軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

307話 第二陣さんいらっしゃーい

ログインしました。

「ほー、これは中々凄いじゃないか」

「フマー」

「ヒムー」

ホームの布団で目覚めた俺は、そのまま始まりの町の中央広場にやってきていた。布団に群がっていたマスコットたちを退けるのにちょっと時間がかかったが。

広場に来たことに明確な目的があるわけではない。第二陣を野次馬しにきただけである。

キャラメイクを終えた新規プレイヤーたちが、どんどんとログインしてくる様は中々壮観だ。日本国内での第二次出荷分が6万本だったかな? 全員が今日インしてくるわけじゃないだろうが、それでも数万規模だ。一気にプレイヤー数が増えるだろう。

技術革新のおかげで、現代では100万人が同時にインしてもストレスなくプレイできる。このゲームでも、サーバー分けされるのはイベントの時などだけだ。

最近のVRゲームだと当たり前のことだが、上の世代からすると驚きであるらしい。昔は1つのゲームで何十もサーバーがあったらしいからな。

とは言え、世界中のプレイヤー全てを一気にというのは難しい。第二次出荷分からは世界中で販売されており、とりあえず国ごとにサーバー分けされる予定だそうだ。

「この広場だけでも1000人以上はいそうだもんな」

初心者たちがその場でステータスチェックをしている姿を見ていると、初期の頃の自分を見ているようでホッコリするね。

「それに、テイマーの数も結構多いんじゃないか?」

俺がテイマーなので、従魔連れのテイマーが目に入ってしまうだけかもしれないが、割合的にはそこそこ居る気がする。

「お、あの子は初期モンスがリトルベアか。当たりだな。あっちの子はピヨコ? あれも当たりだ」

「モグ」

「ヤー」

というか、モンスにハズレなどないが。大事に育てていけば、いつか信頼に応えてくれる日がくるのである。

「お前らだって、成長したら凄く強くなったもんな」

「キュ?」

「クマ?」

なんてことを考えながら一端のプレイヤーぶっていたら、広場で微かなざわめきが起きた。

「なんだ?」

広場のプレイヤーたちが同じ方を向いている。すると、そこには一人の少女と、小さい少年が立っていた。少女は身長140センチ程で、超ロングの金髪だ。なんと、髪の長さが膝裏ぐらいまである。

だが、プレイヤーたちが注目しているのは少年の方だ。緑の髪の毛の、クワを背負った少年。そう、ノームだったのだ。

初心者と言っても事前に情報を仕入れているプレイヤーが多いのだろう。そのノームに気付いているプレイヤーたちが注目しているらしい。

「うーん、初期でノームか」

俺は今ではそれでよかったと思っている。ただ、苦労したことも確かなのだ。

「あの娘、大変だろうな。でも頑張ってほしいぜ」

いや、事前情報でノームのことを仕入れていたら、キャラ再作成しちゃうかもな。残念だけど、戦闘能力なしはやはり難しい。

だが、ノームの姿を見た少女は、満面の笑みでノームに抱き付いていた。

「やった! ノーム!」

お? もしかしてノーム狙い? いや、初期モンスは狙ってどうこうなる問題じゃないし、欲しいモンスの一種類だったってことか?

まあ、喜んでいるならいい。同じノームテイマーとして応援しよう。まあ、陰ながらね。

だって、ここで声かけたりしたら完全にナンパだよ? 同じテイマー職であるということを利用して、小さな美少女に声をかける社会人。はいアウト!

「まあ、その内だな」

俺はそのまま広場にある転移門に向かった。目指すのは第3エリアである。

しばらくこの近辺は新規プレイヤーでごった返すだろうし、比較的人の少ないエリアでレベル上げをしようと思うのだ。あと、そろそろ冒険者ギルドのランクもアップさせたいし、第5エリアにも向かいたい。

「さすがに、第二陣プレイヤーにあっさり追い抜かれたら凹むからな」

あとは、第二陣ログイン記念で、何かイベントがあるらしい。開催日はゲーム内で8日後。2/5である。戦闘職も生産職もモンスも楽しめる大イベントだそうだ。何があるか分からないが、レベルを上げておいて損はないだろう。

それにしても、妙に周りのプレイヤーから視線が集まっている気がするが……。いや、それも当然か。新人の中に、明らかに歴戦のプレイヤー(自称)が混ざり込んでしまっている。目立つのは当然だった。

「早く転移しちゃおう。東の町に転移!」

「――あれが白銀さん――」

「――すげー、本物――」

「――ふん。俺だって――」

「――すぐに抜かして――」

転移の効果音でよく聞こえなかったけど、俺の噂してた? いやいや、新規のプレイヤーが俺のこと知ってるわけないもんな。凄い有名プレイヤーなら動画とかになってるけど、俺の場合はモンスがチラッと公式動画に映ったことがあるだけだ。

まあ、モンスをたくさん連れていて目立ったから「誰だ?」的な事を言われたのかもな。

東の町に転移した俺は、冒険者ギルドでいくつか依頼を確認した。ここから第4エリアに向かうためには、火獣の巣というフィールドダンジョンを通り抜ける必要がある。この火獣の巣での採取や討伐依頼が多いようだった。

「適正レベルには達しているし、とりあえず向かってみるか」

情報自体はすでに多くが出回っており、攻略は難しくない。モンスターも、ここに合わせて連れてきている。

リック、クママ、ファウ、ドリモ、ヒムカ、アイネだ。

火に弱いサクラはお留守番で、ヒムカに壁役を頼む。物理が効きやすいということで、クママ、ドリモに頑張ってもらう。リック、アイネは採取メインだ。水が弱点の敵が少し出るが、その場合は俺が対処すればいい。

「主な目的は冒険者ギルドのランクアップ。次に、ドリモ、ヒムカ、アイネのレベル上げだ。みんな、頑張るぞ!」

「モグモ!」

「ヒム!」

「フマー!」

まずは全ての第4エリア行けるようにして、次に第5エリアの攻略だ。このまま一気に攻略範囲を広げてやるぜ!