軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

723話 歪んだクロスボウ

神精台のある店を巡りながら、魔工専門店を探す。だが、魔工の店は発見できなかった。始まりの町にはないのか?

ただ、神精台巡りは順調で、魔導神のほかに、技巧神という神様にもお祈りできたのだった。すぐに試練を確認に行きたいが、それは後回しだ。

「魔工の検証をしないとな!」

俺はホームに戻ると、地下の工房で魔工を試すことにした。壊れたクロスボウが2つしかないので、失敗はできん。完璧にこなさねばならないのだ。

そこで、残りの2スキル、魔工解析、魔工改造も取得してしまうことにした。ともに、4ポイントのスキルだ。

多分、マジックエンジニアになれば、専用スキルがあるんだろうな。まあ、そこは早耳猫の検証を待とう。

早速、覚えたばかりのスキルの検証だ。ああ、先に覚えた魔工知識はあまり実感がないスキルだが、鑑定の際の文言などに影響が出ているはずだ。

「で、魔工解析ね……。えーっと、鑑定っぽい感じだと思うんだが……」

「ヒム」

「お、サンキュー」

ヒムカが手渡してくれた壊れたクロスボウは、対象にできるっぽい。

壊れたスタンバトンをインベントリから取り出して確かめてみるが、こちらも解析可能だ。ネジなどは不可。当然、魔工に関係ないアイテムも対象にできない。

ということで、壊れたクロスボウに解析を使ってみることにした。すると、解析ゲージというものが表示され、0%から増えていく。4、5秒くらいかな?

すると、なんと新しくレシピが追加されたではないか。作成可能なアイテム欄に、壊れたクロスボウが追加されていた。

壊れたスタンバトンにも使用してみる。すると、今度はコンプリートまで10秒くらいかかったかな?

複雑さやレア度によって、解析完了までの時間が変わるらしい。もっと上級の道具になったら、1時間とかかかってしまうんだろうか?

「でも、これで失敗しても新しくつくれるようになったな。いっぱい実験できるぞ!」

「ヒム!」

「魔工改造は……だめだな。完成品じゃなきゃ、対象にできないっぽい?」

なら、とりあえずクロスボウを一度作り上げてみよう。

マニュアルとオートがあるな。機械いじりとか得意なわけじゃないし、まずはオートだ。すると、思った以上に簡単だった。

まずは、クロスボウに魔石を融合させ、光っている部分に指示されたパーツを嵌めていく。すると、あっという間に修復されていくのだ。

壊れたネジを取り外して新しいネジを嵌めると、その部分だけではなく、その周辺のパーツも一緒に修復される。

ただの機械ではなく、魔道具の扱いだからだろう。慣れていない俺でも、5分とかからず補修することができた。

名称:歪んだクロスボウ

レア度:4 品質:★3 耐久:130

効果:攻撃力+14

装備条件:器用5以上

重量:7

完成したのは、銀色の金属でできた、ちょっと頼りない感じのクロスボウだった。玩具感が少しある。

それに、想像以上に弱い。だが、間違いなくクロスボウであった。すると、レシピにクロスボウの矢が追加されていた。

大元を作ると、装填するための矢玉のレシピが解放されるってことかな? まあ、撃つものがなければ、意味ないしな。

改めて、魔工解析を使ってみると、30秒ほどかけて歪んだクロスボウが登録された。壊れたクロスボウとは別物扱いらしい。

多分、歪んでいない、ちゃんとしたクロスボウとも別の扱いだろう。

次は、歪んだクロスボウに対して魔工改造を使用してみる。すると、色々と面白いことができた。

外部の取り付けパーツのようなものを、装着することが選べたのだ。今あるのは、照準器、安定装置、三脚の3種類だ。

この中から、1つしか取り付けられないらしい。スキルレベルや、クロスボウ自体の品質で変わるのか?

まあ、とりあえずは照準器を付けてみよう。ようは、銃とかについているサイトだ。

これで狙って射てばいいんだろうが、歪んだクロスボウだからな……。庭に出て試射してみたが、かなり軌道が左右にブレる。

まあ、弓系のスキルがないからってのもあるだろうが。

「ま、まあ。俺の目的はゴーレムだし? べ、別にいいし」

今のままじゃ売り物にはならなそうだが、スキルを上げていけばカラクリゴーレムを作れるようになるかもしれん。

武器はおまけくらいに考えておこう。

「ヒム! ヒムー!」

「分かった分かった。ほれ。好きなだけ弄っていいから」

「ヒームー!」

ヒムカがクロスボウを頭上高々と掲げながら、飛び跳ねている。やっぱり男の子だねぇ。こういうメカメカしいものが好きらしい。

「次は、スタンバトンも作ってみるか」

「ヒム!」

名称:歪んだスタンバトン

レア度:4 品質:★3 耐久:130

効果:攻撃力+19 電撃属性・微

重量:15

こちらもあまり強くはないが、内部の機構がかっこいいぜ。ヒムカがこちらもキラキラした目で見ている。

「作る感じはある程度わかったし。スキルのレベル上げしないとな」

実用品を作るには、今のレベルじゃ低すぎる。せめて、売り物になるようなアイテムが作れるようにならねば。

クロスボウとスタンバトンを作りまくっていればすぐ上がりそうだ。すでに、レベル3まで上がってるし。

「でも、その前に試練の確認に行こう。新しい試練も出てるかもだし」

「ヒム!」

「いや、クロスボウは持ってかないから。それだったら杖で殴った方がましだ」

「ヒムー」

いずれちゃんとした完成品ができたら、使うから! そんな「チェッ」って感じでふてくされない! 俺が悪い気がしちゃうでしょうが!