軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

緑風の乙女

3月25日、僕がリビングでミカに【白狼伝説】について熱く話していると王国魔法管理部の職員が訪ねてきた。

立派なスーツを着ている40歳くらいの男性で髪色は青色だった。とても低姿勢な態度で手土産にケーキを持参していた。

リビングに通してユリさんがお茶を入れたところで先程手土産のケーキを出してくれた。

僕の視線はテーブルのケーキにロックオン!だ。

ケーキに集中している間に男性の自己紹介を聞き逃してしまった。まぁ覚える必要はないだろ。

僕の中でこの男性はケーキさんとする事に決めた。

ケーキ(?)さんが話をしている。集中せねば。

「それでですね。アキ様には王国内では許可の無い限りダンジョン外での蒼炎の魔法の使用を控えてもらえると王国としましては嬉しいのですが」

話の内容は僕のダンジョン外での蒼炎の魔法についてだった。

とても低姿勢でケーキ(?)さんが話を続ける。

「Bランク冒険者であるアキ様に攻撃手段である魔法の使用に対して制限を設けるお願いは失礼であるとは思っておりますが、王国の国民のためにそこはご了承していただけないでしょうか?」

まぁ入学試験の時の蒼炎を僕もダンジョン外で撃ちたいとは考えていない。

僕の返事を待っているケーキ(?)さんに言葉をかける。

「了解しました。僕はもともと蒼炎の魔法をダンジョン外で発動させるつもりが無いですから」

不安気だったケーキ(?)さんの顔が喜びの顔に変わる。

「アキ様!本当にありがとうございます。何か問題が生じたり、ご不満があった時には、この王国魔法管理部部長のケーキ・ウォーターズまでお伝えください。微力ながらご尽力させていただきます」

なんとこの人の名前はまさかのケーキさんだったのか!それに部長さんだって。魔法エリートじゃないですか。そういえば綺麗な青髪だもんな。

「それとですね。実はこの度、王都魔法学校に入学が決まりまして、そこの授業で研究所のヴィア主任と新たな蒼炎の魔法を開発する予定なんです」

ケーキさんはびっくりした顔になり言葉を発した。

「なんと新しい呪文の開発ですか!それに王国にこの人ありと言われる【緑風の乙女】のヴィア・ウォレット様とですか!それは凄い!」

何か聞き逃してはならない言葉が出てきたぞ。

早速聞いてみよう。

「【緑風の乙女】?」

「ヴィア・ウォレット様は魔力の質が高く、魔力を強く込めて魔法を発動すると緑色の風の魔法になるのです。その幻想的な美しい魔法から緑風と呼ばれております」

「緑風はわかったけど乙女って?」

「ヴィア・ウォレット様はエルフです。私が学生の時からあの芸術品のような美貌はまったく変化がございません。まさに永遠の乙女でございます」

あのボサボサの頭でよれよれの白衣姿で【緑風の乙女】だって。乙女はなんともちぐはぐな印象だな。今度ヴィア主任を揶揄ってみよう。

外見は20代半ばくらいに見えるけどヴィアさんは何歳なんだろう?エルフは長命な種族だからなぁ。

あ、話を戻そう。

「それでもし蒼炎の新しい魔法ができて威力が弱くできるようなら魔法管理部に確認してもらって使用可能か確認をお願いしたいと思っています。まぁ本当に新しい魔法が開発できたらですけど」

「【緑風の乙女】様と【蒼炎の魔術師】様が2人で魔法開発するなんて大ニュースですよ!問題無く開発できると思います。頑張ってください」

何か変なプレッシャーをかけられたような。