軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

364回目 『レナスティア』観光案内

☆5『◇天空城『レナスティア』』の管理AIである『レティア』に案内されて、俺達は『レナスティア』の上を飛空艇で飛んでいた。

最短ルートで城まで行く事も出来るのだが、どうせならちゃんと見ておきたいので、あえて遠回りをしてもらっている。

この浮遊大陸は一つの本島と四つの島で構成されており、島のそれぞれは独立している為に地続きになっていない。

じゃあ島と島の間をどうやって移動するのかと言うと、こうして飛空艇で移動も可能だが、何と『転移盤』なる物があり、それを使えば一瞬で移動できるらしい。要は『拠点ポータル』の『レナスティア』版だな。

本島の周囲に浮かぶ四つの島は、それぞれ特色が違う。ひとつは森と遺跡の島。この島は街も森の中にあり、遺跡はそれそのものがダンジョンになっている。

ダンジョンで取れる資源は森と遺跡に関係する物が多く、近くにある街にはダンジョンで取れた物の加工場と、図書館には加工方法が記された本が置いてあるそうだ。

四つの島には、こうした加工場と図書館は必ずあるらしい。本当に人が仕事をして生活していける街として『レナスティア』が有ることに、俺はかなり驚いた。

四つの島の二つ目は岩山の島だ。ここで取れるのはもちろん鉱石であり、ダンジョンはこの島の地下が丸々そうであるらしい。

それと、飛空艇でこの島を上空から見てみたのだが、岩だらけの土地にも関わらず、自生している植物が目についた。数種類だけなのだが、それらがワサワサと生えている所が点在している。岩山でも育つとは、ずいぶんと根性のある植物だな。

さて、続いて三つ目の島だ。こちらもまた珍しい。島全体がすり鉢状になっており、陸地は多くはその縁にある。ならば内側はどうなっているかと言うと、巨大な湖になっていた。

湖にはいくつか小島もあり、その小島には小さな建物が建っていた。レティアによると、この島のダンジョンは水の中。資源は海や川で取れる物に限定されるそうだ。

湖の中には大きな海洋生物や魚の姿も見えるのだが、あれらはダンジョンのモンスターと言う位置付けらしい。もちろん見えているのだから、釣り上げる事もできるそうだ。いいね、釣り。楽しそうだ。

四つの島の最後のひとつ。今までの島は森と地中と海だった。

なら最後のひとつは何かと言うと! …………何だか軍事施設みたいに見える基地があった。何だろうアレ。

「なぁレティア。最後のヤツだけよく解らないんだけど。何アレ?」

『はい。あれは軍事用の施設と、兵士達の訓練所になります。あの島にあるダンジョンはゴーレムなどの魔道兵器に特化しており、ダンジョンで手に入るアイテムを使う事で、誰でもゴーレムを使役できる様にもなります。トラップの種類も豊富で、ダンジョンには時間内に部屋のトラップを全て解除することでアイテムを得られる部屋もあります』

…………んん? 訓練所を兼ねたダンジョンって事か? 天空城と言うだけあって、兵力を持つ施設もあるのか。

その後は、広すぎる本島の説明を受けながら城を目指した。本島の方は天空城とその周囲にある街がど真ん中にあるだけで、あとは自然が広がっている。

レティアによると、この本島の土地はマスターである俺が好きに開拓して良い土地になるそうだ。

この☆5『◇天空城『レナスティア』』は成長する。と言うか俺が成長させる事ができる島であるそうだ。

各種ガチャアイテムと組み合わせて使うならば、『レナスティア』に出来ない事はほとんど無い。この天空城から出なくても、十分に生活していけると、レティアは説明をした。

まあ確かに。森の資源も海の資源も鉱石類すら手に入るのだから、自給自足で暮らしていける。何せ『レナスティア』は、宇宙にすら行けるのだ。

そして、いよいよ城に入る。

天空城には中程に飛空艇用のドックもあるらしいが、今回はあえて正面から入る事にした。しかし、流石は天空城と言うだけあって、移動の基本は空であるようだな。

「飛空艇用のドックか。飛空艇はどのくらいあるんだ?」

『ありません』

「え?」

『☆5『◇天空城『レナスティア』』は起動したばかりですので、今はまだハリボテのような物です。この島の設備の全てはマスターのお力に依存しますので、それらを揃えるのがマスターの最初のお仕事になります』

暮らしていくのに必要な物は一通り揃っているが、それ以外は俺が用意したり、『レナスティア』をポイントで拡張したりする必要があるらしい。

なるほど、『◇キャンピングカー』と一緒な訳だ。規模はずいぶんと違うけども。

そして、天空城の真ん前に停止した飛空艇から外に出て、改めて『天空城』を見上げた。

真っ白な城と青い屋根。その大きさは俺が知るどの城よりも大きく、荘厳だ。空から見た時には、空中庭園や、塔のひとつから水が流れて城の中に水路があるのも見えていた。

中に入って見ると、中はとても明るくて広い。あまりの広さに、玄関ホールにはシャンデリアが三つもあり、しかもそのシャンデリアは宙に浮いて動いていた。

絨毯もフカフカだし、調度品もかなり豪華になっている。

圧倒される。玄関でこれとか、中はどれ程であろうか。たぶんこれ、中を見て回るだけでもかなりの日数が掛かるぞ。

『では皆様。私について来てください。まずは落ち着ける部屋にご案内致します』

圧倒されていたのは俺だけでは無かったようだ。レティアに声を掛けられて何とか意識が現実に戻って来た俺達は、室内用の飛空艇に乗って大部屋へと移動する事になった。

…………室内移動にまで飛空艇が必要とか、この城、マジでどんだけデカイんだよ。