をして俺についてくる。

次の部屋でもトロール1匹だけ残して眼鏡っ子先輩に任せると

「ストーンスピア!」

土精霊の杖をかざして唱えると、地面から石の槍が突き出しトロールの足を貫通する。

ストーンスピアってバロンも使うし、オーガたちも使ってくるけど相当強いよな。

発現するのが遅いけど当たれば動きを封じられるからな。

トロールの動きを封じた眼鏡っ子先輩がストーンバレットを撃ちこむのだが、なぜか1発放つたびにジャンプをする。

アリスより高くは飛んでいないのでしっかりとは見えないが、頑張れば見えてしまう訳で……

「せ、先輩! 見過ぎですよ!?」

アリスに注意される頃にはもう眼鏡っ子先輩はトロールを倒していた。

「やったわよ! しっかりと見てくれた、マルス?」

さっきのアリスと同じような聞き方をしてくる。完全にわざとだな。

でも眼鏡っ子先輩は思っていた以上に強かったから同じようにサムズアップをすると

「これで少しは恩返しが出来たわね」

と満足そうな表情をしている。

「義姉さんはショートパンツ履かないのですか?」

アリスが聞くと

「私は後衛だから履く必要ないわよ? 普段の戦闘では飛び跳ねたりしないから。そう言うアリスはどうして履かないの?」

「え? 私は履いてます……」

アリスはそう言いながら確認すると履いてない事にようやく気付いたらしい。

俺も後でこっそりと聞こうと思っていたのだが眼鏡っ子先輩から聞いてくれて良かった。

それに今日は履き忘れただけで普段は履いてくれているようなので安心した。ブラッドやコディに見られるのは許せないからな。

どうやら昨日の夜ミーシャに色々されていたらしくて寝る前にショートパンツを脱いでいたようだ。どんな事しているんだ? 今度しっかりと調査せねば。

ウォーミングアップも終わり、安全地帯に戻ってから風呂に入り、上がるころにはみんながもう起きていた。

朝食を済ませそれぞれの班が出発する前に【黎明】だけ4人部屋に呼んで、みんなに昨日の眼鏡っ子先輩の事を伝えた。

これは眼鏡っ子先輩から【黎明】には女性が多いから聞いてあげてくれと頼まれたのだ。その過程で眼鏡っ子先輩の事も伝えてくれれば、もし武器を使うのが嫌な者がいた場合、手を挙げやすいと言ってくれたのだ。

いや、本当にいい兄嫁なんだけど可愛がりが過ぎるんだよな……まぁ嬉しいんだけどね。

クラリスにはもう既に確認をしていたのでエリーから聞くと

「……マルス……嫌いになる……使わない……」

要は俺次第という事だ。当然俺がエリーを嫌いになるわけがない。しっかりとそれを言葉で伝えるとエリーは嬉しそうに左腕に巻き付いてくる。

「カレンはどうだ?」

するとカレンは自分の両手を見ながら

「実は私も義姉さんと同じ悩みがあったのよね……右手にたまにマメができて肩も少し大きくなった気がするの。でもそれ以上に鞭で魔物を叩いた時に怯えているような表情を見る方が好きで……」

どんどんカレンの表情がにやけてくる。カレンも順調に開花しているようだ。

「カレン、じゃあこれからは戦い終わった後に出来るだけマッサージをしよう。リムルガルドに行った時はあまり出来ないかもしれないがそれでもいいか?」

俺の言葉に嬉しそうに頷いたので、早速俺がカレンの手を握りマッサージをすると、俺の代わりにクラリスがミーシャに聞いた。

「ミーシャは大丈夫? 槍を使う事に抵抗ない?」

クラリスが優しく語り掛けるとミーシャが

「私? 私はエルフだから多分大丈夫だよ? お母さんも平気そうだし。それよりも深刻なのが、おっぱ……」

「アリスはどうかしら?」

ミーシャに最後まで言わせる事無く、アリスに聞くと

「私は元々冒険者になるつもりでしたので、その辺は覚悟しています! 今の所マメとか出来たことないですけど……」

まぁアリスは神聖魔法使いだから予想はしていた。でもだからと言って聞かない訳にはいかないからな。

カレンのマッサージを終えるとカレンは嬉しそうにずっと自分の手のひらを見ている。

「よし! 最後に、みんなは俺の大切な婚約者だ。もしも悩み事があったら自分ひとりで抱え込まずに俺に相談してくれ。もしも俺に相談しづらいのであれば、仲間同士でもいいからな!」

「だから、私はおっぱ……」

「じゃあみんな今日も頑張るわよ!」

クラリスの掛け声と共にそれぞれの班に戻り迷宮探索をするのだった。