軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

237回目 いざ『テルゲン王国』

回すべきガチャは回したし、ゲンゴウへの納品も済ませた。こうなれば、後は旅立つだけである。

「行って来る。後はよろしくな、アレス!」

「はい。何かあればチャットで報告します。ガモン殿も、俺達の力が必要になれば言って下さい。すぐに駆けつけますので」

「ああ、ありがとう。まぁ『拠点ポータル』も設置したし、向こうでも拠点を作れば移動も可能になる。それに本当にいよいよとなれば『◇天空城『レナスティア』』を出すから。例え国がひとつ敵になっても、アレを出したら何も出来ないだろ?」

「…………国どころか世界が敵でも大丈夫でしょうね。アレは反則ですよ」

実は俺達と一緒に、アレス達も旅支度を終えている。行き先はもちろん違うが、アレス達も最初に目指すダンジョンを決めて、既にそこまでの道やそのダンジョンで達成できるであろう依頼を、冒険者ギルドで受けて来ているのだ。

どうやらアレス達は三班に分かれる事にしたらしい。

アレス・シエラ・カーネリアの『G・マイスター』チームと、ザッパ・トルテ・ベベント・ブームンの『ノーバスナイト』チーム。

この二つのチームがそれぞれダンジョン探索組だ。戦闘の実力的にはアレス達の方が強い。何せアレスは既に☆5『聖騎士の神装』を装備しているし、カーネリアは☆5『虹色魔晶石のブローチ』を装備しているからな。

ただ、ずっとシエラが持っていた☆5『七星の盾』についてはスキル倉庫に入っている。シエラは武闘派の治癒師なので、盾は格闘の邪魔になるからだ。

で、話を戻すと。実力も装備もアレス達が上ではあるのだが、アレス達はダンジョンの経験が乏しい。そして斥候役がいない。これが大問題だ。

一応、前にストーリークエストのクリア報酬で貰った『初級冒険者セット』のひとつ、☆3『初級ダンジョンマップ』はアレス達に渡しているが、斥候の経験の無いアレス達だと、それも十分には力を発揮しない。

なのでダンジョンの難易度としては、ザッパ達『ノーバスナイト』の方が高く設定したそうな。アレス達が潜るのは、命に関わる罠が無いダンジョンである。

…………斥候役、早く見つけないといけない。

残るアレマーさんと子供達は留守番で、屋敷にはドゥルクもいるがアルグレゴ小隊からも交代で人が派遣されて来る。

そしてこれら三班すべてに、ドローンに入ったキャンパーが同行する。…………まあキャンパーはダンジョンには入れないから、外で待機になる訳だけど。

だが、例えダンジョンに入れなくても、キャンパーがついているのは安心だ。みんなガチャ装備でガチガチに固めているし、ガチャアイテムも山の様に持っている。キャンパーには『スキル倉庫』に干渉する許可も与えているし、中には『エリクサー』すら入れている。

ここまで準備をすれば、みんな無事に帰って来てくれるだろう。

死んだら終わりだ、この世界はゲームじゃない。死んで教会で復活とかコンテニューとか、そんなものは無いのだ。やれる事は、全部やるべきなのだ。

「うおおおおっ!! また会えたな『ランブルクルーザー』!! もう落とさせたりしないからな!!」

タミナルの街から少し離れたところで、俺は愛車である☆4『ランブルクルーザー』を出した。

やっと会えたねランブルクルーザー! 二代目ランブルクルーザー!! 今回はキャンパーにスキル倉庫へ干渉する許可を出しているので、ちゃんとランブルクルーザーをモンスターの上に落としたりしない様に言い含めて来た。落とすなら☆4『ロードローラー』を落とせと、どう考えてもアレの方が威力が高いと、キャンパーにはしっかり言い聞かせて来たのだ。

と言う訳で、今回は俺の運転でテルゲン王国を目指す事になった。

まあでも、悪徳貴族が横行しているテルゲン王国で『ランブルクルーザー』なんてのに乗っていたら、どうにかして俺から取り上げようとして来るに決まっているので、南側から大きく回り込んでテルゲン王国の東を目指す事になっている。

ジョルダン王国とテルゲンの南側では広い地域を治めていた国が倒れたせいで、モンスターが倍増している。

そのせいで、領地が南側の国境に面している貴族達は、領地の首都を出来るだけ北側に配置しなおしたらしい。

せっかく国がひとつ倒れたのだから、領地を切り取ってしまえばいいのに。などと俺などは考えるが、南の国が滅びた原因は『スタンピード』である。

一応それはドゥルクが体を、と言うか命を張って止めたのだが、それでも余波は残る。特に大量のモンスターが死に、大地が死体で埋め尽くされたような所は、その土地に『瘴気』と言う魔力に悪感情をこれでもかとぶち込んで煮詰めたような物で溢れた場所がある。

そんな所では、小石ですらゴーレムとなって動き出すらしい。流石にそんな場所では、開墾もままならない。

「ですが、そういったモンスターには習性のようなもんがありやしてね? 自分よりも遥かに格上の相手には道を譲るんでさぁ」

「へぇ、つまり自分が強者だと見せておけば、むしろ安全に通れる訳か」

「そう言う事でさぁ。嫌な貴族もいませんし、潰れた村を見て微妙な気持ちになる以外は、快適ですぜ。まあ、威嚇はあっしがやりやすんで、旦那は運転に集中してくだせぇ」

周囲を威嚇するやつを隣に乗せて移動か。…………ちょっと嫌だが仕方ない。と、俺はアクセルを踏んで車を走らせた。