作品タイトル不明
皇帝サラマンダー
6階層の奥まで来た。目の前にはボス部屋の扉。扉の向こうには3メトルほどの皇帝サラマンダーがいるはずだ。
ミカの障壁や硬化の魔法は金属性のため火魔法には弱い。
やはりここは蒼炎で遠距離からの先制攻撃だと思った。
気持ちを落ち着かせる。フォーメーションは僕の右前方にミカを配置した。左側は自分の盾で守る予定。
ミカと視線を交わす。ボス部屋の扉を開けた。
ボス部屋の扉を開けた瞬間に熱気が身体を襲ってきた。相当部屋の温度が高そうだ。中に入ると50メトル先に体長3メトルほどの大蜥蜴がいた。
皮膚は漆黒。纏っている炎は真紅で燃え盛っていた。これが皇帝サラマンダーか!
いつも通り先手必勝!
【焔の真理、全てを燃やし尽くす業火、蒼炎!】
【昇龍の杖】の先より30セチルほどの蒼炎が発射される。
皇帝サラマンダーの手前10メトル前で蒼炎は爆発した。
蒼から白、そして赤く変わる。一瞬何が起こったか理解出来なかった。
焦ってもう一度呪文を詠唱して蒼炎を発射する。
今度は皇帝サラマンダーの頭に当たった。蒼炎が当たった後にはいつも通りの白い灰と黒焦げが残っていた。
ミカが僕の顔を見て説明してくれた。
「最初の蒼炎は皇帝サラマンダーの炎の魔法と空中でぶつかっていたわ。私のところからは皇帝サラマンダーが火魔法を飛ばしたのが見えたから」
なるほど。蒼炎には貫通力が無い。当たったところで破裂するように有効範囲を灰にする。空中で皇帝サラマンダーの火魔法が当たったのなら納得だ。
皇帝サラマンダーだった白い灰と黒い物体をダンジョンが取り込んだ。その時ボス部屋の温度も下がった。相変わらずダンジョンは不思議だなっと僕は思った。