軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

信包の胃は無事だったが

六三郎は信包に

「三十郎様、大殿へ伝えなければならない事とは、どの様な事でしょうか?」

話す様に、促す。その信包は

「六三郎よ、実はな兄上の次男の三介が恥ずべき愚行を取ってしまった。どの様な愚行であったと思う?何でも良いから答えてみよ」

具体的に言えず、クイズにした。六三郎は

(此処でクイズですか!あのアホのやりそうな愚行だろ?とりあえず、これかな?)

六三郎が思い浮かんだ答えは

「三十郎様。もしや三介殿は、単騎駆けをしたのですか?」

「1人で突っ走って行った」だったが、信包は

「それならば兄上に伝えても良い」

ハズレた事を伝える。そして

「常識外れな戦や内政で結果を出しておる六三郎でも、分からぬか。ならば教えよう。三介が取った恥ずべき愚行とは、「他家の足軽が討ち取った敵の頸を奪おうとした」じゃ」

六三郎に正解を教えた。正解を聞いた六三郎は

(マジで!?戦場で頸を取るのは、立場が下の者が優先されるべき行為だろ!しかも、既に討ち取られた死体の頸を奪おうとか、武功の横取りじゃねーか!

前世で見た、映画や歴史小説でアホに描かれていたとはいえ、それは誇張だと思っていたらマジだったのか)

信雄の愚行について色々考えた結果、信包に何も言えなかった。それを信包は

「兄上や他の重臣から、「常識外れ」と言われておる六三郎ですら、何も言えぬ程の愚行と言う事じゃ。そんな三介の愚行を、今から兄上に伝えないといかぬ事を考えると、正直言って気が重い」

とても暗い顔と雰囲気でため息を吐きながら、六三郎に話していた。そこから

(これ、俺にもとばっちりが来るじゃないか!すみませんが三十郎様!名字が織田の皆さんで解決してください!)

そう判断したので、

「三十郎様。拙者は、この件に関しては何も出来ませぬ。申し訳ありませぬ」

そう言って、その場から逃げようとすると

「待て!」

信包に肩を捕まれ、

「六三郎よ、どうせ兄上の元に戦の報告に行くのであろう?ならば、儂も共に行き、兄上の気分が少しでも良い時に三介の事を伝える」

「お前も俺と一緒に兄貴に怒られろ」と道連れ発言をして来た。それに対して六三郎は

「あの、三十郎様。流石に三介様の件は、織田家の一族の中で解決した方が良いと思います。拙者はあくまで1人の家臣ですから」

そう反論したが、信包は

「六三郎!三介は、お主の嫁を手篭めにしようとしたのじゃぞ!この事実を盾に、お主は兄上に三介の処分を求めても許される立場じゃ!

それに、兄上は期待以上の働きを見せるお主を気に入っておる!お主の言葉なら、兄上も聞くじゃろう!

この十年近く、三介を側で見て来た儂から言わせてもらうが、三介の性格は矯正出来ぬ!兄上の事じゃ、三介に甘い処分をくだす可能性が高い!

たとえ甘い処分がくだったとしても、織田家の中枢から外さないかぎり、織田家の天下統一が遠くなり、戦の世が続く!そうならない為にも、六三郎!!

三介の処分を重くする様に言ってくれ!儂からも兄上に言う!だから、頼む!」

六三郎に思いを伝えて、土下座までして来た。これには流石に六三郎も

「ちょ、ちょっと三十郎様!分かりました、分かりましたから!大殿に言うだけ言ってみますから、頭を上げてくだされ!」

信包を立たせる為に、言うだけ言ってみると答えてしまった。六三郎の言葉を聞いた信包は

「済まない。それでは、兄上の元に行こうではないか!」

立ち上がり、六三郎と共に信長の元へ向かった。そして、信長の前に到着すると

「六三郎!見事に勝利を掴みつつ、周りの者達にも武功を挙げさせたそうじゃな!北条家の面々から話は聞いておるぞ!」

既に北条家の4人が信長に報告していた様で、上機嫌の笑顔だった。しかし、信包に話を振ると

「三十郎。二郎三郎からの文で、三介が先陣を切りたいと言った事、それが己の為である事は知っておる。

そして、北条家の助五郎以外の三人から六三郎の策で諸将の家臣達が土砂に埋もれた状態から出て来た松田の家臣を討ち取ったのに、

その頸を奪おうとした事を知った。三十郎、お主。三介に突撃を命令したのか?」

怒りに満ちた様な空気で、「信雄に突撃させたのか?」と聞く

しかし、信包は

「いえ!拙者は、家臣達に突撃を命令しようとした所、三介がいきなり突撃を開始したので、家臣達を使って、三介を捕縛するのが精一杯だったのです!」

正直に、当時の状況を答え、信包の言葉を聞いた信長は

「六三郎、三十郎の言っておる事は誠であるが?」

六三郎に話が本当か確認したが、六三郎は

(ええ〜?そんな事、分かるわけないでしょ!そもそも、俺の本陣は三十郎様達とは反対側だったから、そんなやり取りがあった事も知らないのですが?)

初めて知った内容に、頭が少しばかり混乱していたが

「大殿!三十郎様のお話ですが、拙者は三十郎様の本陣も分からない場所に本陣を構えていたので、誠かは分かりませぬ!」

「分からない」と正直に答える。六三郎の答えを聞いた信長は、しばらく沈黙した。そして、沈黙を終えると

「じゃろうな!」

と、笑顔で信包と六三郎の言葉が本当だと認めた。そして、

「済まぬな。少しばかり、お主達か三介を庇ってないか試させてもらった。お主達の軍勢の中に軍監の者を密かに入れておったが、

その者達の報告と一致しておる。つまり、お主達は虚偽の報告をしておらぬ。と言う事じゃ!お主達の言葉を信じよう!」

2人を安心させる言葉を伝える。その言葉を聞いた信包と六三郎は

「兄上!寿命が縮みましたぞ!」

「大殿!勘弁してくだされ!とても疲れます!」

軽く信長へ文句を言う。そんな2人に信長は

「済まぬな。しかしじゃ、およそ十年、共に過ごした三十郎が匙を投げる程、三介が矯正出来ない阿呆だと分かった以上、最早甘やかさないで良いな!

何処ぞで捨扶持を与えて、大人しくさせる事を決めたぞ!」

信雄に捨扶持を与えて、大人しくさせる事を決断した旨を伝える。更に

「それとじゃ、三十郎!お主、そろそろ嫁を迎えよ!勘九郎にも三七にも、子が産まれたのじゃ!お主にも嫁と子が居たら、織田家がより盤石になる!

良いな!これは命令じゃ!嫁候補のあてはあるから安心せい!」

信包に嫁を取れ!と命令し、嫁のあてもあると伝える。そこまで言われた信包は

「承知しました」

そのまま受け入れた。信包の言葉を聞いた信長は、次に六三郎へ

「三十郎の件は、これで良いとして。六三郎!お主は三介の処分に関して、何かしら考えておけ!

明日、諸将の前で発表する!勿論その前に、儂に伝えよ!良いな?」

「ははっ!」

(ええ〜?何年ぶりの課題だよ!大殿が決めたら良いのに!仕方ない!斬首や切腹とかの死亡以外の条件を考えておこう)

久しぶりの課題を出して、また六三郎は休めない事が確定した。