作品タイトル不明
491.アヴァロニアへ向かいますっ!
二本のマストが立った小型の木造船は、パーティメンバーの人数に合わせたもの。
思ったよりもきれいな造りの悪徳貴族船に乗り込んだメイたちは、さっそく甲板部分を見回してみる。
「このままアヴァロニアを目指しての航海になるのね」
「乗り掛かった舟というやつですね」
「船だー!」
「船だーっ!」
アルトリッテとメイはさっそく「わー!」と、船の先端部分へと駆けていく。
「……ぬはーチャンス」
「そんなものはないぞ! 見ろ、メイが裾を引っ張ってくれているからな!」
「おまかせくださいっ!」
「……的確」
舳先に腕を組んで立つアルトリッテの後ろについたメイが、しっかりつかんでいる。
これなら落ちることもないだろう。
「本当にこの二人は、コミカルな感じになるわね」
「可愛いです」
「……悪くない」
「使い魔って、主人に動きの感じとかが似てくるのかしら」
さらにメイの脚をいーちゃんが引っ張っている姿に、思わず笑ってしまいながら船の様子を確認していく。
「この船に積まれてる大砲、使えるんだけど……」
そんな中レンが目を留めたのは、船の甲板側面に並んだ大砲。
触れると、メッセージが現れる。
『――――木箱の砲弾を使えば、発射することができます。また【技量】によって、狙いの正確さに補正が入ります』
「物騒な気配がしますね」
「するわねぇ」
「そーなの?」
メイといーちゃんが、全く同じタイミングで首と尻尾を傾げる。
もともと悪徳貴族の使っていた船と考えれば武装していてもおかしくないが、武装しているがゆえに何か起きそうな予感。
レンはここで、船を出した後に各自の攻撃手段などを確認しておこうと決断する。
「特別な準備は思いつかないし、アルトリッテたちに問題がなければ出航しましょうか」
「……問題ない」
「私もないぞ!」
「それじゃあ、いきましょう」
「「おおーっ!」」
メイとアルトリッテといーちゃんが、拳を突き上げる。
「それじゃあせっかくだし、舵をよろしくね。メイの【帰巣本能】なら海図だけあれば方向は間違わないはずだから」
「おまかせくださいっ!」
メイは敬礼で応える。
もちろん肩のいーちゃんも敬礼。
レンは舵を任せると、魔法石製の係留ロープ巻き上げ装置を起動。
これが発進のきっかけとなる。
「ゆくぞ! 【エクスカリバー】目指して――」
「出発進行だーっ!」
そう言ってメイが舵を取ると、マストが風に膨らみ船が前に進み出した。
「操舵はプレイヤーが行う形なんですね」
「……楽しそう」
船の運転は、ゴーカートのように簡単。
転回などのような動きだけがやや不便で、その点は実際の船に近い形になっているようだ。
「やはり海は最高だな!」
「最高だよーっ!」
青い海にこぎ出せば、キラキラと輝く水面と吹き抜けていく風が気持ちいい。
エルダーブリテンは大きな港になっていることもあり、すれ違う船の数も多い。
メイの運転で港を出た船は、心地よい速度でアヴァロニアへと向かう。
しかし『星屑』でも屈指の宝である【エクスカリバー】へとつながるこのクエスト。
楽しそうに外洋へ出ていく貴族船の旅を、そのまま穏やかなものにするつもりはないようだ。
「――――行くぞ」
さっそくメイたちの船に目を付けた海賊たちが、動き出した。
「なんだ……?」
そして異変に気付いたプレイヤーたちも、困惑の声を出す。
エルダーブリテンに属する船の動きが変わり、一角にたむろしていた海賊たちが一斉に港を出ていく。
これまでになかった大掛かりな展開に、ざわつき出すエルダーブリテン港。
「それーっ!」
一方メイたちはさっそく、船に積まれた大砲を飛ばして遊んでいた。
左右6門ずつ計12の砲台は、誰でも自由に使えるようだ。
「これなら【魔砲術】の方が射程は長いわね」
「……【魔砲術】は少し飛距離がおかしい。【霊鳥】は大砲とあまり変わらないのに」
大砲で放った砲弾よりもかなり先まで飛んで行くレンの炎砲弾に、マリーカは感嘆の息をつく。
「あれ、船がたくさん近づいてくるよ」
そんな中、メイが遠くを走る船を発見した。
「やっぱりそうなるわよね。見た目はどんな感じ?」
「ちょっと待ってね……あ! 海賊船だよ! ドクロのマークが見える!」
「うーむ、よく見えるな……」
豆粒くらいにしか見えない、追手の船に目を細めるアルトリッテ。
「数は……たくさんいる! 海賊船がいっぱいだよ!」
「あの手この手で船を守りつつ逃走しながら反撃って感じのクエストかしら。敵数を考えれば、死に戻りを繰り返すことも必要な難易度になってるでしょうね」
メイの情報から、その難易度を予想するレン。
海での戦いは、また勝手が違う。
アルトリッテとマリーカはわずかに緊張を見せるが、レンにその様子はなし。
「おそらくこの後、船に【耐久値】が出てくるんでしょうけど……せっかくだし、先手を打たせてもらいましょうか」
「敵船が近づいて来てからは、接近戦に持ち込むのも面白そうですね」
「おまかせくださいっ!」
ツバメもメイも、むしろ気合が入いる。
「それじゃあいきましょうか!」
そう言ってレンは【ワンド・オブ・ダークシャーマン】を、親指ほどの大きさに見える海賊船へと向けた。
どうやら海戦の始まりを飾る一撃は、大砲ではなくレンの魔法になりそうだ。
【名前:メイ】
【クラス:野生児】
Lv:278
HP:25090/25090
MP:452/452
腕力:1100(+58)
耐久:765(+78)
敏捷:500(+30)
技量:445(+20)
知力:10
幸運:10
武器:【蒼樹の白剣】攻撃43(【大蜥蜴の剣】)(【魔断の棍棒】)(【大地の石斧】)(【王樹のブーメラン】)
防具:【白花の鎧】耐久30 腕力15(【王者のマント】)
:【白花のブーツ】耐久20 敏捷10
装飾:【猫耳・尻尾】敏捷20 技量20(【鹿角・尻尾】)(【狐耳・尻尾】)(【狼耳・尻尾】)
:【召喚の指輪Ⅳ】
スキル:【ソードバッシュ】【投石】【装備変更】【キャットパンチ】【フルスイングⅢ】
:【ラビットジャンプ】【バンビステップ】【モンキークライム】【ゴリラアーム】【カンガルーキック】【四足歩行】【裸足の女神】【野生回帰】【ドラミングⅠ】
:(【アクロバット】)(【突撃】)(【狐火】)(【幻影】)(【遠吠え】)(【トカゲの尻尾切り】)(【魔弾リフレクト】)(【地列撃】)(【グレート・キャニオン】)
:【アメンボステップ】【ドルフィンスイム】
:【遠視】【聴覚向上】【嗅覚向上】【夜目】【雄たけび】
:【自然の友達】【密林の巫女】【蓄食】【帰巣本能】【呼び寄せの号令】
:【クマ召喚】【クジラ召喚】【ケツァール召喚】【白狼召喚】
【名前:聖城レン・ナイトメア】
【クラス:魔導師】
Lv:108
HP:2922/2922
MP:1345/1345
腕力:10(+8)
耐久:10(+76)
敏捷:150(+12)
技量:124(+15)
知力:806(+35)
幸運:10(+1)
武器:【銀閃の杖】攻撃8 知力15(【ワンド・オブ・ダークシャーマン】)(【魔剣の御柄】)
防具:【夜空の冠】防御5 知力10
:【夜風のローブ】防御40 知力10
:【夜空のブーツ】防御15 敏捷12
装飾:【銀の腕】防御15 技量15(【宵闇の包帯】)(【常闇の眼帯】)
:【真っ赤なリボン】防御1 幸運1
スキル:【スタッフストライク】【吸魔】【浮遊】
:【ファイアボルト】【フリーズボルト】【ファイアウォール】【ブリザード】
:【フレアアロー】【フレアストライク】【フリーズストライク】【氷塊落とし】【フレアバースト】【フリーズブラスト】
:【ダークフレア】【魔力蝶】
:【魔眼開放】【連続魔法Ⅲ】【連続魔法Ⅳ】【連続魔法・中級】【魔力剣】(【魔力剣・改】)【魔砲術】【コンセントレイトⅠ】
:【誘導弾】【設置魔法】【魔法速度変化】【ペネトレーション】【罠の心得】
:【クイックキャストⅠ】【クールタイム減少Ⅰ】【MP向上】
【名前:ツバメ】
【クラス:アサシン】
Lv:96
HP:4210/4210
MP:183/183
腕力:124(+50)(+45)
耐久:10(+48)
敏捷:703(+38)
技量:123(+10)
知力:10
幸運:10
武器:【グランブルー】攻撃50(【デッドライン】)(【境界死線】)
:【ダインシュテル】攻撃45
防具:【ミスリルベスト】防御15 敏捷5
:【紺碧のローブ】防御16 敏捷18
:【天駆のブーツ】防御18 敏捷20(【暗転のブーツ】)
装飾:【シルクグローブ】防御5 技量10(【強奪のグローブ】)
スキル:【加速】【跳躍】【隠密】(【スティール】)【壁走り】(【天井走り】)【忍び足】【残像】【分身Ⅰ】(【暗転】)【リブースト】【疾風迅雷】【エアリアル】
:【スラッシュ】【投擲】【連続投擲】【電光石火】【雷光閃火】【アサシンピアス】【紫電】
:【アクアエッジ】【ヴェノム・エンチャント】【四連剣舞】【剣舞の才】
:【二刀流】【ダブルアタック】【サクリファイス】
:【罠解除】【地図の知識】