軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

再びボムズへ

カッターに近づくとヴィア主任は髪と耳を隠すため頭にスカーフをする。

エルフ排斥運動の影響が無くならないとヴィア主任がカッターに入れないなぁ。

ヴィア主任がBランク冒険者になれば大丈夫なんだろうか?

王都までの道中、ヴィア主任は毎朝僕たちと剣術の鍛錬をした。

何故かサイドさんも参加している。

助手ってそういうものかなぁ。

王都には暑い日の8月21日に着いた。ボムズには8月22日に出発だ。

ヴィア主任とサイドさんと別れミカと自宅に戻る。

エルフの里のエンバラでは色んな事があったなぁ。

【白狼伝説】の登場人物がいっぱい話に出てきた。

僕は何気に開封できない封筒を出した。差出人が【ウルフ・リンカイ】。

最初は半信半疑だったけど、今はこれが【ウルフ・リンカイ】からのものなんだろうなぁと思っている。

案外、開かないかなって思い鋏を入れる。

やっぱり刃が立たない。

僕は開封できない封筒をマジックバックに入れた。

リビングではミカとユリさんが2人でワインを飲んでいる。

とても楽しそうだ。

早くお酒を飲めるようになりたいな。

楽しそうな2人を見てそう思った。

【8月22日】ボムズに向けて出発だ!

研究所の前に馬車を予約していたが、ヴィア主任とサイドさんがいた。

何でもサラマンダーへの水魔法の有用性を確認したいからとヴィア主任に言われたそうだ。

サイドさんは「ダンジョンには研究で行く時があったけど、モンスター討伐なんて学生の1回生以来だ」と笑っていた。

最高級の馬車を借りたので、乗り心地が最高!

旅はやっぱりこうじゃなくっちゃ。

ヴィア主任の朝の鍛錬は続いている。

冒険者の勘が戻ってきているようで日に日に身体の動きが良くなる。

僕より強くなりそうです。

サイドさんもしっかり参加している。

ボムズまでの旅路はとても楽しかった。

【白狼伝説】のウルフになった気分だ。

気の合う人と一緒にいる事の大切さを思い知る7日間だった。

【8月27日】のお昼にボムズに着いた。そのまま冒険者ギルドボムズ支部に挨拶に行く。ギルドではギルド長のインデルさんがすぐに面会してくれる。

ギルド長のインデルさんにヴィア主任を紹介するととても驚いた。

「【血風の乙女】の冒険者復帰かい!そして【蒼炎の魔術師】とパーティを組むなんて言ったら大ニュースだよ!」

【血風の乙女】?ヴィア主任は【緑風の乙女】じゃなかったの?

ここはスルーしたほうが良い気がする。

ヴィア主任の顔が引き攣っている。

9月20日までボムズにいると言ったら、前に使っていた家とリーザさんを専属に付けてもらえた。リーザさんはできる女だからね。

早速、リーザさんを呼んでくれた。

リーザさんは30歳くらいの女性で薄めの赤髪で眼鏡をかけた細身のインテリ風の人だ。

半年ぶりの再会を喜び、ヴィア主任とサイドさんを紹介する。

リーザさんはヴィア主任に確認する。

「ヴィア様はエルフですからボムズ料理は控えたほうがよろしいでしょうか?エルフの方は香辛料が苦手な方が多いですから」

「そうしてもらえると助かるよ。私も香辛料の強いのは少し苦手だ」

「それなら早速今から食材を買ってきます。他に嫌いな食べ物があったら教えてください。家は変わっておりませんのでアキ様達だけで向かってもらうと助かります」

相変わらずリーザさんは有能だな。

リーザさんの言う事を聞いていれば楽ができる。

家の鍵を渡され、用意された家に行く。

サイドさんは冒険者ギルドの対応に驚いていた。

サイドさんが口を開く。

「やっぱりBランク冒険者になるとギルドの対応が違うね。家をすぐに用意して家事をする人が付くなんて」

ヴィア主任が呆れた感じで話し出す。

「エンバラで聞いていたでしょ、冒険者ギルド設立の経緯を。ダンジョンの 醜(しゅう) 気システムを循環させるためなんだから、それをより多く回してくれる人は大事よ。それにBランク冒険者はAランク冒険者になる可能性があるのだから」

買い物から帰って来たリーザさんがニコニコしている。

後ろを見ると業者にワインを運ばせている。

どんだけ買ったんだ。

「今日は皆さまの歓迎会をしますよ。アキ様の学生生活の話も聞きたいですから」

そうリーザさんは宣言した。

歓迎会が始まり皆んなだいぶお酒が回ってきているみたい。僕はお茶です。

そしてサイドさんが愚痴り出す。

「なんかエンバラの里のエルフの人達が僕に冷たかったんですよね。汚物を見るような目で見るんです」

僕はエンバラの長のオウカさんの話を思い出した。

「オウカさんの話ですけどエルフは祖先のソフィア・ウォレールからカフェの子孫とは仲良くするなと言われているそうですよ。そのせいじゃないですか?」

ヴィア主任が話に入ってくる。

「あぁ、小さい時から言われるな。青髪を見たら敵と思えってな。サイドはウォータージ家だからウォータール家の分家だけどカフェの血をついでいるからな。私も里にいる時に皆んなからあんな奴と一緒にいるなんて信じられないと言われていたよ」

「そんな昔の話なんて知りませんよ。僕には関係無いじゃないですか!」

ヴィア主任がトドメを刺す。

「エルフは長生きだからなぁ。どうしても恨みが深くなる時があるんだよ。諦めな。私は気にしてないから良いじゃないか」

自分に関係なく嫌われるのはキツいよなぁと感じた僕だった。