作品タイトル不明
第三話「闇属性魔法」
アウレラ街道を西に進み、あと少しで今日の目的地ロークリフの街に着くという時、俺たちが行動を共にするキャラバンが盗賊の襲撃を受ける。
森の中の狭い道で、先頭を行く荷馬車が襲撃を受けたため、約百輌の荷馬車の列はそのまま停止してしまった。
俺たちは先頭から五十メートルほどの場所にいたのだが、その俺たちにも盗賊たちは襲い掛かってきた。狡猾なことに、最初は南側――進行方向左手側から攻撃を仕掛け、注意を引きつけた後、時間差をつけて北側――進行方向右手側から奇襲を掛けてきたのだ。
その数はおよそ三十。
傷だらけの革鎧に片手剣や両刃斧、槍などを持った雑多な集団が、茂みを割るように立ち上がり、蛮声を上げて駆け込んでくる。
その時、北側にいたのは、父マサイアスと二人の自警団員、そしてベアトリスの四人だ。
頭目らしい四十がらみの髭面の男は、ニヤけた笑いを浮かべながら、大声で男たちを駆り立てていく。
「たった四人だ! とっとと始末しちまえ!」
その声に手下たちも勝利を確信しているのか、「「おう!」」と陽気に応えると、次々と父たちに躍りかかっていく。
俺は敵に主導権を握られていることに焦りを感じていた。
(不味いな……見た感じ、ベアトリスやバイロンに匹敵するほど腕の立つ奴はいないみたいだが、たった四人じゃ数で押し切られてしまうぞ……しかし、最初の奴らは囮だったのか。見た目より頭を使っている。何とか主導権を取り戻さないと……)
南から現れた弓術士たちは囮で、北側に主力を集めていたようだ。恐らく、奴らの当初の目論見は遠距離から弓で攻撃し、護衛の半数を足止めする。
そして、その隙をついて反対側の主力が一気に押し込み、挟み撃ちにするつもりだったのだろう。
しかし、俺たちの魔法が強力で足止めするどころか、あっという間に殲滅され、当初の作戦を放棄して一気に数で押し切ろうと攻めかけてきたのだ。
父は愛剣であるバスタードソードを構え、剣術士のジムと槍術士のケビンに指示を与えていく。
「馬車に近づけさせるな。落ち着いて私の指示に従え」
英雄として知られる祖父ゴーヴァンの陰に隠れて目立たないが、父も経験豊富な戦士であり、優秀な指揮官だ。父の落ち着き払った姿に浮き足立っていたジムたちも、すぐに落ち着きを取り戻していく。
頭目は父を先に潰すべきと考えたようで、「あいつを先に殺ってしまえ」と三人の盗賊をけしかける。
その中の一人、バイロンに匹敵する巨漢の剣術士が、父に無骨な両手剣を叩きつけた。
父は慌てることなく、その膂力に任せただけの攻撃をきれいに受け流し、更に相手の剣に絡めるように自らの剣を振り抜く。
腕甲の隙間を狙ったその斬撃は、正確に男の左肘を斬り落とす。盗賊は何が起こったのか理解できず、真っ赤な血飛沫が上がる左腕を茫然と見つめた。だが、すぐに「腕がぁ! 俺の腕が!」という泣き叫ぶような情けない悲鳴を上げる。
父は止めを刺す暇を惜しみ、その男に蹴りを入れ、スペースを作ろうとした。
だが、すぐに浅黒い顔に大きな傷を付けた盗賊が、片手用の斧を振りかざして、父に襲い掛かっていく。
父はその男も難なく退けるが、次々と湧き出るように盗賊たちは父に襲い掛かっていく。
少し離れた場所にいるベアトリスは、得意の変幻自在の槍捌きを見せ、あっという間に二人を血祭りに上げていた。そして、敵の攻撃が集中している父を守ろうと、少しずつにじり寄る。
しかし、敵の数が圧倒的に多く、敵にダメージを与えて下がらせても、すぐに新たな敵がその穴を埋めていく。彼女の腕をもってしても容易に父の援護に向かえなかった。
その間にも直接攻撃に参加していない盗賊たちは、じりじりと馬車に回りこむように近づいていた。
俺とリディ、シャロンの三人は、馬車の上から魔法で牽制するものの、盗賊たちの足を止めることができなかった。
奇襲を受けたため、敵の接近を許し、範囲攻撃魔法を放つ前に乱戦になっていたからだ。今の状況で範囲攻撃魔法を撃てば、敵だけでなく味方にも被害が及ぶ恐れがある。
そのため、俺たちの強力な武器、魔法を有効に使うことができずにいた。
そんな中、一つだけ幸いなことがあった。それは北側から襲ってきた盗賊たちに弓術士の姿がなく、遠距離から攻撃を受けることはなかったことだ。
だが、その間にも父と二人の若者、ジムとケビンは徐々に追い詰められていく。
俺はこの状況に焦りを感じていた。
(多勢に無勢か……少しでも圧力を減らさないと不味いことになる……)
俺は馬車の上から少しでも盗賊たちの注意を引こうと、出来るだけ目立つように派手な光の矢を放っていた。
しかし、意外なことに盗賊たちは、俺たちが誤射を恐れていることに気付いていた。
頭目の命令のもと、盾を持った盗賊が魔法の矢を防ぎ、全体としては父たちに取り付くように取り囲んで、範囲攻撃魔法を撃たせないようにしていたのだ。
更に盗賊たちは正面で剣を振るう剣術士の間から、槍術士が槍を突き出し、盗賊らしからぬ連携を見せている。
さすがに槍術士であるベアトリスは、剣術士を懐に入れさせず、無難に攻撃を捌いていたが、経験の浅い自警団の若者たちは、剣の後に伸びてくる槍に僅かながらダメージを負っていた。
父たちが何とか戦線を維持していると、バイロンが反対側から躍り出てきた。
彼の部下である二人の若者も必死な表情で付き従い、父たちの援護に回っていく。
バイロンは俺と同じく、南側は囮と判断し、メルとダンの二人に任せ、父の支援を最優先したようだ。
バイロンたちの参入で、ジムとケビンの二人も何とか盗賊の圧力を押し返した。
それでも最初の混乱と劣勢から立ち直れただけで、バイロンたちが加わっても、まだかなり分が悪い。
バイロンは剣術士のブレットと槍術士のシドに、父を守るよう命じた上で、父への圧力を減らすため、自らは盗賊たちの中に突き進んでいった。
得意の爆発的な斬り込みを見せ、数人の盗賊をなぎ倒す。それだけではなく、盗賊たちに混乱を与えようと、狂戦士のように縦横無尽に暴れまわっていた。
盗賊たちもさすがにバイロンを放置するわけにはいかず、父たちに向ける戦力をバイロンに向けるしかなかった。
もう一人の猛者、ベアトリスには五人ほどの盗賊が襲い掛かっていた。彼らはベアトリスを危険な相手と見て、五人がかりで抑え込む作戦に出ていたのだ。
そのベアトリスだが、盗賊たちとの技量差が大きいためか、表情に焦りの色はなかった。
彼女は逆に「あんたら程度じゃ相手にならないね。さっさと強い奴を出しな」と挑発し、父たちへの圧力を少しでも減らそうとしていた。
若い自警団員、ジムとケビンにベアトリスほどの余裕はなく、必死の思いで敵の攻撃を捌いている。応援に来たブレットとシドも複数の敵に囲まれ、徐々に押されていた。
しかし、腕や足から血は流しているものの、四人とも未だ決定的なダメージを受けてはいなかった。
父も巧みに彼らを援護しながら、盗賊たちを馬車に寄せ付けまいと、必死に攻撃を繰り出していた。
膠着状態になったが、どちらも決定力に欠けていた。敵は僅か二十メートルほどの場所に身を潜めて奇襲を掛けるなど用意周到だったが、思いのほかブレットたち若者の腕が立ち、更にはベアトリス、バイロンの二人の強力な戦士に手を焼いていた。
一方、俺たちの方も強力な戦力である俺、リディ、シャロンの三人が誤射を恐れて攻めあぐねていた。
(今は膠着状態だが、小さなきっかけでもあれば、敵は一気に押し込んでくる。今のうちに決めないと……)
俺はこの状況で新たに開発したオリジナル魔法を使うことにした。
「シャロン、リディ、俺に代わって牽制してくれ! 闇属性魔法を使う!」
俺は範囲攻撃魔法として、闇属性魔法を使う決断を下した。
攻撃力なら火属性魔法の 炎の嵐(ファイアーストーム) や水属性魔法の 雪嵐(ブリザード) 、風属性魔法の 大嵐(テンペスト) の方が大きいのだが、木が鬱蒼と生える森の中では、火属性は延焼の恐れがあり、他の魔法も木々に阻まれ効果が極端に落ちてしまう。
一般的に闇属性魔法は射程が短く、効果が出るのに時間が掛かるものと言われている。それは“闇”と言う媒体を使うため、雲のような形にする必要があるからだ。
しかし、俺の考えた闇属性魔法は今回のような森林戦を想定したものだった。そのため、魔法の展開速度と効果の発揮速度が速い。
俺が精霊の力を溜め始めると、シャロンは俺の指示通り、味方を傷つけないよう、細かな制御の効くスワローカッターで盗賊たちを牽制し始めた。
しかし、敵もこちらの魔法に慣れ始め、牽制以上の効果は出ていなかった。
リディは 旋風の刃(ウィンドスラッシュ) と弓を巧みに使い分けながら、苦戦する味方の支援に徹する。
俺たちの他に、前後の馬車の護衛である弓術士たちが散発的に矢を放ち、牽制を始めていた。だが、それ以上の援護はなく、護衛の剣術士たちは荷馬車を離れようとしなかった。
これには理由があり、俺たちは誰も薄情だとは思っていない。
前後の商隊はいずれも荷馬車二輌程度の小規模なものであり、当然護衛の数も五名程度と少なかった。
一応、キャラバンを組む際の取り決めで、前後の荷馬車が襲われた時には、相互に助け合うことが決められているが、それでもこれだけの戦力差があると容易には動けない。
特に小規模な護衛の場合、傭兵団のような単一の組織ではなく、ソロの傭兵の寄せ集めという場合が多い。このため、盗賊の排除が最も効果的な安全確保手段と分かっていても、雇い主から離れて積極的に戦闘に加わることに躊躇いを覚えてしまうのだ。
これが傭兵団のような組織なら隊長がリーダーシップを発揮して、守るべき雇い主と盗賊の排除の二つに傭兵たちを振り分けることも可能なのだが、寄せ集めではリーダーが決まっていても、うまく振り分けることができないことが多い。
今回もそう言ったソロの傭兵の集まりだったため、最初から援護を期待していなかった。
一分ほど掛かってようやく精霊の力を集め終えた。
俺は溜めた精霊の力を腕に向けて流しながら、呪文を唱えていく。
「夜と平穏を司りし、 闇の神(ノクティス) よ。動きを奪う黒き蝶を我に与えたまえ。我はその代償に我が命の力を御身に捧げん。我が敵に束縛を……」
呪文の詠唱が終わった。そして、俺は最後のキーワードを叫ぶ。
「舞え、黒蝶! 黒蝶の円舞(スパングルワルツ) !」
その瞬間、俺の右手から十センチほどの漆黒の蝶が飛び立っていく。その姿は模様のないアゲハ蝶のようで、切り絵のような美しいシルエットを持っている。
俺の中から魔力が抜けていくに従い、手の平から次々と蝶が羽ばたいていく。その数は数百羽に達し、優雅に無音で飛んでいく姿は、昔テレビで見た南米辺りのジャングルにいる蝶の群れのようだった。
蝶たちは森の中を、渦を巻くように敵に向かっていく。その姿は 円舞(ワルツ) のリズムに乗るような優雅な円を描いていた。
「何だ!」
盗賊たちは、頭上を埋め尽くす漆黒の蝶の群れに驚愕する。
ベアトリスを攻撃していた若い盗賊は、初めて見る異様な現象に一瞬動きを止めてしまう。
その隙をベアトリスが見逃すはずもなく、「どこを見ているんだよ!」とあざけりながら、その盗賊の喉に正確に槍を突き込む。
盗賊は剣を手放して喉を押さえ、くぐもった悲鳴を上げながら倒れていった。
直接剣を交えていない盗賊たちの周りにも、漆黒の蝶が円を描きながら接近していく。盗賊たちはその黒い蝶に不気味なものを感じたのか、武器を振り回して追い払おうとするが、ひらひらと舞う蝶たちは武器を巧みに避け、次々と盗賊たちの顔に張り付いていく。
剣を振り回していた若い盗賊は、顔に張り付いた蝶を剥ぎ取ろうと左手で振り払う。だが、闇の蝶に実体はなく、左手は虚しく宙を掻くだけだった。
「くそっ! 何なんだ、これは! うっ!……」
その若い盗賊は視界を奪われ、恐慌を起こしながら悲鳴を上げる。その直後、糸が切れた人形のように膝から崩れ落ちていった。
後ろに控え、最初は余裕の表情を浮かべていた頭目だったが、若い手下の倒れる様子を目の当たりにし、「毒蝶だ!」と大声で叫ぶ。
頭目には毒の蝶に見えたようだが、それは誤りだ。
俺の放った闇の蝶は毒ではなく、麻痺を引き起こすからだ。
頭目は手下たちの動揺を感じ不利を悟ったのか、「一旦、引け!」と後退を命じる。手下たちはすぐにその命令に従い、戦闘を中断して撤退を始めた。
ベアトリスは以前にこの魔法を見ているので冷静に対処しているが、初見の父たちは何が起こったのか一瞬理解できなかったようだ。
ベアトリスが「ザックの魔法です! 今のうちに敵を!」という叫ぶと、父たちはすぐに冷静さを取り戻した。
その言葉に父だけでなく、ブレットたち若者もすぐに反応し、目の前で蝶に纏わりつかれ、パニックを起こしている盗賊たちを次々と倒していった。
(さすがはじい様が鍛えているだけのことはあるな……)
俺がそんなことを考えている間にも、盗賊たちは次々と父たちの剣か、俺の蝶に戦闘力を奪われていく。
後方にいた者の中には蝶の影響を受けずにいる者もいたが、距離を取ったところでリディとシャロンのエアハンマーの餌食になっていった。
結構な数の盗賊を討ち取ったが、それでも半数以上の盗賊が戦いの輪から離れることに成功する。
黒蝶から距離を取り、盗賊たちの中には安堵の表情を浮かべている者もいた。
しかし、俺の魔法はそれだけで終わらせるような単純なものではなかった。闇の蝶たちは甘い花の蜜に誘われるかのように盗賊たちを追いかけていく。
更に数人の盗賊が木々の間に逃げ込むことに成功したが、漆黒の蝶たちは、俺の視界から外れた盗賊たちを執拗に追いまわしていく。
俺の放った魔法は、 燕翼の刃(スワローカッター) と同じく、自立制御型の魔法で、クロアゲハを模している。このため、蝶たちは味方であるベアトリスや父たちを認識し、盗賊だけに纏わり付くように動く。
余談だが、イメージとしては花に吸い寄せられる蝶なのだが、それでは盗賊たちの顔が花ということになる。
あの髭面の盗賊たちの顔を美しい花だとイメージするのは結構抵抗があり、花というイメージを諦め、ごつごつとした木の幹から染み出る樹液とすることでうまくコントロールできている。
麻痺を引き起こす魔法には、単体攻撃用の 麻痺の矢(パラライズアロー) 、複数攻撃用の 麻痺の霧(パラライズミスト) などがあるが、どちらも使い方が難しい。
パラライズアローの場合、単体にしか効果は出ない。範囲攻撃魔法であるパラライズミストの場合、霧の範囲に入っているものは敵味方関係なく麻痺の可能性があるし、霧の移動速度はかなり遅い。このため、今回のような乱戦になった場合には使えない魔法だった。
俺はこの欠点を克服するため、麻痺の効果を持つ蝶をイメージした。
蝶にした理由に特に深い意味はなく、蠅でも良かったのだ。ただ蠅の場合、疫病で死んだ動物を思い起こさせ、あまりいいイメージではなく、逆に黒い蝶の方は見た目が美しかったので、 黒蝶の円舞(スパングルワルツ) という魔法にしたのだ。
俺は魔法の成功に満足していたが、一方で懸念も覚えていた。
(スワローカッターと同じで一度発動すると、勝手に敵を追い掛けてくれるから楽なんだが、闇属性魔法っていうのがな……堂々と使うには魔族の印象が強過ぎる。蠅にしていたら間違いなく魔族に認定されただろうな……)
黒蝶の円舞(スパングルワルツ) は効果だけ見れば、非常に優秀な魔法だ。だが、この魔法にも欠点は存在した。
闇属性魔法全般に言えることだが、魔族が好んで使う闇属性は非常にイメージが悪い。特にルークス聖王国では邪神の技として、禁止されているほどだ。このため、あまり大ぴらに使うことが躊躇われる。
もう一つ大きな欠点がある。
それは 魔力(MP) 消費量が非常に大きいということだ。
燕翼の刃(スワローカッター) の一回当たりのMP消費量は全MP保有量の一パーセントにも達しない。
しかし、スパングルワルツの魔法は発動だけで、二割以上持っていかれ、更に自ら解除するまで、一分当たり十パーセント近くMPを消費するのだ。
今回も三分近く発動していたため、MPは半分を切っている。
ここまでMP消費量の多い魔法はほとんど存在しない。
MP消費量が大きい原因だが、これは割と単純だ。
それは明るい昼間に闇属性魔法を発動させたためだ。森の中とは言え、昼間に闇の精霊の力を集めるのはかなり効率が悪い。これが夜なら、半分程度のMPで発動できる。
更にスパングルワルツは、出現させる闇の蝶の数が多い。
一匹二匹ならほとんどMPを消費しないと思うが、数百匹――今回は三百匹程度――を一度に出すと、当然その数に比例してMPの消費量が上がる。
ならば、数を減らせばいいということになるのだが、元が 麻痺の霧(パラライズミスト) であるため、ある程度の数を出さないと、魔法として機能しないのだ。今のところ、最も少ない数でも二百匹分程度出さないと発動しない。
もっとも、今回は確実に敵を仕留めるため、五割ほど多めに出している。
正面の盗賊たちを撃退し、ようやく後ろを振り返る余裕ができた。
後ろでは俺が気付かないうちに、ダンとメルが盗賊と斬り結んでいた。俺は一瞬焦り、援護しようと魔法を発動させようとしたが、隣にいるリディがきちんとフォローしている姿を見て、落ち着きを取り戻す。
(さすがにベテランだな。きちんと後ろも見れている……)
彼女の放った矢がダンの相手を貫き、それに動揺したもう一人の盗賊がメルによって斬り伏せられる。
南側は陽動だったが、最初に弓で攻撃してきた三人の他に二人の剣術士がいたようだ。その二人は若いメルとダンを見て与しやすいと思い、隙を見て襲い掛かっていたのだ。
(さすがに躊躇いもなく倒せたようだな……しかし、明らかに俺たちを狙っていたな……)
俺は今回の襲撃に疑問が多いことが気になっていた。