軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第23話 北東に向かえ

俺たちは幼女を託された。

女子供の一団になってしまった。

もともと中年女性も居たのだが、レッドベアーの一撃でぐちゃぐちゃになってしまった。

25才、20才、14才の女性と7才の幼女と俺。俺だけが男だった。

ミゼッタを拾い、敵から逃げのびるためユークリット公国からの脱出を図るべく北に向かった。ひとまずラシュタル王国に逃げ延び救いを求めるつもりだ。属国のラシュタル王国であればユークリットの貴族を助けてくれるはず。

とにかく北へ向かう。

夕刻に近づき日がだいぶ傾いきた。ここにくるまでは交代で荷馬車の手綱をにぎり、残りの者が荷台で仮眠をとった。普通なら寝れるものではないが、いつ追手がくるかわからないのだ極度の疲れでも馬をとめる事はなかった。

ふと荷台でマリアがバッグの中を覗いていた。

「あの…ラウル様。そういえばここにグラム様からの書簡が…」

そうだった!!忘れてた!あまりの極限状態に手紙を忘れてた!!

「あ、はい。そうでした…すぐに読みましょう!母さん馬を止めてもらえますか?」

手紙には命がけで運んできてくれたレナードの血の指紋がついていた。彼が命を懸けて届けてくれたの書簡にはいったい何が書いてあるんだろう。

馬をとめて書簡を読む事にした。とりあえず荷台を降りて落ちついて手紙を開けた…

「なになに…」

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ラウルよ

俺の大切な息子よ、これを読んでいるときに俺はもうこの世にいないだろう。敵は強大であっという間にこの国は呑まれるからだ。俺は2000人の命を救うため、この命をもってサナリア兵2000の命乞いをするつもりだ。

帰れなくなってしまうことを許してほしい。

そして、お前には母さんとお腹の子をなんとか救ってほしい。幼いお前に託すのは無理を承知で言っている。

しかし、モーリス様に聞いたところ、お前には尋常じゃない魔力が宿っているそうだ。魔法はまだ使えなかったが、お前ならやれる!俺は信じている。

どうしても困ったときはこの大陸の北東の果て、グラドラムという国のガルドジンを尋ねるがよい。かならずお前の力になってくれるだろう。

俺の事はどうでも良い。イオナと兄弟と共に元気に暮らしてくれ。

なにが、あっても忘れるな。お前はこのグラムフォレストの宝であったことを。

では、母さんを頼む。

追伸

お前はいずれ真実を知ることになるだろう。それでもお前が俺の子であった事を誇りに思う。

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ガルドジンって誰?真実って何??

俺は感動し涙をためながらも…クエスチョンがいっぱい浮かんでいた。

「母さん…」

俺はイオナだけに手紙を見せた。すると冷静に言った。

「ラウル、それでは北東のグラドラムに向かいましょう。グラムが言うのです間違いないわ。」

「わかりました…」

迷いもなく決定した。この人…もしかして何か知ってる?しかしイオナはそれ以上は何も言わなかった。属国のラシュタル王国で助けてもらわなくてもいいの?でも・・グラムは何か考えがあってこの手紙を書いたのかもしれない。

むしろユークリットをあっというまに滅ぼした戦力では、すぐラシュタル王国もシュラーデン王国も呑まれるかもしれないな・・助けてくれるっていうガルドジンさんのところに向かうのは良い策なのかもしれない。

夕日が空をオレンジ色に照らしはじめた。道が3方に分かれた…北西、北、北東だ。グラムの手紙に従い北東に進む。

《でも、この手紙は本当にグラムが書いたのかな?罠だったらどうしよう。イオナならグラムの筆跡に気がつくから間違いないか…イオナは確信したように迷いなく進んでいくしな。きっと夫婦で何か秘密があるのかもしれない。そのうち聞いてみよう。》

1時間も進むとあたりが薄暗くなってきた。夏なので日が長いのが救いだ。

《しっかし暑っちいわ・・》

すっかり暗くなる前に焚き火をして夕ご飯にすることにした。あまり無理をすると熱さでばててしまうしな・・。今日はフランス軍の戦闘糧食を召喚する。

ビスケット、クリームパスタ、テリーヌ、果物のシリアル、チョコレート、を1人ずつに配った。やはり女性陣はチョコレートにめちゃくちゃ食いついていた。

「これは…素晴らしいわ。ラウル!あなたは天才よ!」

イオナはテンションマックスだ。女性は甘いものに弱いしやはり疲れた体には甘いものだよね。

「んー!甘ーい!こんなお菓子食べたことないわ…ねえミーシャ!」

「本当です。とろけますわ。」

マリアとミーシャにも好評なようだった。

ミゼッタはといえば早々にチョコレートを食べてしまった。俺のをふたつに割って半分あげると…

「えっ?ラウルのがなくなっちゃうよ。」

「俺はいいんだよ。あまり甘いのはそんなにいらないんだ。」

てか海外のチョコレートは甘すぎてちょっとね…

ミゼッタは喜んで俺のも食べてくれた。

ご飯が終わって少しくつろげる時間となった。

ようやく時間ができたため、みんなに武器を説明する事にした。マリアは俺と3年も射撃訓練していたから必要ないのでサポートしてもらう事にした。マリアにはそのままP320とベレッタ92を使ってもらう。

俺は武器を2丁召喚したイオナとミーシャに渡したのは、スミス&ウェッソンのM&P9シールドだ。軽量コンパクトで女性でも扱いやすいのでこれにした。弾は8発込められる。

「ではこの武器の説明をします。この弾倉というところをスライドさせて抜き取ります。」

「えっと、ここかしら?」

「はいそうです!そんな感じです。」

イオナとミーシャは手こずりながらも武器を覚えていった。

「ここが安全装置といって普段は弾が出なくなるようになります。」

「ここね。」

カチッ!カチッ!

ふたりは順調に武器を使いこなしている。

「それでは肩からまっすぐにこうかまえてください!」

「こう・・かしら?」

「こう・・ですか?」

ふたりが目線と銃を合わせて構える。

「では引き金を引いてください。」

パン!

パン!

「そうです。それで弾が出ます。」

「簡単ね。」

「思ったより難しくないです。」

「だと思います。」

そして俺はおもむろに先ほどいっぱい出した空き缶を並べていく。

「では・・離れたところに立ってください。」

「このあたりかしら?」

「はい、そんなところですね。」

10メートルくらい離れて立ってもらう。暗いのでよく見えないが焚火の光で何とか缶の場所は分かる。

「それでは缶に向かって何回も撃ってみてください!」

パンパンパンパンパン

パンパンパンパンパン

カイン!

一個だけ当たったみたいだ。

「暗いので当て辛いと思います。えっとミーシャは魔力がないのでちょっと見ていてください。」

ミーシャは脇になってイオナを見る。

「では母さん、魔法を使うときのイメージだけできますか?」

「できると思うわ。」

「魔力を出さないように調節してください。」

「わかったわ。」

すると手がボゥっと光輝いた。

「んー魔力が出ています。」

「そうね・・難しいわね。」

そう・・マリアは一発目にこれをやって銃を発射して失神してしまったんだ。

「では当てるイメージだけできますか?魔力を出さずに魔法を出すイメージをするだけです。さっき1個空き缶に当たりましたよね?あの感じです。」

「やってみるわ・・」

「できたら引き金を引いてください。」

・・・・しばらく集中しているようだった。

パン!

カイィイン

はい当たりました。

「当たったわ!」

「そうなんです。これを僕とマリアは3年間の練習で見つけたんですよ。」

「あなたたちの森遊びはこれだったのね・・でも魔力を放出せずに魔法を使うイメージをするのはなかなか難しいのね。あまり試してみた事がなかったから難しかったわ。マリアは出来る・・のね?」

イオナがしみじみと言う。

「イオナ様。今まで黙っていてすみませんでした。」

マリアが謝った・・

「いえ、きっとラウルが黙っていて欲しかったんでしょ?」

「はい僕が口止めしてました。」

「でしょうね。でもこんな便利な物ならば言ってくれてもよかったのよ。」

「すみません。迷ったのですが早く言ってれば今回も何とかなったかもしれませんでした・・」

「いえ、ラウル私はそんな事を言ってるんじゃないのよ。だってこれ楽しいじゃない?」

えっ・・・あ、そっちですか?

「はい楽しいです。」

「母さんも混ぜてもらえなかったなんてずるいわよ。」

「すみませんでした。」

「これからはいろいろ教えてね」

「はい。」

そうだな・・イオナはこういう人だった。心が広くて物怖じしない人だった。早く言っていればよかったな・・

「それで、マリアあなたはどんなことができるの?」

「あ、はい!イオナ様私はだいぶ慣れて二つの銃を撃てるようになりました。」

「見せてちょうだい」

「はい。」

イオナに言われてマリアが集中し始める。マリアは俺より魔法に関してはだいぶ先輩だったのでイメージ力がハンパなかった。

「では。」

パンパンパンパン

パンパンパンパン

カィンカンカンカィイン

カィンカンカンカィイン

視界が暗いのに2丁の銃は正確に空き缶を捕らえはじいていく。

「すごいわ!マリア!」

イオナが滅茶滅茶ビックリしている。

「マリアさん!いつのまにそんな事出来るようになってたんですか!」

ミーシャもひくほど驚いていた。

それに対してマリアが言う。

「はい、ただ近接戦闘や慌てると集中力が乱れて、なかなか当てづらくなってしまいます。」

「いえ、マリアは俺でも舌を巻くほど凄いです。魔法の先輩でもあるので魔法のイメージがうまいんです。僕は狙って当てる事は得意ですが、夜間戦闘やすばしこい相手に対してはマリアより劣ります。」

「あなたたちこんな楽しい事二人だけで楽しんでまったく・・。これからは母さんもミーシャもミゼッタもまぜてね。」

「わかりました。」

それからしばらく射撃訓練をやったり弾倉に弾の込め方を教えたりした。

そろそろ寝る時間になったので、みんなそれぞれ寝る支度を始める。

ミゼッタとイオナは荷台の上に寝てもらい、俺とマリアとミーシャは毛布にくるまって地べたに寝転がった。夜は少し冷えるので毛布がありがたかった。見張りは俺とマリアとミーシャで交代ですることになった。

そして・・その夜。

困った事がおきた…プーン。プーン。

蚊だ。

ううん眠れん!どうしよう、マリアもミーシャも起きあがった。イオナとミゼッタも、起き上がる。

「母さん、蚊が…」

「ええ」

「あ、あの…私、結界をはれますが。」

ミゼッタが衝撃的なことをいう。

「あなた光魔法が使えるの?」

イオナが訪ねるとミゼッタがコクリと頷いた。

「そうすれば蚊は…」

「待って…あなたがどんなに頑張ってもわずかな時間で魔力が枯渇しちゃうでしょ。」

「は、はい…」

「いい?ミゼッタ。無理はダメよそんなことをしても誰も喜ばないわ。こんなことで自分を犠牲になんてすることないの。いいかしら?」

「わかりました。」

イオナに説き伏せられミゼッタはシュンとした。

「母さん、僕に良い考えがあります。ちょっと待ってください。」

俺の前にドサドサッっと物があらわれた。フランス軍山岳軍用テントを2セット出した。

「これは何?」

「これをこれから組み立てます。」

「組み立てる?」

「マリア、ミーシャ、手伝ってもらえますか?」

「ああ、はい。」

手際よく指示をだしながら組み立てる。サバイバルキャンプでよくやっていたので手慣れたものだった。

「これは・・テントですね。」

マリアが気が付いたようだ。

「そうですテントです。」

ふたつの三角形の山が出来上がったので入り込んでみせた。

「どうです?これで蚊はどうにかしのげるはずです。雨が降っても濡れませんよ。」

「こんなテントの皮みたことありません。」

「母さん、水をかけてみてください。」

イオナが水魔法で水をかけてみる。

バシャ

テントが水をはじいて滴り落ちる。

「リザード系の魔獣の皮かしら?」

「ナイロンという生地です。」

「ナイロン?」

「はい、水も弾きますし軽いんですよ。」

「便利なものね。」

「そうですね。では皆さん寝ましょう。」

最初に見張りをするのはマリアだった。

「では、マリア。一刻ほどたったら僕を起こしてください。自分だけでやろうと無理してはダメですよ。睡魔が襲って寝てしまえばかえって危険ですから。なにかあれば大声をだしてください。」

俺がマリアに忠告をする。

「わかりました・・起こします。」

二つのテントに残りの人数がもぐりこんだ。イオナと俺とリゼッタ、マリアとミーシャのテントにした。

蚊の脅威から解き放たれみなぐっすり眠りについた。逃亡が始まってからようやくしっかり眠れる・・俺も・・・さすがに・・

「さま・・ラウ・・さま・・ラウル様・・」

はっ!マリアに起こされた。

「すみません、気が付きませんでした。」

「いえ、交代の時間ですのでお願いします。」

「はい。」

3時間ぐっすり寝た事でかなりスッキリした。魔力のせいかな・・体力がめっちゃ上がったように感じる回復力がハンパない。31歳の生前の俺はこんなに体力なかったけどなあ・・

もう深夜になっていた。焚火はまだ燃えていたがマリアが火をそそいでくれたからだろうな。

俺はこれまでマリアにどれだけ救われてきただろう。この世界に来て一番の理解者がマリアだ。小さい頃からお風呂に入れてくれて、射撃訓練にも付き合ってくれた。しかもモーリス先生にまで相談してくれていたのか・・感謝しかない。

一刻がすぎた一刻は前世でいうところの3時間くらいだ。おれは考え事がありすぎて目が冴えていたからこのまま朝まで行けそうな気がしたが、明日からの事もあるし寝ておくか。

この世界の夜はすごく綺麗だ。星の数が前世で見上げた空とは全く違う、空気が澄んでいるのかもしれない。焚火があるからそれほど寒くはないが昼夜の寒暖の差があるようだった。

「ミーシャ。ミーシャ・・」

ミーシャごめんな・・代わってくれ。なんだか体力がみなぎっているんだが明日からの事を考えると体力は温存しておかないとね・・

「はい・・ラウル様。ありがとうございます。」

ミーシャがすっと起きて俺と代わってくれた。俺はイオナとミゼッタの眠るテントに入り目を瞑った・・・

「イオナ様!ラウル様!」

叫び声が聞こえた!マリアの声だ!すでに外は明るくなってきている、俺はぐっすり熟睡していたようだ。次の交代でマリアが見張りについていたらしい。

というかどうした!血相変えた声で?もしかすると敵か!!!

「人が!人がきました。」

みなテントから出ると、外は明るくなっていた。

俺たちが来た方向から馬車が近づいてきていた。3台の馬車だったがまさか・・敵か?にしてはのんびり近づいてくる。いや・・周りには冒険者の護衛がいるようだ。そして間近まで近づいてきて止まった。

剣を持った人が3人周りにいた。

「すみませんが、あなたたちは?」

一人の剣士が声をかけてきた。

・・・・どうこたえるべきか・・緊張が走った。マリアがスカートをたくし上げている・・

「私たちは旅をしておりました。」

イオナが冷静に言った。おそらく相手が何者か分からずに疑って探りを入れているいるようだ、逃亡してきたことを隠す方向でいくようだな。

「あなたのようないでたちの方が、なぜそのような荷馬車で?」

「私たちはここで馬車を盗まれてしまったのです。」

「えっ!それは大変だ!いったいだれが・・」

「護衛を頼んだ者達です・・・金品と馬車を奪って逃げてしまったのですわ。」

「あなた方のような美しい方達へ・・そのような酷いことを・・許せませんな!!」

「本当に困り果てておりましたの。」

イオナは本当に困った顔で答える。すごい・・うそ・・さすが上流貴族で育った女子は違う。ウソがさらさらと息をするように出てくる。

冒険者は続けて話をした。たぶん・・超美人のイオナの容姿に惹かれているようだ。

「私たちは商隊の護衛です。北のラシュタル王国の首都ラータルから来ました。これから北東のグラドラムに向かう途中です。」

「なるほど。ラシュタル王国とグラドラムの間にあるワーテ山は険しいですからね。こちらを迂回したわけですわね。」

「そうです。我々は雇い主様の護衛でまいった雇われの冒険者ですが、あなたがたは?」

「シュラーデンからきましたのよ。」

「あなた方もグラドラムへ?」

「そうですわ。」

シュラーデン王国はラシュタルのさらに西側にある小国だ。地理にも詳しいし、本当に・・イオナは上流貴族だな・・2枚舌がすごい。本当の事のように嘘をついている・・めちゃくちゃ頼もしい。

馬車から人が降りてきた。

「おはようございます。旅の途中ですか?」

恰幅のいい商人という感じのおっさんだ。間違いなく儲かっている商人っぽい。

「はい。」

「女性と子供だけで旅をされるなど危険でしょう。」

「じつは私たちは初めて国を出たのですが、その・・護衛を頼んだ者たちから金品をうばわれ逃げられてしまったのですわ。」

「そんな・・それは大変だ・・」

商人のおっさんはイオナの足元から頭のてっぺんまで品定めするように見た。これは大抵の男がやる、このおっさんが特別というわけではない。イオナの美しさに目を奪われてしまうのだ。

「本当に困っているところでしたのよ。」

「ではこうしましょう。我々と一緒にグラドラムに向かう。あちらについたら対価を準備できますか?」

「積荷を奪われてしまいましたので・・もしよろしければ、この馬と荷台を対価にさせていただけませんでしょうか?護衛の物たちが慌てて逃げる時にこの馬と荷台だけ置いて行ったのです。」

「それは不幸中の幸いでしたな。しかし・・こんなに立派な馬を?それは・・よろしいので?」

「ええこのような馬なら我が家には数頭おりますし、帰りはギルドに話を入れて馬車ときちんとした護衛を雇い入れますので。」

商人の目の色が変わった。そりゃそうだ・・馬が何頭もいるとなればかなりの良家だとわかる。

「わかりました悪いようにはいたしません。ぜひご一緒にまいりましょう。私はニクルスという商人をしているものです。」

「私は、シュラーデン王国のラミアス家ゆかりの者です。」

さすがイオナは貴族だ・・・何枚舌か分からないが、属国の貴族の名前もしっかり使って嘘をつきまくっている・・・怖い。

「そして・・ちょっとお伺いしたいのですが、あそこに見えるのはリザード系の魔獣の皮のテントですかな?」

商人が俺たちのテントを指さして話を続ける。

「ええ、まあそんなところです。」

「護衛の者たちは物の価値がわからない下賤のものだったのでしょうなあ・・あんな高価なものを置いて見逃すとは。」

「まったくですわね。」

すごい・・イオナ!難なくきりぬけちゃった。俺はこんな器用に立ち回れる自信ないわ・・上流貴族おそるべし!

とにかく商人一行との旅が始まる事になった。

「ここから、グラドラムまでは約20日ほどかかります。途中で1度宿場町がありますゆえその宿泊地へよります。」

「そうですか・・」

「あなたとお子様はぜひ私めの馬車に乗っていってください!」

「ありがとうございます。」

護衛の男が商人をうらやましそうに見ている・・

俺とイオナが馬車に乗る事になった。メイドの格好をしたマリアとミーシャそして町人風のミゼッタは荷台を引いて乗っていってもらう。M16はマリアからテントにくるんでもらい荷馬車に隠してもらった。俺たちの荷台に積みこんである。

俺たちは幸運にも護衛付きの馬車に乗り込むことが出来たのだ。

キレイどころがそろっていたのが良かったんだろう・・