軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

851話 モノリスの効果

「モノリス設置!」

俺がスクロールを使用すると、一瞬で巨大な金属の板が出現した。

なんというか、見た目だけではどんなオブジェクトなのか分からないな。

「結局、どんな効果があるんだ?」

「触れると分かるそうじゃぞ?」

「なるほど――おおおおぉおぉ?」

「ギギュー!」

「ヤヤー!」

ルインの髭に掴まっていたチビーズが、モノリスが突如発した閃光にダメージを受けているな。目を押さえたせいで髭からボトンと落下して、そのまま地面を転げ回っている。

リックは毎度のことだが、今回はファウもかよ。まあ、不意打ちだったけどさ。

「キューキュー!」

「ヤヤヤー!」

「ええ? 俺が悪いの?」

復活した2人に肩に乗られ、詰め寄られる。顔面を使って、両側から俺の頬をグリグリしてくるのやめれ。

というか、俺の顔面も結構ヤバいことになってると思うけど、お前らも大分ぶちゃいくになっとるぞ?

「キュー!」

「ヤー!」

「そりゃあ、いきなり触っちゃったのは悪かったけどさ。しょうがないじゃんか」

「キュー」

「ヤー」

ダブルヤレヤレすんな!

「まったくもう。えーっと、効果はどんなだ?」

触れたことで、ウィンドウが表示されている。

ふむふむ。一番上にはテイマーのモノリスという名前が表示され、その下には現在解放されている効果が記載されているようだ。

「儂が触っても何もないな。所有者だけが確認できるようじゃ」

「ほうほう。なるほど」

モンスターテイム率上昇・5%、モンスターテイム上限上昇・1体、モンスター獲得経験値上昇・5%の3種類がモノリスを設置して得られる恩恵であるらしい。

強い、か? まあ、強いことは強いけど、2億もしたわりにはこのくらい? いや、経験値増えるのも、テイム率上がるのも、モンスターテイム数が増えたのも嬉しいよ? 特にテイム数は、エリートテイマーにとっては死活問題だし。半減しちゃうから、多分このままだと上限上昇の効果は発揮されないが。

でも、驚くほど強いってわけでもないよなぁ?

「ルイン、他のモノリスはどんなもんなんだ?」

「儂らが把握している残り2つは、戦士と釣り人じゃな」

戦士はアーツ攻撃力、戦闘系スキル経験値取得、武器耐久値にボーナス。釣り人はレア出現率、釣り具耐久値、加工時経験値にボーナスが入るらしい。

まあ、それぞれの職業にとってありがたい感じの効果があるのだろう。

「長い目で見ればお得なんだし、文句言ったら罰が当たるか」

今は少し高く感じても、時間が経てば経つほど得になる。チリツモなのだ。

「それに、モノリス見てるだけでなんかテンション上がるしな」

シダやソテツに似た植物が生える古代の島に、ズドーンと存在感たっぷりに鎮座するモノリス。そして、その周囲を闊歩する巨大な恐竜たち。

なんだろう。メチャクチャワクワクしてくる。SF映画の始まりみたいな? すんごい秘密が書き記されていそうだった。

というか、モノリスの表面にはちゃんと文字が刻まれている。

「ウィンドウに表示されたのと、内容は一緒だな」

一番上に大きな文字でテイマーのモノリス。使用者で効果が変わるって話だから、他のモノリスには、釣り人のモノリスとか、戦士のモノリスって書かれているんだろう。

すると、スキルがレベルアップした音が流れてきた。確認すると、筆写スキルと解読スキルが1つずつ上がっているではないか。

どうやら本を1冊読んだのと同じくらいの経験値が貰えてしまったらしい。

さらに、その下の小さい文字はモンスターテイム率上昇・5%、モンスターテイム上限上昇・1体、モンスター獲得経験値上昇・5%であった。

これを読み進めている間にも、筆写と解読のレベルが上がる。短時間で読書十数冊分くらいの経験値入ったんだけど。古代の文字を解読してる扱いなのかね?

しかも、驚きはそれだけではなかった。

「うーん? この下にも文字あるな。従魔配魂率上昇・5%?」

「どういうことじゃユート」

「いや、ここに書いてあるんだよ――」

ピッポーン。

『モノリスの解読に成功しました。新たな効果が解放されます』

なんと、今読んだ部分の効果が、新たに追加されたらしい。しかも、筆写と解読のスキルが3も上昇している。

「どうしたんじゃ?」

「今アナウンスが聞こえて、この4つ目の従魔配魂率上昇・5%が解放されたって」

「なんじゃとぅ! これか? うーむ、読めん!」

「まあ、ゲーム世界の文字で書かれてるしな。読むなら解読が必要だろ」

「いや。儂も解読スキルは持っとる。多分、所有者でなくては読めんのだろう。これは、他のモノリスでもじゃろうか?」

「そうなんじゃないか?」

いやー、驚いた。まさかこんな機能が隠れているとはな。でも、モノリスっぽくて面白いのだ。

それに、この下。実は、まだ文字が続いている。しかし、俺にはまだ読めなかった。解読スキルはもうカンスト目前なんだけどな……。

「あと少しで解読がカンストするから、それでもう1度試してみるかな」

「ほう? ならこれはどうじゃ?」

「おお。そう言えば本も頼んでたな。え? これ読めってこと? 結構時間かかるぞ?」

「待つわい」

つまり、今すぐ読んで解読スキルをレベリングしろってことね。まあ、どうせ読むつもりだったからいいんだけどさ!

「キキュー!」

「ヤヤー!」

ルインの滞在が延びてうちの子たちも大喜びだし、じっくり読書タイムと行きますか。