軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

363回目 ☆5『◇天空城『レナスティア』』

☆5『◇天空城『レナスティア』』。この空飛ぶ島は、ハッキリ言ってかなりデカイ。

前に一度、ドゥルクの持つ異世界で出してみた事があるが、北海道よりもデカイそれは、もはや大陸が浮かんでいると言って良い規模だった。真下から見上げたあの威圧感は忘れられない。

当然そんなものを、おいそれと出す訳にはいかない。俺達はジョルダン王国の国王であるジョゼルフと、宰相を務めるロイエンにフレンドチャットで連絡を取り、王国の北の街などがない場所でなら出して良いと許可を貰った。

…………当然、二人とも『◇天空城『レナスティア』』の規模を聞いて渋ってはいた。王都の上空では絶対に出すなと厳命もされた。

そりゃ王都の上空にアレが出たらパニックだからな、元から王都の上空で出すつもりは無かった。

まぁそれでも遠い空に巨大な島が現れたら騒ぎになるので、今頃ロイエンなどは部下への通達で大忙しだろう。

と、言う訳で。俺達は『◇キャンピングカー』に乗り、王都ジョネイブの北東へと来ていた。

そこは荒野で何も無い場所だ。それでも離れた所には街も村もあるので、ジョルダン王国の人々には申し訳なく思う。結構な騒ぎにはなると思うからな。

そして荒野に降り立つ仲間達の顔を見渡して、俺は宣言した。

「☆5『◇天空城『レナスティア』』を出すぞ!!」

「「おおーーっ!!」」

スキル倉庫から飛び出す浮遊大陸。真上に出ちゃうもんだから、俺達からは超巨大な岩にしか見えないが、横から見るとそれはもう美しい建造物が輝いて見えている…………ハズだ。

…………いやしかし。前にドゥルクの異世界で出した時も思ったんだけど、どうやって乗るんだろこれ? 下に降りて来たら怖いしな。それにこんなのが落ちて来たらどれ程の被害が出るか解ったもんじゃない。

『搭乗の意思を確認しました。マスター登録を行います。…………マスター『千羽我聞』登録しました』

「え? …………いや何これ!?」

突然の声に隣を見ると、そこには青く輝くブロックを組み合わせた、輝くルービックキューブの様な物体が浮かんでいた。

そのルービックキューブはブロックが全て独立しているらしく、時にバラバラに広がったり、一個だけが横に外れて数回転してから戻ったりしていた。いや、本当に何これ?

『初めましてマスター。私は『◇天空城『レナスティア』』の管理AI『レティア』と申します。以後、よろしくお願い致します』

「え、あ、はい。御丁寧にどうも。千羽我聞です」

『マスターに搭乗の意思を認めましたので、お迎えに上がりました。『レナスティア』へ搭乗しますか?』

「お願いします」

『かしこまりました。飛空艇、もしくは亜空間ゲートのどちらで搭乗しますか?』

「選べるの? って言うか…………え? …………えっと、じゃあ飛空艇で」

亜空間ゲートも気にはなったが、おそらく『レナスティア』に直通する扉か何かだろうと予想した俺は、飛空艇に乗ってみる事にした。

そして飛空艇を選んでから少し待つと、レナスティアの上から回り込む様に、飛空艇が降りて来た。

流線形の未来的なデザインの船で、クルーザー並みの大きさがあるその船は、俺達の前に少し浮いた状態で止まると搭乗口の扉が開き、そこから光の階段が流れる様に出現した。スゲェ格好いい。

『どうぞ、皆さんお乗りください』

レティアに言われて、光の階段を登る。一歩目と二歩目がやたら怖かったが、そこまで登れば安心感も出て来るので、後は普通に登った。

飛空艇は、外の景色がよく見えるガラス張りで、操縦席は無く、椅子だけが沢山あった。そして俺達が適当な席に座ると、レティアも乗り込み、搭乗口が閉まって飛空艇が空へと浮かび上がった。

「おおっ! 浮いたぞ!!」

飛空艇が飛び上がる瞬間は、さすがに全員が驚いていた。アレスなどは☆5『聖騎士の神装』で空を飛べたりするが、やはり乗り物に乗った状態での浮遊感と言うのは違う。

このフワッと浮く感じ、俺は嫌いじゃないがトレマとイオスなどは青ざめて抱き合っている。

しかし、そんな空気も飛空艇が飛び始めれば一変する。外の景色を見れば、普通では見れない景色が流れていくからだ。

「うわぁーーっ! 凄いなこれ!!」

「た、高いです!?」

仲間達から悲鳴の様な歓声が聞こえた。そして飛空艇がどんどんと高度を上げて進んでいくと、ついに☆5『◇天空城『レナスティア』』の全貌が見えてくる。

「「「「おおーーーーっ!!」」」」

その瞬間は、さすがに俺も声を上げた。

いやはや、これは凄い。本島と、その周囲にある四つの島からなる『レナスティア』は、非常に荘厳で美しい。

今は誰も住んでいないが、本島は巨大な城を中心として街が広がり、それはとても美しく、また他の四つの孤島にも、それぞれ趣が異なる街があった。

しかし、この浮遊大陸はデカイ。飛空艇で本島の城まで近づく間に、森はもちろん湖まであった。

☆5『◇天空城『レナスティア』』の説明に、『レナスティア』はもはや一つの世界。といった言葉が乗っていたが、それは本当の事だったと、俺は理解していた。