作品タイトル不明
第七十話「バルベジーにて」
トリア暦三〇一七年十月三日。
まだ靄の掛かる早朝、十月初旬にしては肌寒さを感じる中、カウム王国の王都アルスを出発する。
半月以上前の九月十五日頃にトーア街道――カウム王国北部の都市バルベジーと東部の要衝トーア砦を結ぶ街道――にあるクララエ村が全滅した。原因は魔族に率いられた可能性があるオークの群れに襲われたらしい。更に五日前の九月二十八日には、アルス街道――アルスと冒険者の国ペリクリトルを結ぶ主要街道――近くのエイリース村が襲われている。
オークの足取りから故郷ラスモア村が標的となる可能性があり、急遽、俺たちザックセクステットの六人だけで村に帰還する。
アルスからラスモア村まではおよそ三百km。その距離を六日間で移動する予定でいる。
六日で三百kmという行程は険しい山道が多いアルス街道ではかなり厳しい。もちろん、早馬の伝令であれば更に短期間で走破できるのだろうが、国のサポートがない一介の冒険者にとっては、これが限界だろう。下手に速度を上げると、途中で馬を潰してしまい、逆に遅れることにもなり兼ねない。
そう判っているのだが、オークの足取りを考えると、焦りを覚えてしまう。
(クララエ村からエイリース村まで百kmほどだ。その距離を移動するのに十三日間掛けている……エイリース村からラスモア村までの距離は百四十kmほど。同じペースで移動するなら、余裕はあるはずだが、オークの足ならもっと短期間で移動できる……まだ、西に移動し続けているという情報はないんだが、悪い予感しかしない……)
この時、オークたちが西に移動すると、なぜか確信していた。
明確な理由はないのだが、どうしても村に戻らなければならないと強く感じてもいる。
夜明けとともに城門を抜けると、一気に馬の足を速める。今回は途中の街で都度、馬を替えるつもりでいる。幸い、昨日から街道は麻痺状態であり、替え馬は比較的容易に確保できるだろう。
真新しい装備の余韻を楽しむことなく、俺たちは馬を駆っていく。
十月五日午後四時頃。
アルス街道の主要都市、バルベジーに無事到着した。
バルベジーはアルス街道とトーア街道が交差する交通の要所だが、この三日間、アルス街道に旅人の姿はほとんどなかった。傭兵たちの姿はあったが、俺たちのような無茶な移動はしておらず、すぐに追い越してしまった。昨日の昼過ぎからは無人の街道を走り抜けている感じだった。
そして、バルベジーの街だが、人が多い割には活気に乏しく、足止めを食らっている商人たちはいら立っているのか、ところどころで口論している姿が見られる。
日没までにもう少し時間があるため、本来であれば次の町まで進んでおきたいところだが、この先は情報なしに進むことは危険だと判断した。ここにはエイリース村に調査に行った冒険者がいるはずで、集まっている情報を収集する予定だ。
三日間の強行軍で疲労が溜まっているが、今のところ一番体力のないシャロンですら問題は無さそうだ。早めに宿をとり、ダンたちに翌日の馬の手配などを任せ、リディとベアトリスを伴い、冒険者ギルドに情報収集に向かった。
冒険者ギルドは不景気な街とは異なり、意外なほど活気に満ちていた。周辺の調査に出向いているらしく、多くの冒険者が受付で報告を行っている。
年嵩のギルド職員に話を聞くと、オークはエイリース村から一旦北に向かったらしいが、実際どの辺りにいるのかはまだ判っていないと教えてくれた。
もう少し詳しい話を聞くため、近くの酒場に向かう。
ベアトリスが俺に頷き、情報収集を行うと合図を行ってきた。ベテランの風格がある彼女が声を掛けるのが、こういった場では最も効果的だろう。
ベアトリスは一人の 斥候(スカウト) らしい若い男に声を掛ける。
「景気はどうだい? ちょいと話を聞かせてくれないかい?」
そう言いながら給仕を呼び、酒を注文する。俺たちは別の場所で冒険者や傭兵、警備隊の兵士らしき男たちの話し声に耳を傾けていた。
聞こえてくる話はギルドで得た情報とほぼ同じで、やはりオークたちは北上したらしい。
更に情報を入手しようと、傭兵や冒険者に声を掛けようとした。だが、俺が声を掛ける前に野卑た声が酒場に響く。
「どえらい装備じゃねぇか。どこの貴族のボンボンなんだ?」
その声に仲間らしい数人の傭兵が笑い声を上げる。
(やはり絡まれたか……この装備じゃ仕方がないが、面倒な話だ……)
俺たちをからかってきたのは、やや肥満気味の四十代前半の男で、装備を見る限り剣術士のようだ。禿げ上がった頭と顔や腕にある傷が特徴的で、金属製の鎧を身につけていることから、ベテランの傭兵なのだろう。彼の周りには二十代半ばの若者が数人いるが、その中の一人がやや心配そうな顔で、その男の腕を掴んでいた。
「拙いっすよ、ジェドさん。相手が貴族なら、揉めるとやばいっす。商会長も……」
若い男の制止を「うるせぇ!」と言って振り切り、
「貴族が怖くて傭兵なんぞやってられるか! 第一、俺たちが足止めされてるのは王国が動かんかったからだろうが! 文句の一つくらい言わせろ!」
かなり酔っているようで、完全に俺のことをカウム王国の貴族の子息だと勘違いしている。装備だけ見れば、他国の貴族が揃えられるものではないから、勘違いしても仕方がない。
リディが「何か文句でもあるの」と前に出そうになるが、腕を掴んで止める。
「俺はザカライアス・ロックハート。まあ、貴族の子息と言えないこともないが、カウムの貴族じゃない」
俺がそう言うと、ジェドという傭兵は「ロックハート?」と何かを思い出そうとしている。隣にいる若い男が「ロックハートですよ。スコッチを作っている、あのロックハートです」と小声で説明していた。
そこでようやく気付いたのか、「ああ、あのロックハートか……」と呟く。そして、何か言おうと口を開くが言葉が出てこないようだ。
俺の一言で事の重大さに気付いたようだ。
アルス街道でロックハート家と揉めることは仕事を失うことだと。だが、自分から絡んでいった手前、素直に謝罪することができない。未だにどう言い繕おうか悩んでいるようで、何も言わずにキョロキョロと視線を彷徨わせている。
俺は情報収集のいい機会だと思った。
「少し話を聞かせて欲しいんだが、いいだろうか? うちの村がやばいんじゃないかと気が気じゃないんだ」
俺が貴族の子息ではないと暗に仄めかすため、更には仲間意識を出すために冒険者らしい、やや荒っぽい言葉遣いで話しかけた。
ジェドは俺が貴族らしい高圧的な物言いもせず、先ほどの話を気にするそぶりを見せなかったためか、僅かに安堵の表情を浮かべ、赤い顔ながらも表情を真剣なものに変える。
彼は「まあ、座ってくれ」と言って、自分たちの席に俺たちを招く。
先ほどの一件を誤魔化す意図もあるのだろうが、まだ十五の少年がタメ口で話しかけてきたことには一切触れず、それどころか気前良く情報提供してくれるようだ。
「ジェド・ホーン、五級傭兵だ。で、何が知りたいんだ? ロックハートなら俺たちも世話になっているからな。知っていることなら何でも話すぞ」
アルス街道において、ロックハート家の評判は非常にいい。これはロックハート家が領地近くの魔物や盗賊を討伐し、安全を確保していることに由来する。ジェドが世話になっていると言ったのも、そのことを指しているはずだ。
「エイリース村のことと、オークの足取りの情報が知りたい。ギルドで聞いたが、公式発表以上の話は教えてくれないんだ」
「なるほどな。確かに情報はほとんどない。噂くらいなら聞かせてやれるが、信憑性は期待するなよ」
そう言って彼は知っている情報をいろいろと教えてくれた。
エイリース村が全滅したのは九月二十八日。生存者はなく、その前に襲われたクララエ村と同様に村人の持っていた武器が奪われていたこと、死体の数が二十ほど足りなかったことなどを教えてくれた。
「……調べた奴から聞いたんだが、オークどもの数は二百から二百五十。北に向かったそうだが、足跡には人のものも混じっていたんだそうだ。そいつが村の連中のものか、それとも魔族のものかは分からん。だが、少なくともオークだけじゃねぇってことだ」
「オークだけじゃないか……」
俺の呟きに「ああ」と答え、
「あと二つ情報がある。騎士団やギルドが公表してねぇ奴がな」
「あと二つ?」
俺の問いに彼は問いを返してきた。
「オークが村を襲ったら普通どうなる?」
「男は殺されて食われ、女は強姦されて連れ去られる……そうじゃないのか?」
オークはオスの比率が九割以上と言われ、メスはほとんどいない。そして、人間、エルフ、獣人を問わず、女性を見ると本能的に繁殖行為に走る。隣を見ると、リディが露骨に嫌そうな顔をしていた。
「普通ならな。だが、今回は女も犯られもせず、ただ殺されただけらしい。連れ去られた連中が女かもしれんが、それでも若い女も随分殺されていたんだそうだ……」
確かに異常だ。少なくとも野生のオークなら、殺す前に強姦するだろう。
「……そして、もう一つおかしなことがある……」
「おかしなこと?」
「そうだ。お前も冒険者なら知っているだろうが、基本的にオークは不器用な魔物だ。精々、棍棒を使うくらいだ。それも力任せに振り回すだけだ。だが、今回は刃物で斬り殺されたやつが多かったそうだ……」
(何が目的なんだ? 武器を使う練習でもしていたのか?……)
「……それにな、殺された奴らはほとんど食われちゃいないそうだぜ。オークなら人を襲えば奪い合ってでも貪り食う。そいつらが食わずに立ち去っている……」
ジェドの話の信憑性はともかく、今回のオークの行動はおかしな点が多過ぎる。
まず、二百匹以上のオークなら、かなりの量の食糧を確保しなければならない。
魔物は食事からエネルギーを得ているだけでなく、精霊の力、すなわち魔力からもエネルギーを得ている。単純には比較できないが、大型の竜や巨人は食糧としての肉や穀物はほとんど必要ないと言われている。もちろんすべての魔物が食糧を必要としないわけではなく、ランクが低くなるほど、食糧が必要となる割合が増えるらしい。
オークの場合、六級相当の魔物であり、ゴブリンに比べれば少ない食糧で生きていけるが、それでも身長二m、体重百五十kg程度、つまりヘビー級のプロレスラーか、幕内力士並の体格を誇り、その体を維持するためにある程度の食糧は必要なはずだ。
どの程度必要かは研究されていないため、正確なところは判らないが、全く不要ということはない。家畜を食糧にした可能性はあるが、ジェドも家畜の話までは聞いていなかった。
俺は「本当にオークなのか?」と呟いていた。
「お前の言いたいことは分かるぜ。騎士団が公表していないのは、そいつらがオークじゃなくて中鬼族、つまり魔族の部隊じゃねぇかって疑っているからだ。そんな話も出ている……」
中鬼族はオークを使役する魔族で、大鬼族、小鬼族とともに鬼人族と呼ばれる種族だ。姿は眷属であるオークに酷似しているそうで、鬼人族と何百年も戦い続けているカウム王国の騎士団なら、そう考えてもおかしくはない。
「……あの村には自警団もいたから、反撃しているはずなんだが、不思議なことにオークの死体は一つもなかったそうだ。中鬼族が隠したんじゃねぇかっていうのが、俺が聞いた話だな」
この話が本当なら非常に拙い状況だ。中鬼族はオークと同等の身体能力を持つだけでなく、武術に関するスキルも持っている。スキルを持たないオークですら六級相当であると考えると、スキルを持った中鬼族はそれを遥かに凌駕する危険な敵となり得る。
(もし、オークじゃなく中鬼族の戦士だとすると、村が危ない……)
ラスモア村の自警団員の実力は平均でレベル三十、つまり六級傭兵程度だ。兵士として一人前と言えるレベルだが、それでも敵地に乗り込んでくるほどの鬼人族戦士と渡り合うのは厳しい。
鬼人族は頭に血が上り易く、集団戦が苦手という噂があり、祖父たちに鍛えられた村の自警団は集団戦が得意なため、その点だけが救いだ。だが、カウム王国や西側諸国が戦意高揚のために、故意に流したプロパガンダである可能性は否定できない。
もう一点気になることがあった。
「連れ去られた二十人が気になるな。その情報は?」
「詳しいことは判らん。だが、調査に行った奴の話じゃ、一軒だけ死体のない家があったそうだ」
「一軒だけ? 誰の家なんだ?」
ジェドもそれ以上詳しい話は知らず、「そこまでは聞いていねぇな」と答えるだけだった。
(いずれにせよ、情報が少なすぎる。騎士団が情報統制を行っているなら、伝手がない以上、直に聞きに行っても無駄かもしれんが、一応騎士団にも確認してみるか……)
ジェドに「助かったよ」と言って右手を差し出すと、彼は「大したことじゃねぇ」と右手を握り返してきた。
「さっきはすまなかったな」
俺は笑みを浮かべ、
「気にしていない。こんなところで足止めされれば、苛立つのも仕方がないさ」
傭兵は契約期間が長引いても報酬が変わらないことが多い。もちろん、その間の宿泊費や食費などの経費は雇用者持ちなのだが、酒などの嗜好品は自腹だ。長引けば赤字になる可能性もある。
ベアトリスと合流するが、俺たちが聞いた話だけでなく、更に商業ギルドの情報も得たようだ。
「……商業ギルドが騎士団にねじ込んでいるそうだ。さっさと封鎖の解除しろってな。今のところ、北に向かうのはご法度だ。無理に出発しようとしても門のところで追い返されるらしいよ……それともう一つ。騎士団に商隊の護衛に付けと言っているとも聞いたな。何でもオークの討伐が遅れた責任を取れっていうことらしい……」
酒場を後にし、バルベジー市内にある黒鋼騎士団の建物にやってきたが、周りには陳情に来たらしい商人たちが溢れかえっていた。賄賂を使ってでも通ろうとする商人すらいたが、守衛である兵士は誰一人通そうとしない。
大扉の前には表札があり、ベアトリスが聞いたとおり、バルベジーから北に向かうことは王国か騎士団の許可がない限り禁止されていた。また、商人たちの心情を和らげるためか、数日中には軍が派遣され安全が確保される予定であることも記載されていた。
情報を得るためと明日の出発のため、騎士団の関係者との面談を望んだが、ロックハートの名を使ってさえ、「どのような方もお通しするなとの命令を受けております」と全く取り付く島がなかった。
ベアトリスが「やっぱりだな。どうするつもりだい?」と聞いてきた。
「普通の冒険者なら駄目だろうな。だが、カエルム帝国の騎士ならどうだ? 他国の騎士が自分の領地を守るために帰参するんだ。それを止めることはできないはずだ」
俺の答えにリディが首を傾げる。
「でも、あなたは騎士の叙任を受けていないわよ。それに跡を継ぐのはロッドでしょ。どうするのよ」
彼女の言っていることは正しい。父マサイアスなら全く問題ない。更に嫡男である兄のロドリックでも、嫡子として領地を守るために戦うと言えば、止めることはできない。これが次男だと少し微妙だ。戦闘が既に始まっているならまだしも、領地を守るために指揮を執るとは言えず、戦うだけならもう少し様子を見ても問題ないと言われかねないからだ。
当然、俺もそのことは理解しているが、「まあ、任せておいてくれ」と言って、門に向かった。
北門は開いているものの人の行き来はほとんどなく、閑散としていた。門を守る門衛が十人程度おり、仕事もなく所在無げに立っている。
俺は責任者らしい騎士に声を掛けた。
「カエルム帝国の騎士、マサイアス・ロックハートの次男、ザカライアス・ロックハートと申します。ここの責任者の方にお話ししたいことがございます」
その時の俺の姿だが、ここに来る途中で 収納魔法(インベントリ) に入れてあったロックハート家の紋章――剣を持つ立ち上がった獅子――が入った正装用のマントに替えており、ぱっと見ならアルスで手に入れた黒龍の革鎧と相まって、正規の騎士に見えなくもない。
そして、左手のオーブ――身分を証明する魔道具――を見せ、名を偽っていないことを示す。
門を守備する責任者らしき騎士は怪訝そうに俺を見たが、オーブの情報を見て本物だと確認すると、困惑したような表情で用件を確認してきた。
「ロックハート卿のご子息がどのようなご用件で?」
俺は真剣な表情を崩さず、「重要な用件です」とだけ告げ、詰所の中で話がしたいと仄めかした。
騎士はウォーレン・カーティブと名乗り、詰所に向かった。
詰所に入ったところで話を切り出す。
「領地を守るために一刻も早く帰らねばならないのです。そこで、明日、私とロックハート家の関係者五名を門から通していただきたいと、お願いに参りました」
カーティブは困惑の表情を浮かべ、
「我が王国の通達をご覧になっておられませんかな? 王国若しくは騎士団の許可がなければ、バルベジーから北へ向かうことは認められておりません」
俺は小さく頷き、「許可は頂いておりません」と言い、「ですから、許可を頂きたいと前日に申し出たのです」と強く出る。
「大変申し訳ないが、ここでは許可は出せぬことになっております。改めて……」
俺は非礼を承知で「しかし!」と言って、カーティブの言葉を遮った。
「それでは間に合わぬのです。先ほど騎士団の出張所に参りましたが、全く相手にされませんでした」
「しかしですな。ここでそれを言われても……」
俺は表情を消し、声を低くして、「もし、私が間に合わなかったら、貴国は責任をどうとるおつもりか」と迫った。
カーティブは「責任と言われましても……」と言うが、顔から汗が噴出している。
(やはり知っているようだ。俺があの伯爵に絡まれた話を。もう一押しだな……)
オズワルド・グレンジャー伯爵が俺に難癖を付け、それに対し鍛冶師ギルドが王国に抗議に行った話は有名だ。上級貴族が絡むゴシップは騎士や平民の間では、すぐに広がるはずだから、ここバルベジーでもほとんどの人が知っているだろう。
王妃自らが謝罪のためにギルドを訪れた話は、カウム王室が如何にロックハート家との関係を重視しているかを示している。その上でロックハート家の存亡の危機と訴える俺を止めることは重大な責任問題に発展する可能性がある。
「この先で何が起ころうと私自身の責任! 黒鋼騎士団の方々に責任を問うことはいたしません!」
そこで言葉を切り、必死さを演出する。
「お願いします! 我が故郷を守りに行かせてください! 父の傍らで剣を振るう機会を!」
縋りつくようにそう言うと、さすがにカーティブも無下にはできないと考えたようだ。
「判りました。上に掛け合ってみましょう。約束は出来ませんが、私の及ぶ限りの助力はさせて頂きます」
カーティブはそう言うと、副責任者にその場を任せ、騎士団の出張所に走っていった。
二十分ほどで戻ってくると、手には通行許可証があった。
何とか上層部を説得することに成功したようだ。