軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

289話 風車塔の成果

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まず最初に風車塔を確認しに行くと、見事に食用草の粉が出来上がっていた。品質も、イベント村で買う物よりも高い。

「これがあれば料理の品質が上昇するかもしれん」

俺は早速試してみることにした。

「ルフレー、ちょっといいか?」

「フムー?」

「ちょっとここに水出してくれ」

「フム!」

ルフレが指をピピッと振ると、空中に水の球が生み出され、そのまま鍋の中にゆっくりと着地する。一切水がこぼれない。

「さすがルフレだな!」

「フムー」

俺はルフレの頭をグリグリと撫でてやりつつ、準備を進めた。

ルフレの出してくれた品質の高い水と、臼から回収した粉、さらにハチミツに青どんぐりを加えてクッキーを作る。簡単な作り方でササッと完成させたクッキーだったが、品質が★8と非常に高かった。

「ほうほう。味はどうだ?」

でき上がったばかりのクッキーを食べてみる。うん、美味しいな。まあ、品質が低いクッキーと味の差があるかは分からんけど。以前と変わらず美味しい。

「でも、バフの効果がある食べ物だったら、効果が高まるだろうな」

もっと複雑な、バフ効果の有用な料理に使えば、冒険の役にも立ってくれるだろう。例えばピザなどだな。

実際、満腹度の回復量は上昇しているのだ。

「やっぱり臼は面白そうだ」

次は何を粉にしようか?

食用草のほうが使い勝手がいいのは確かなんだが、他のアイテムも試してみたい。

悩んだ末、俺は青どんぐりを粉にしてみることにした。クッキーなどがより美味しくなるかもしれんからね。

「次は、ダンジョンに連れていくパーティメンバーを決めないとな」

今回、安心安全の盾役、オルトは連れていかないつもりだ。

「風属性ってことは、オルトがモロに弱点属性なんだよな」

モンスターには色々と弱点がある。地水火風の属性だったり、斬突打といった攻撃の種類だったり、様々だ。

その中で、ノームは風に弱いと言うことが知られている。俺が自力で発見したんじゃなくて、アメリアに教えてもらったんだけどね。いくらオルトが防御特化とはいえ、さすがに風ダンジョンは辛いだろう。

「となると、サクラ、ヒムカ、ルフレ、クママ、リック、ファウで決まりだ!」

ドリモも今回はお留守番である。少しだけ入った風霊の試練を見る限り、小回りの利くモンスターたちの方が戦い易そうだからだ。

「うん? メッセージがきてるな? ああ、エリンギか」

畑を出発するときに、エリンギからメッセージが届いていることに気づいた。内容はダンジョンや縁日でのお礼と、情報料の受け渡しについてだった。

実は、エリンギたちと一緒に入手したダンジョンやマヨヒガの情報に関しては、彼らに扱いを任せることにしたのだ。俺は早く風霊門に行きたかったし、エリンギたちは明日の日中に行くと言っていたからね。

それに、俺は特に隠す情報もないと思っていたけど、エリンギたちは売る情報と秘匿する情報を少し考えたいらしかった。だったら、俺のスクショやログの画像を渡して、どれを売るかはエリンギたちに一任することにしてしまったのだ。

俺が行くべきだとゴネられたが、そこはリーダー権限を発動してやったぜ。

「一番情報を知ってるのは白銀さんなのに、まるで手柄を奪うみたいです」

「我々が情報料を誤魔化すとは考えないのですか?」

「というカ、4分割はありえなイ」

などなど、3人とも最後まで粘っていたが、リーダーに逆らうのか! と言ってやった。ふふん。

「えーっと、俺の取り分は20万?」

エリンギたちは俺の取り分が多いのは当たり前だ、8割は貰うべきだって最後まで言っていたんだが、本当に俺の取り分を8割にしたらしい。

「4分割でいいって言っておいたのに」

まあ、会った時にもう一度相談すればいいか。それよりも今は風霊の試練だな。

「いや、そうだ。その前にスキルスクロールを開いておこう」

風霊門の1番乗り特典でスクロールをもらったのを忘れていた。あの場で開けば、皆のスキルの情報も手に入ったのだろうが、風霊の街や試練に夢中になり過ぎて、全員忘れてしまっていたのだ。

「じゃあ、早速。オープンっと」

スクロールを開くと、俺の体が光に包まれる。そして、ステータスを確認すれば問題なくスキルを取得できていた。

「刻印・風? なんだこれ? 聞いたことないんだけど」

戦闘スキルなのか生産スキルなのかも分からない。俺は取りあえず、刻印を発動させてみたんだが……。

「対象がとれないせいでスキルが発動しないな。ルフレはこのスキルの使い方分かるか?」

「フムー?」

「分からんか」

だが、招福などのパッシブスキルと違って、対象を選ぶことができた。アクティブスキルなのは確かだった。

「でも、町中で使えるんだから生産スキルっぽいよな」

俺は納屋の中を歩き回りながら、刻印の対象にできる物を探してみた。そして、ついに発見する。

「この木製の湯飲み?」

サクラが作ってくれた湯飲みである。だが、湯飲みを選択した後、使用する道具を選べという表示が出て、結局刻印・風を使用することはできなかった。

どうやら、道具を使って、物体に何かを刻印するというスキルであるようだ。

「うーん、これも風霊の試練から戻ったら少し調べてみよう」