軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

226回目 初めてのクランミーティング

バルタの『フレンド・クエスト』の為に、と言うよりもバルタの悲願の為に、最難関ダンジョン『邪眼族の螺旋迷宮』に行く事にした俺は、『◇キャンピングカー』の中にクランのメンバーを集めた。クランが発足して最初のクランミーティングだ。

わざわざ『◇キャンピングカー』の中に集めたのは、今回の遠征にあたって『◇キャンピングカー』を置いていくからだ。何故置いて行くのかと言うと、ドゥルクとキャンパーに仲間達の支援を頼みたいからである。

ちなみに集まったのは俺のパーティーメンバーであるアレス達とバルタ、ザッパ率いるノーバスナイトの面々である。

「ガモン様、『◇キャンピングカー』は持って行くべきです。私を連れて行ってくれない上に、『◇キャンピングカー』も無しだなど、許容できません!!」

俺の護衛という役割もあって聖エタルシス教会から派遣されているシエラから、そう反対意見が出た。まあ、想定内だ。

「シエラの言い分はわかるけど、これは必要な事なんだ。俺がバルタと『邪眼族の螺旋迷宮』の攻略をしている間に、皆にもダンジョンの攻略をしていて欲しいんだよ」

「俺達だけで、ダンジョンの攻略ですか。それはもしかして、『郷愁の禍津像』を探せって事ですか?」

「その通り! さすがアレスは解ってるな!」

魔王の本体にして魔王を倒す鍵でもある『郷愁の禍津像』。それらは各国の貴族や商人が所持している物が多い。だが、それらは元々『ダンジョン』で発見された物だ。

そして、バルタがカラーズカ侯爵から預かって来た『郷愁の禍津像・クジャク』を破壊した事により、ストーリークエストがクリアされ、その報酬で☆4『禍津像探知機』が手に入った。

この『禍津像探知機』は丸い形のレーダーの形をしており、『郷愁の禍津像』がある位置を教えてくれる。その位置を地図と重ねて、そこが街であれば貴族か商人が持っている事になるが、そこがダンジョンであれば、回収されていない『郷愁の禍津像』がそこにある。

俺の居ない間、仲間達にはそれを見つけ出しておいて欲しいのだ。これはクラン『G・マイスター』の本懐でもあるからな。

「この『禍津像探知機』を使えば、いまだに『郷愁の禍津像』が眠っているダンジョンを発見できる筈だ。皆にはそれを発見して、場合によっては破壊して欲しい」

「破壊は『場合によっては』ですか?」

「本当は問答無用で破壊したい所だけどな。しかし封印している魔王が突然消えるとか、恐怖でしかないだろ? だからどの国のどんな場所にその魔王が封印されているのか、しっかり確認して対策を取りたい、って要望があってな…………」

これはジョゼルフ王からのお願いである。唐突な魔王の消滅など、どんな影響があるかも解らないからせめて連絡は入れてくれと、どの国にどの魔王が封印されているのかは、しっかり調べて置くから相談はさせてくれとお願いされているのだ。

そう、あくまでもお願いである。

正直、魔王が消滅して悪影響なんてあるとは思えないのだが、何も知らないで封印された魔王が消えたとしたら、逃げたのかも知れないと気が気で無い国もあるだろう。

そうなって、封印の地を任されていた人が処刑とかされたら最悪だからな。

「…………それでだ。皆にダンジョン攻略をお願いするにあたって、『◇キャンピングカー』を置いていく。キャンパーにはスキル倉庫の使用権限を与えて行くから、皆はキャンパーから装備やアイテムなどの必要な物を受け取ってくれ」

「なるほど、その為でしたか」

確かに俺だって『◇キャンピングカー』は持って行きたいが、俺のスキル倉庫には普通の『キャンピングカー』はあるし、他にも☆4『コンテナハウス』なんてのもあるのだ。そりゃ『◇キャンピングカー』ほど快適では無いだろうが、困る程ではない。

しかし、例え車や装備を多少置いていったとしても、アレス達もザッパ達も困るだろう。『◇キャンピングカー』ならば自分で運転する必要もなく目的地にも着けるし、ドゥルクもついていれば俺も安心だ。こっちにはバルタがいるからな。

「これはクランとして必要な事だ。このクランはその為に作られたんだからな。クランメンバーとなった皆にも、それは説明した筈だ」

俺の言葉に、クランのメンバー達は頷いた。シエラも、少し思う所はある様だが納得はしてくれたみたいだ。

「クランが発足して早々に俺が遠征するのは悪いとは思うが、これも必要な事だと俺は思っている。そして俺が居ない間は、アレスをリーダー代行として指名していく」

「…………了解しました。ガモン殿が戻られるまでは、俺がリーダーをやらせて貰います」

「頼むよアレス。何かあれば『フレンド・チャット』で報せてくれ。あとは、ドゥルクともよく相談して決めるといい」

「はい!!」

そんな感じで、俺はクラン活動を仲間に託した。いや本当に、クラン発足してすぐに遠征するのは申し訳なく思うが、きっとこの『フレンドクエスト』と言うのも必要な事だと思うのだ。そうでなくても、バルタの妹達の事もあるからな。

俺はクランの事は仲間に任せて、自分のやるべき事に集中する事にした。