軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第467話 日本人の面接

俺とアナミスは日本人を再教育?再設定した、もちろんこれから利用するためにだ。

こいつらはもう俺達を相手に暴れる事は無いし絶対に裏切る事も無いだろう。魂核を書き換えてしまったので完全な別人になっているからだ。記憶が消えたわけじゃないが、心底魔人の為に働きたい深層心理になっている。

昔、思ったけどやっぱりアナミスの力が一番極悪な気がする。

「説得したのかの?」

「はい。」

モーリス先生に聞かれたので、そう答えておいた。

「ふむ。やはり前世が同じと言う事で、話も素直に聞いたのであろうな。」

「分かってくれたようです。」

「なるほどのう。」

「はい。」

「そろそろ行くのかの?」

「行きます。聖都はまだ攻略途中ですから。」

「分かった。気を付けるのじゃぞ。」

「無理はしません。」

「約束じゃぞ。」

「はい。」

そして俺は聖都へと連れて行くメンバーを呼ぶ。

「カララ、アナミス、ハルト、カナデ、マコ聖都に行くぞ。」

「かしこまりました。」

「分かりました。」

「わかった。」

「はーい。」

「うん。」

日本人3人はいい奴になったのだが馴れ馴れしい。

「えーと、これから行くところにシャーミリアって言う、おっかないお姉さんがいるのでその人の前では敬語でね。出来れば俺には低頭平身付き従った方が良いと思うよ。」

じゃないとすぐ殺されるかもしれないから。

「ぷっ。」

「ふふっ。」

いや、笑いごっちゃない。

カララとアナミスが吹き出すが、言っておかないとせっかくこれから使おうと思っているのに、速攻で失ってしまう可能性がある。

「ギレザム。」

「は!」

「俺が無鉄砲にデモンを大量消去しちゃったせいで迷惑かけちゃったな。」

「いえ!作戦上必要であったと思われます。」

「前線ではどうしても予測不能な事が起きる、お前たちも細心の注意を払うようにな。日本人の魔法使いとその部隊が引いたまま動きが無いのも気になる。」

…まあ無鉄砲に動いた俺が言えたことじゃないけど。

「斥候から連絡がありしだいすぐに対処しようと考えております。」

「連れて来た村人たちの管理も大変だと思うが、村長と男をコントロールすれば簡単なはずだ。」

「炊き出しを願えばよろしいのですね。」

「まあそうだな。飯も食わせてやれ。4基ほど風呂を召喚しておいたから風呂も使わせてやると良い。」

「かしこまりました。」

やはりギレザムは将の器だと思う。出来れば俺と代わってほしいくらいだ。

「ラーズ!ミノス!」

次に俺はラーズとミノスを呼んだ。

「は!」

「は!」

「対魔法使いの作戦には、モーリス先生の協力が必要だ。お前たちが全力でモーリス先生を警護してくれ。万が一があってはならないと肝に銘じてほしい。」

「「御意!」」

二人が深く頭を下げた。まあこの二人は攻撃と防御のツートップだから、任せておけば安心だ。

「ゴーグ!ルピア!」

「はい!」

「はい!」

「モーリス先生に何かあった時は、二人が先生を脱出をさせろ。ゴーグの足ならこの世界について来れる者はそういないはずだ。地上の経路が危険と判断したらルピアが空中から逃走するように。」

「「わかりました。」」

万が一はこの二人に逃走を任せれば問題ないだろう。

俺は魔人達に最重要人物の安全を第一にしてもらうように頼む。今回の日本人の件はひやりとしてしまった。まあモーリス先生は一人でもなんとか出来そうだったが、これ以上の脅威が訪れないとも限らない。

「ラウルよ‥‥ちょっと過保護すぎやしやせんかの?わしまだ現役で通用するところ見せたと思うがの。」

「先生の力を疑ったりなどしておりません。ですがこの国に来てからはかなり異常な出来事ばかりでしたので、油断するわけにはいかないのです。私の我儘だと思って受け入れてくださいませんか?」

「ふぉっふぉっふぉ。ラウルは心配性じゃの、わかったわい!魔人達よおぬしらの主君がそう言っておる、わしをよろしくたのむわい。」

「「「「「は!!」」」」」

皆がモーリス先生に膝をついた。

「なんじゃ。わしゃ偉くなったみたいじゃな。」

「先生は偉いんです!」

「持ち上げるでないわ。」

「いえ、持ち上げてなどおりません。先生が偉いのは譲りません。」

「まあよい。とにかく無事で戻ってくるのじゃ。」

「はい。では行きます。」

ガパン

ヴァルキリーの背中が開いて俺が中に入る。

《では我が主。まいりましょう。》

《よし。》

「カララ!3人の日本人を糸で括り付けてくれ。」

「かしこまりました。」

ヴァルキリーの体に日本人達を括り付けてもらう。

「今度はカララを抱いて行く。」

「はい…。」

カララは俺の前にそっと立った。俺がカララを抱きしめて飛び立つ準備をすると、アナミスがなぜかジト目でこっちを見ている。こっちに向かう時もシャーミリアとカトリーヌとマリアがこんな目をしていた。

「どうした?アナミス?」

「いえ…わたしは飛んでついてまいります。」

「速度はアナミスに合わせる。」

「ありがとうございます。」

飛行速度はヴァルキリーの方がだいぶ早いので、飛ぶ速度をアナミスに合わせて飛ぶことにした。

「では!」

俺はカララを抱いて、日本人3人をぶら下げて空中に舞い上がる。アナミスも遅れずについて来るようだ。

「南東に向かうぞ。」

「はい。」

アナミスが答える。

俺達は聖都に向けて飛ぶのだった。

《ミリア。》

すぐにシャーミリアに念話を繋げた

《は!ご主人様。》

《再び聖都に戻る。そちらも再び聖都侵攻に備えてくれ。恐らくそっちの方が早く到着するだろう。聖都の様子を監視しつつ、オージェと相談してグレースに装備を整えてもらってくれるか?》

《かしこまりました。十分な準備を整えてご主人様の帰還をお待ちしております。》

《よろー!》

聖都に向けて飛翔していると、また陽が落ちて来た。撤退してからまる24時間が経過したことになるが、思って見ればデモン討伐数から考えても、この回復はだいぶ早いと思う。

というかアナミスが先行して飛んでいるな…。

《アナミス!飛ぶのが早くなったか?》

《どうやらかなり身体能力と魔力が向上したようです。》

《速度を上げてみるか?》

《はい。》

飛ぶ速度を上げてみるがやはりアナミスはついて来るようだった。どうやら今回の進化でアナミスも大きく変化を遂げているようだ。みんな見た目はあまり変わらないので、そこまで能力が上がったようには感じなかったがかなり凄い。

《モーリス先生の護衛をみんなに頼んで来たけど、これならだいぶ安心だ。》

《そうですね。》

カララが答える。

《やっぱりだいぶ進化したんだ?》

《はい、皆かなりの能力向上をしておりましたが、特にギレザム。》

《ギレザムがどうかしたか?》

《種族自体変わったように感じました。》

《種族が?》

《恐ろしいほどの気の冴え。私でも鳥肌がたちましたわ。》

《カララが?》

《はい。》

なるほど。モーリス先生はカーライルが魔力を持てばギレザム並みになると言っていたが、既にモーリス先生では超進化した魔人達の力を見誤っているのかもしれない。カララにそんな思いをさせるのなら、人間では絶対に到達不可能な領域にいるだろう。

《オージェと戦ったらどうかな?》

《まあ、オージェ様は別格ですので、比較にはならないかもしれませんが、ただでは済まないのではないでしょうか?》

勝ちはしないが怪我をさせる事は出来るって事か。そりゃ相当なもんだな。

《あいつに、大将を任せて良かったよ。》

《さすが、ラウル様のご慧眼には脱帽です。》

《だってあいつ、イケメンだし本気になれば絶対リア充だし。》

《いけめん?りあじゅう?》

《あ、いや。こっちの話だ。》

《はあ…。》

まるで俺が妬んでいるように思われたら困る。言葉の説明はしないでおこう。

俺達が到着したのはそれから3時間半後だった。

「ラウル様!」

カトリーヌが走ってくる。

「カティ!無事でよかった!」

「皆が眠ってしまわれて、でもオージェ様達が守ってくださいました。」

「オージェ、トライトン、カーライル、オンジさん。ありがとう。」

「いや魔獣がいるわけでもないしな。特に何も起きなかった。」

「わいもなんも役に立っておりません。」

オージェとトライトンが言うと、カーライルもオンジも首を横に振って何もしてないアピールをする。

「まあグレースがゴーレムを数体出してくれて警護してもらったからな、俺達もどちらかというと休ませてもらったようなもんさ。」

「そうだったのか、グレースありがとう。」

「僕も寝ちゃいましたけどね。」

「グレースは眠りいらないんじゃなかったっけ?」

「だってやる事が無かったんですもん。」

やること無くて寝たのね。

「シャーミリアもマキーナも、ルフラもカララも大丈夫か?」

「ご主人様申し訳ございませんでした。不覚にも眠ってしまいました。」

「ミリア。皆だから仕方ない、俺も眠ってしまったしな。」

「それと、そこの3人はいったい何者ですか?」

日本人3人を見てシャーミリアが言う。そういえば念話で伝えておくのを忘れていた。

「ああ、新しい仲間のハルト、カナデ、マコだ。」

「!」

「えっ!」

シャーミリアより先に、オージェとグレースが反応した。

「どうされたのです?お二人して。」

「いや…。」

「ラウルさん。もしかして…。」

「ああ日本人の3人だよ。どうやら俺達に協力してくれるようだ。」

「説得したのか?」

「当然だ。なあ?」

俺が3人の日本人に言う。

3人の日本人はシャーミリアをちらちらと見ながら、膝をついて頭を下げた。

「はい!私達は魔王様のお役に立つために馳せ参じました。」

「私も何なりとお申し付けくださいませ。」

「自分も頑張ります。皆さんのお役に立てるように身を粉にして働きます。」

「え?」

「なん…。」

オージェとグレースがあっけに取られている。恐らく日本人なのにこの世界の騎士のようになってしまっているからだろう。

「な、このように頑張ってくださるとおっしゃっているわけですよ。」

「そ、そうなんだ。この世界に毒されちゃったのかな?」

「皆さん、普通でいいんですよ。」

「は?私は普通です。」

「私もいつもこうです。」

「自分もですよ。」

「そうですか。」

「日本の人ですよね?」

いいから、いろいろとツッコむなよ。

「じゃあ3人は自己紹介してよ。」

「はい、私は日本から来ましたホウジョウマコと申します。」

「私はキチョウカナデと申します。」

「自分は名乗るのもおこがましいのですが、ナガセハルトと申します。」

3人が膝をついて挨拶をした。

「そ、そんな。」

「ラウルさん。一応聞いておきますけど、こちらの3人と戦ったんですよね?」

「ああ、昨日の敵は今日の友って言うだろ。そういうことだから。」

「そう言う事?」

「そういうこと。」

「なるほど、身の程をわきまえた挨拶を知っているのですね。」

シャーミリアがニッコリ笑って3人に手を差し伸べる。

「ひっ。」

「ひ?」

ホウジョウマコが引き攣るのを見てシャーミリアが不思議な顔をする。

「大丈夫。こちらのシャーミリアは皆の面倒を見てくれる優しいお姉さんだから。」

「は、はい。」

「わかりました。」

コクコク

「まあ良いでしょう。ご主人様の為に身を粉にして働きなさい。」

「はい!」

「はい!」

「はい!」

とりあえず面接はクリアだな。あとは俺に粗相の無いようにしておけば、いきなり消される事は無いだろう。ただし、いつこいつらの馴れ馴れしさが出て来るかは分からない。魂核を書き換えても記憶は残っているからな、ぼろを出さないように気をつけてもらうしかないだろう。

「それじゃあ、再び攻略戦を始めるぞ!」

「「「「「おー!」」」」」

聖都攻略バトル第二回戦が始まるのだった。