軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

33 鑑定さんの本気

《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV5』が『鑑定LV6』になりました》

鑑定キタ!

これで勝つる!

レベルの上限が10だと考えると、そろそろ使える機能がボチボチ出始める、はず!

ドキドキしながら自分の鑑定結果を見てみる。

『スモールタラテクト LV2 名前 なし

ステータス

HP:36/36(緑)

MP:36/36(青)

SP:36/36(黄)

:34/36(赤)

平均攻撃能力:19

平均防御能力:19

平均魔法能力:18

平均抵抗能力:18

平均速度能力:348』

……………な……ん……だ……と…!?

え?

ええ?

えええ!?

貴様誰だ!?

私の知ってる鑑定さんじゃないぞ!?

私の知ってる鑑定さんはもっと残念感溢れるちょっとダメな子だったはずだ!

断じて貴様のようないかにも仕事ができそうなクールビューティーではない!

本物の鑑定さんはどこに行った!?

私が密かに用意していた「使えねー」の台詞をどうしてくれる!?

毎回毎回期待させといて、超微妙な新機能追加するだけで、結局最後は「使えねー」言うのがお約束だったじゃないか!

どうして私のお約束への期待を裏切った!?

言え、言うんだ!

はー、はー、はー!

ちょっと、あまりのことに動揺して我を忘れちまったぜ。

ここは深呼吸して落ち着こう。

ふっ、ふっ、はー。

よし、私は正気に戻った!

あー。

鑑定さん進化しすぎじゃね?

これまでとの落差が激しすぎるんだけど…。

いや、これこそが私が鑑定さんに求めてたものの一つなんだけどさ。

こう、なんか釈然としない。

例えて言うなら同じ最底辺だった同中の奴が、ちゃっかり高校デビューしちゃった的な。

いや、我ながら意味不明だけどさ。

とにかく、この鑑定の機能強化は凄まじい。

今までわからなかった私の強さが一目瞭然。

具体的な数値も出たことだし、これからは色々な検証ができそう。

と、その前に、念のため単語を二重鑑定で調べてみよう。

『スモールタラテクト:タラテクト種と呼ばれる蜘蛛型の魔物の幼体。肉食で牙に毒を持つ』

『平均攻撃能力:その個体の平均的な物理攻撃能力を表す。平均であるがゆえ、部位によってその数値は異なる』

『平均防御能力:その個体の平均的な物理防御能力を表す。平均であるがゆえ、部位によってその数値は異なる』

『平均魔法能力:その個体の平均的な魔法運用能力を表す。平均であるがゆえ、作業によってその数値は異なる』

『平均抵抗能力:その個体の平均的な魔法防御能力を表す。平均であるがゆえ、属性によってその数値は異なる』

『平均速度能力:その個体の平均的な物理速度能力を表す。平均であるがゆえ、部位によってその数値は異なる』

すごいわー。

説明文まで今までより断然長くなってわかりやすいわー。

鑑定さん、こんなに立派になって…。

ふむ。

部位によって異なるっていうのは、つまり、人間だったら手と足の差みたいなもんでしょ。

手と足じゃ攻撃力変わるしね。

多分そういうのを全部平均した数値がステータスに載ってるもんなんでしょ。

しかしあれだ。

私のステータス、これどう見ても低いよね?

比較対象がないからどんだけ低いのかは分かんないけど、仮にも1回レベル10まで上がって、進化してんのにこの数値。

で、その中で異彩を放つ速度のステ。

おかしいよね?

速度の数値だけ他の10倍軽く超えてんだけど。

どんだけ速度特化なのよ私。

うむむ。

こうなってくると、他の魔物と比較したくなってくるね。

今までの結果から予測するに、他人の鑑定は失敗する確率が高い。

高いっていうか、レベル以外のステータスは一回も成功したことがない。

多分、スキルレベルが上がったからってそれはあんまり変わらないと思う。

ただ、試してみる価値はあると思う。

というわけで獲物探し。

どこかにいい獲物はいないかなー?

いた!

よし、早速鑑定!

『エルローグレイム LV2 ステータスの鑑定に失敗しました』

あー。

やっぱ他人のステータスの鑑定は難しいのかー。

仕方ないね。

とりあえず、初めて見る魔物だし、種族を鑑定しとこう。

『エルローグレイム:エルロー大迷宮に生息する鼠型の魔物。雑食で牙に毒を持つ』

ん?

ちょっと待て。

魔物の説明文に無視できない単語があるぞ。

『エルロー大迷宮:ダズトルディア大陸とカサナガラ大陸を地下で繋ぐ世界最大の迷宮』

思わぬところから現在位置判明。

私のいるこのダンジョンはエルロー大迷宮というらしい。

確かに魔物の名前によくついてるエルローってなんだよって思ってたけど、このダンジョンの名前だったのね。

ていうか、世界最大の迷宮っすか。

どうりで広いはずだよ。

ていうか、大陸を地下で繋ぐってどういうことよ?

つまりこのダンジョンの上って、海ってこと?

うえー。

マジかー。

そりゃ、広いわ。

つうか、そんな広大な迷宮から私出ることできるのか?

あー、あんま考えたくないな。

ついでに2つ出てきた大陸の名前も鑑定する。

『ダズトルディア大陸:人族の安息の地と呼ばれる大陸。人族国家が数多く存在する』

『カサナガラ大陸:世界の中央にある大陸。世界最大の面積を誇る』

ふーん。

うん。

そんくらいしか感想出てこないや。

もし私が脱出するとしたら、人族が幅をきかせてそうなダズトルディア大陸は避けたいとこだけど、そんなの選んでる余裕がなさそうだしなー。

とりあえず、現状を再認識できたし、かなり有意義な情報を得られたね。