軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

440話 3つも?

報酬の確認をしようとしたところ、アナウンスが聞こえてきた。

ピッポーン。

『イベントボスを全て撃破しました。ユートさんに『恐竜を倒す者』の称号が授与されます』

「あ、称号ゲットだ」

「「えっ!」」

俺の呟きが聞こえたのか、クルミとフィルマが驚きの声を上げた。リキューもかなり驚いた顔をしている。

でも、ボスを3種倒したプレイヤーが俺だけとは思えないし、他にもゲットしたプレイヤーはいるだろう。ネックはモサだったろうが、その倒し方も一応分かったしね。

しかし、アナウンスはそれで終わらなかった。

『イベントボスを全て少人数で撃破。及び、全イベントボス戦にて貢献度上位に入りました。ユートさんに『恐竜を討滅する者』の称号が授与されます』

『イベントボスとの戦闘時間が一定以上。及び、イベントボスの特殊行動を規定回数確認しました。ユートさんに『恐竜を観察する者』の称号が授与されます』

なんと、さらに2つも称号をゲットできてしまったのである。

「どうしたの白銀さん? 変な顔」

おっと、美形のはずのアバターがブサイクになるくらい驚いてしまっていたらしい。

「いや、さらに称号が手に入ってしまってな」

「うぇ? じゃあ、2つも称号ゲットしちゃったの?」

「いや、3つだ」

「はえ?」

「称号が一気に3つも手に入ってしまった」

「「「ええええええええ!」」」

今度はリキューも一緒に叫んでいる。珍しいものが見れた。

いやー、称号に慣れている俺でも驚いちゃったもんな。しょうがないか。

「どど、どういうことなんですか!」

「え? 称号って、そんなたくさん手に入る物だったっけ?」

「くくく……さすしろ」

とりあえず、俺は手に入った称号を3人に見せてみた。

「なるほど……。ボスをただ倒すだけじゃないってことね」

「この少人数って、チーム戦以下じゃないとダメってことかな?」

「くくく……特殊行動、どれのことかしら?」

特殊な行動というからには、普通に戦っていては見られない動きだろう。

しかし、考えたところでよく分からない。どの行動が特殊なのか推察するほどに、ボスの情報がないからね。

唯一推測できたのが、スピノである。多分、カツオを追っていく行動か、爆弾を食らって後退する行動だろう。

他は、普通に戦っていても見られる動きばかりであるそうだ。クルミたちはスピノを倒すためにかなり情報を集めたそうなので、自信があるようだった。

モサ、ブラキオに関してはお手上げだ。

「でも、少人数までなら私たちでも狙えそうだよね」

「うん」

貢献度上位と書いてあるが、ブラキオ、スピノに関してはレイドじゃなければオッケーであるらしい。レイド戦の場合は、貢献度に関するアナウンスがあるそうだしね。

モサは数十人くらい参加していたはずだが、あれで少数なんだろうか? まあ、湖の側にいれば全員が参加可能だし、ブラキオやスピノとは設定が違うのかもしれない。

「くくく……最低でも、3種撃破はいける」

「だね!」

モサを狩りに行くなら、余ってる琥珀餌を譲ってやろう。もう使わんし。

「そういえば、称号って何か効果はあるの?」

「イベント終了時に、イベトとイベント引換券が貰えるっぽいな。あと、このイベント中は恐竜に対してダメージボーナスが得られる」

ただ、ダメージボーナスはあまり意味がないんじゃないか? だって、イベントの最終ボスは悪魔だし、恐竜ボスを全て倒してしまった以上、この後恐竜と戦う機会は少ない。

俺以外のプレイヤーなら、イベント終了前に恐竜素材を求めて恐竜狩りをする人もいるだろうから、有用なんだろうけどね。

「ペン?」

「おっと、すまんすまん。お前らを放置しちまったな」

称号について議論するあまり、報酬の確認が完璧に止まってしまっていた。

モンスたちが暇そうにしている。

「とりあえず、残りの報酬を確認しちゃおう」

「そうですね」

「驚きすぎて、すっかり忘れてたよ」

「くくく……びっくらこいた」

まずはドロップからだ。

「初回討伐報酬はなしで、普通のボスドロップのみか」

恐竜の鋭爪や上鱗、肉である。棘恐竜の帆膜、帆骨がレアドロップかな?

「やった! これだけ恐竜素材があれば、色々と作れそうだよ! イベトもたくさん!」

「爆弾の材料になりそうな物はないわ……残念」

「この帆骨っていうの、私の鎧に使えるかも! もっとほしい!」

フィルマの場合、水中でも重さや性能面で問題のない装備が必要だ。水に親和性の高そうなスピノやモサの素材は喉から手が出るほど欲しいのだろう。

喜色満面でドロップを確認している。

「モンスたちのレベルも上がったか」

俺には、ドロップ以外にも確認しなくてはいけないことがある。

モンスたちのステータスだ。全員レベルがアップしていたのである。ペルカが3つ、アイネが2つ。他の子たちが1つずつだ。

サクラのレベルが40になったことで、緑の手というスキルを習得していた。植物に関係する作業全てに微ボーナスが付くという、ある意味サクラに最善のスキルだ。

多分、畑仕事だけではなく、植物採取、木工、樹魔術。全部強化されるだろう。強化率は大したことはないだろうが、絶対に腐らないスキルである。

「アイネも新スキルがあるな。染色?」

「フマー!」

どうやら、布を染めることで、色を付けることができるようだ。使う染料や色の付け方によっては、特殊な効果も期待できるかもしれない。

「服飾系のスキルを覚えるかと思ったら、布作りに特化する方向なのか」

まだ本格的な布作りはできていないが、養蚕箱から糸が採れているし、そろそろアイネにも生産を大々的に行ってもらうか。

「ペルカがレベル20で覚えたのはスケート?」

氷だけではなく、滑ることが可能な場所ならばバランスを崩さず、滑走することが可能なスキルであるようだ。まあ、氷上以外で滑る場所って言われても具体的には出てこんけど。

ある意味ペンギンらしいスキルと言えるだろう。

「で、最後はリックだ。立体機動は、リスが40で覚える汎用スキルだな」

その代わりに跳躍が消滅している。上位スキルである立体機動に統合されたらしい。あとは、前歯撃が超前歯撃に進化している。こっちは単純に威力が上昇したようだ。

ただ、それだけではなかった。

「やったなリック! 進化できるようになってるぞ!」

「キュー!」